難燃剤や樹脂強化のランクセス、飲料用殺菌料を5月に日本で発売

ランクセス 張谷廷河 代表取締役社長
ランクセス 張谷廷河 代表取締役社長全 9 枚

ドイツに本拠地をおき、世界33か国で事業を展開する大手特殊化学品メーカー ランクセス。その日本法人が東京でオンライン年次記者説明会を開き、張谷廷河代表取締役社長が登壇。今後の事業再構築や2020年度活動計画・見通し、5月に展開する新商品などについて伝えた。

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張谷社長はまず、グローバル領域での自動車分野でバッテリー用重要製品の供給を継続すると言及。電気自動車(EV)やハイブリッドカー(HV)などのバッテリーに使われている筐体のブラスチックコンパウンドをはじめ、バッテリー保護むけ難燃剤などの同社製品を継続して供給。「欧州でフッ化水素酸とリン化学品の最強メーカーであり、バッテリー技術に特化したR&Dをもつ有数のグローバル難燃剤メーカーである」と強調した。

ランクセス日本法人は、東京に本社オフィスをおき、豊橋でゴム薬品製造・水処理製品カスタマーテクニカルサービスセンターを、姫路で皮革用化学品の販売・マーケティングをと、3拠点で展開。直近では添加剤(スペシャリティアディティブス)の業績が好調を維持し、合成ゴムが低調であることを伝えた。

2020年度の国内事業では、「成長市場である電気自動車などのニューモビリティむけ軽量化ソリューションの提供していく」と張谷社長。自動車や電気電子、建設の分野で使われているハイブリッド成形用樹脂 Durethan(デュレタン:ポリアミド6・66ベース)や、Pocan(ポカン:ポリブチレンテレフタレートベース)の可能性を広げていく構え。また、火災予防規制強化などで拡大をみせる難燃剤市場については、年間平均成長率3~4%を見込む。

2020年は飲料用殺菌料「ベルコリン」を日本市場に初展開

ランクセスのこうした自動車関連製品ニュースに並び、ホットな話題が飲料用殺菌料。厚生労働省が、清涼飲料水やワイン、果実酒などの飲料むけに微生物制御のための飲料用殺菌料 Velcorin(ベルコリン)を、食品衛生法施行規則にもとづく食品添加物として認可したのを受け、ランクセスはベルコリンを5月1日から国内で発売することを決めた。同社は現在、酒税法にもとづく関係当局への登録を申請している。

殺菌効果が高く、風味や味に影響しないベルコリンは、ペットボトルやガラス瓶、缶、カートンなどさまざまな容器に対応し、使用範囲は果汁飲料からアイスティー、スポーツドリンク、ワイン、ノンアルコールワインにまでにおよぶ。

ランクセスは、過去数十年にわたりベルコリン事業を拡大。ドイツにある2拠点の製造ネットワークを通じ、世界中の主要飲料メーカーに製品を供給。同社のベルコリン精製技術は、ヨーロッパやアメリカをはじめ、メキシコ、ニュージーランド、オーストラリア、中国、インドネシア、ロシアなどですでに承認され、多くの飲料メーカーで採用。ランクセス 物質保護剤(MPP)ビジネスユニット 金指なお美 責任者は、同社製ベルコリンの国内展開についてこう伝えている。

「飲料の味と品質を一貫して確保したい多くの生産者が、日本でベルコリンを選択することを期待している。わたしたちの飲料用殺菌料ベルコリンの登録・承認によって、飲料市場、なかでも清涼飲料市場のイノベーション機会も拡がるだろう」

《レスポンス編集部》

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