BMWの次世代PHV、EVモード航続は100kmに到達…開発中

PHVに「BMW eドライブ」テクノロジー

新型3シリーズのPHVはEVモードの航続が最大66km

次世代PHVのEVモードの航続は現行の約1.5倍に

BMW 5シリーズ 改良新型のPHVとBMWグループのピーター・ノタ取締役
BMW 5シリーズ 改良新型のPHVとBMWグループのピーター・ノタ取締役全 17 枚

BMWグループ(BMW Group)のピーター・ノタ取締役は6月10日、現在開発中の次世代のプラグインハイブリッド車(PHV)に関して、EVモードの航続が最大100kmに到達するとの見通しを発表した。

BMWグループでは、複数のモデルにPHVを設定している。例えば、BMWブランドでは、新型『3シリーズ』にPHVとして、「330eセダン」とワゴンの「330eツーリング」を用意する。4WDモデルの「330e xDriveセダン」と、「330e xDriveツーリング」も設定し、新型3シリーズのPHVのラインナップは、4車種に拡大している。

PHVに「BMW eドライブ」テクノロジー

新型3シリーズのPHVには、最新世代の「BMW eドライブ」技術を搭載する。2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンは、最大出力184hpを発生。モーターは最大出力113hp。PHVシステム全体で、252hpのパワーと42.8kgmのトルクを獲得する。

新型では「エキストラブースト」モードを採用する。これは、スポーツモードの際、システム全体のパワーを一時的に40hp引き上げ、292hpとするモードだ。この効果で、330e xDriveセダンの場合、0~100km/h加速5.8秒、最高速224km/hの性能を発揮する。トランスミッションは8速ステップトロニックを組み合わせた。

新型3シリーズのPHVはEVモードの航続が最大66km

バッテリー(二次電池)はリチウムイオンで、蓄電容量は先代比でおよそ80%容量を増やし、12kWh とした。これにより、330eセダンの場合、EVモードの航続は最大66kmとした。この効果で、欧州複合モード燃費62.5km/リットル、CO2排出量37g/kmの環境性能を実現している。EVモードでの最高速は140km/hとした。

およそ4.2時間で容量の80%を充電できる。フル充電にかかる時間は、およそ5.7時間だ。「BMW i Wallbox」を利用すると、充電時間はそれぞれ2.4時間と3.4時間に短縮される。充電ソケットは、車両のフロント左フェンダーのフラップの下にある。

次世代PHVのEVモードの航続は現行の約1.5倍に

BMWグループのピーター・ノタ取締役は今回、現在開発中の次世代のPHVに関して、EVモードの航続が最大100kmに到達するとの見通しを発表した。これは、現行の330eセダンに対して、EVモードの航続がおよそ1.5倍に拡大することを意味している。

BMWグループは2023年までに、合計25の電動モデルを発売することを目指している。それらの半分以上はフルEVになる予定だ。またBMWグループは2025年までに、電動車が世界新車販売の15~25%を占めると想定している。とくにヨーロッパでは、2021年までに4分の1、2025年までに3分の1、2030年までに2分の1になると予想している。これにより、EUのCO2排出量基準を満たしていく。

また、BMWグループは2020年の終わりまでに、改良新型MINI 『カントリーマン』(日本名:MINI『クロスオーバー』)とBMW『X2』を含めて、PHVを合計12モデルに導入する計画だ。

BMWグループのピーター・ノタ取締役は、「PHVは、定期的に充電してEVモードで走行する場合に、最も燃費に効果的だ。したがって、PHVの燃費効率は、顧客の運転スタイルや使用方法に大きく左右される。プライベートで使用している『7シリーズ』のPHV、745Leでは、平均50km/リットルという非常に優れた燃料消費量を達成している。毎日の通勤では、EVモードで最大70%走行し、オフィスで勤務中に、簡単に車両を充電できる」と語っている。

《森脇稔》

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