レンジローバー 50周年記念車を欧州発表…全世界1970台を限定発売

初代レンジローバーは当初は2ドアモデルのみ

最新モデルにも受け継がれている初代のデザイン

50周年記念車にふさわしい特別装備

ランドローバー・レンジローバー の50周年記念車「レンジローバー・フィフティ」と初代ランドローバー・レンジローバー
ランドローバー・レンジローバー の50周年記念車「レンジローバー・フィフティ」と初代ランドローバー・レンジローバー全 28 枚

ランドローバーは6月17日、『レンジローバー』の50周年記念車、『レンジローバー・フィフティ』(Range Rover Fifty)を欧州で発表した。初代が登場した1970年にちなんで、全世界で1970台を限定発売する予定だ。

レンジローバーは、自動車史上最も重要なモデルの1台として、確固たる地位を築いている。オンロードとオフロードの両方で、卓越した走りを実現する世界初の車として誕生した。初代レンジローバーは、1970年に販売を 開始した。その後25年間にわたり、数々のアップグレード経て、いくつかのバージョンが登場している。

初代レンジローバーは当初は3ドアモデルのみ

初代レンジローバーが登場した1970年は、当初は3ドアモデルのみで、1981年に5ドアモデルが追加された。初代モデルは1996年の生産終了まで高い人気を誇り、2代目の生産と並行して約2年間、生産が続けられた。

SUVカテゴリーの先駆け的存在のレンジローバーは、ラグジュアリー4WDというジャンルを確立し、英国王室や世界中の政治家、スーパースターから支持を得ている。その長年におよぶ歴史において、数々の世界記録や世界初の樹立といった偉業を成し遂げてきた。例えば、1970年代には、「工業デザインの模範的作品」との評価を受け、自動車としては初めて、パリのルーブル美術館に展示された。

英国ソリハル工場で、初代レンジローバーの製造を開始したのは1970年だ。その3年前の1967年、「VELAR」というコードネームが付けられたプロタイプが製作された。ランドローバーによると、1967年当時は、ラグジュアリーな車を作ることが目標ではなかったという。ランドローバーが目指したのは、旧ローバー社が提供する快適性と、ランドローバーが誇る4WD性能を併せ持ち、成長を続けるレジャー市場に対応できる快適なオンロード向けランドローバー車の開発だった。

最新モデルにも受け継がれている初代のデザイン

レンジローバーを特長づけているのは、ひと目でレンジローバーとわかるアイコニックなデザインだ。初代レンジローバーは、シンプルかつアイコニックなデザインを採用していた。それは最新モデルにも受け継がれているという。

レンジローバーの特長的で象徴的なディテールには、すべて理由がある。例えば、凹凸をつけたボンネットの形状は、ドライバーがボディの全幅を掴みやすくするためのもの。混雑した街中での運転や駐車の際、オフロード走行時にも役立つ。フローティングルーフは、細いピラーで視認性を向上させるべく生まれたものだ。また、フラットなボディサイドのおかげで、ドライバーや乗員はドアぎりぎりの位置に着座できる。これにより、良好な視界を確保できるだけでなく、車幅感覚も掴みやすくしている。

また、レンジローバーに採用された革新的技術には、アルミ製ボディ、オールアルミ製エンジン、4輪ディスクブレーキなどが挙げられる。

50周年記念車にふさわしい特別装備

50周年記念車のレンジローバー・フィフティには、「オーリックアトラス」の特注のエクステリアアクセントと2種類の専用の22インチホイールを装備している。ダッシュボードとドアシルプレートの専用エンブレムには、ランドローバーのチーフ・デザイン・オフィサーのジェリー・マクガバンランドがデザインした「Fifty」の文字が添えられた。

レンジローバー・フィフティには、標準ボディとロングホイールベースボディの2種類が用意される。ボディカラーは、カルパティアグレイ、ロセロレッド、アルバ、サントリーニブラックの4種類が基本色だ。また、ランドローバーの「スペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)」は少量限定で、初代レンジローバーと同じ塗装を再現した。トスカーナブルー、バハマゴールド、ダボスホワイトの3色が、ヘリテイジソリッドペイントとして選択できる。

レンジローバー・フィフティは、幅広いパワートレインから選べる。ガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッド(PHV)の「P400e」をラインナップしている。

《森脇稔》

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