トヨタ、通期純利益予想を7300億円と公表…第1四半期は74%減益

トヨタ・カローラ・セダン・ハイブリッド新型(中国仕様)
トヨタ・カローラ・セダン・ハイブリッド新型(中国仕様)全 3 枚

トヨタ自動車が8月6日に発表した2021年3月期の第1四半期(4~6月期)連結決算は、新型コロナウイルスの影響で営業利益が前年同期比98%減の139億円となった。通期予想の営業利益は5月時点のものを据え置いた。

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第1四半期の連結グローバル販売は50%減の115万8000台と半減した。主力の北米が62%減と大きく落ち込み、欧州も49%減と苦戦した。日本は『ヤリス』などの新モデルも貢献し、31%減と比較的落ち込みが小さかった。中国などを含むグループの小売販売は32%減の184万8000台だった。中国の小売り台数は48万2000台(14%増)と、この期では過去最高になった。

営業損益段階での販売減少による減益影響は8100億円にのぼった。また、為替は1ドル108円で、前年同期から2円の円高になり、他通貨を含む為替変動による営業減益は750億円だった。また、販売規模が落ち込んだため、原価改善の増益効果は100億円にとどまった。

地域別の営業損益では日本とアジアが黒字を確保したものの、北米と欧州、さらに中東などのその他地域は赤字に陥った。売上高(営業収益)は40%減の4兆6007億円、純利益(四半期利益)は74%減の1588億円だった。

通期の連結グローバル販売見通しは5月時点より20万台多い720万台(前期比20%減)に上方修正した。また、5月には未定としていた純利益(当期利益)は7300億円(64%減)の予想を新たに公表した。売上高24兆円(20%減)と、営業利益5000億円(79%減)はこれまでの予想を据え置いた。

営業利益については「新型コロナウイルスの今後の状況などによって経営環境が大きく変動する可能性がある」(広報部)ことから、予想の変更を見送ったとしている。前提の為替レートも1ドル105円を維持した。

トヨタは今回から第1四半期と第3四半期(10~12月期)の業績について、財務担当役員らによる記者会見での説明を取りやめることにした。広報部は「直近の新型コロナウイルスの状況を踏まえ、さまざまな業務改革の取り組みの一環として、記者会見は実施しないこととさせていただく」と説明している。3か月では業績に大きな変動がないことも、取りやめの背景と見られる。

トヨタは2003年3月期の第1四半期決算から四半期ごとの開示をはじめ、その時から役員による会見も開いてきた。今後は中間決算(第2四半期累計)と通期決算のみ、経営陣による会見を行う。日本で最大の事業会社であるトヨタのこうした方針は、産業界全般にも影響を与えることになろう。

《池原照雄》

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