VWの電動コンパクトSUV『ID.4』、市販モデルを発表へ…今後数週間以内に

MEBプラットフォームをベースに開発

1回の充電での航続は最大500km

手頃な価格で運転するのが楽しいEVが目標

フォルクスワーゲン ID.4 の市販モデルのティザーイメージ
フォルクスワーゲン ID.4 の市販モデルのティザーイメージ全 10 枚

フォルクスワーゲンは8月18日、新型電動コンパクトSUVの『ID.4』(Volkswagen ID.4)の市販モデルを、今後数週間以内に初公開すると発表した。

ID.4はフォルクスワーゲンの新世代EVの「ID.」ファミリーの2番目のモデルだ。第1弾は、小型ハッチバックの『ID.3』だった。ID.4は、2017年春に発表されたコンセプトカーの『ID.CROZZ』の市販バージョンとして開発され、フォルクスワーゲン初の本格的な電動SUVになる。

MEBプラットフォームをベースに開発

ID.4は、世界最大の市場セグメントに成長しているコンパクトSUVセグメントに投入するために開発された。ID.3と同様、高い拡張性を持つ「モジュラーエレクトリックツールキット(MEB)」プラットフォームをベースにしている。フォルクスワーゲンによると、ID.4はコンパクトなサイズ、広い室内、スポーティなキャラクター、直感的な操作方法、完全なコネクテッド機能など、ID.ファミリーのすべての長所を備えているという。

ID.4は、力強いスタイル、先進的な機能、ゼロエミッション走行という特長を持つ。車名の数字の「4」は、コンパクトSUVセグメントを代表するニューモデルを意味する。ID.4は『ビートル』、『ゴルフ』に続いて、フォルクスワーゲンにおける重要な歴史の扉を開いた第3のエポックメーキングモデル、ID.3に続く新型車、との意味が込められた。また、「ID.」とは、インテリジェントなデザイン、アイデンティティ、時代を先取りしたテクノロジーを表している。

1回の充電での航続は最大500km

洗練された空力性能を備えたID.4のエクステリアは、MEBの革新的なアーキテクチャーを表現しているという。短いフロントオーバーハングと長いホイールベースによって、室内には広いスペースが生み出された。ドライバーと乗員は、「オープンスペース」と呼ばれる広々とした明るいスペースで、リラックスすることができる。

ID.4では、数多くのモジュラー駆動コンポーネントを利用することができる。まず初めに、後輪駆動モデルが発売され、その後パワフルな4輪駆動モデルが追加される予定だ。

高電圧バッテリーはパッセンジャーセルの下に設置されているため、低い重心とバランスの取れた軸荷重配分を実現した。バッテリーの充電は、AC(交流)、DC(直流)、三相交流で行うことができる。駆動パッケージによっては、1回の充電で最大500km(WLTP計測)を走行することが可能だ。

モーターは、シングルスピードのトランスミッションを介してパワーを路面に伝達する。よりスポーティな加速を可能にする走行モードや、エネルギー節約に役立つ走行モードを設定できる。多くのモードが、車両の航続を延ばすように設計されている。

手頃な価格で運転するのが楽しいEVが目標

フォルクスワーゲングループは2050年までに、グローバルビジネスをカーボンニュートラルにすることを目指しており、EVの販売増がこの目標達成に重要だ。2025年までに、フォルクスワーゲングループは米国テネシー州チャタヌーガの米国工場を含めて、全世界で年間およそ150万台のEVを生産する計画だ。

米国では、EVの販売エリアは主に、カリフォルニア州など特定の州に限定されている。また、EVの選択肢も、高級車がメインだ。フォルクスワーゲングループは、ID.4を皮切りに、今後数年間に複数のEVを米国で発売し、これを変えることを目指している。これらのEVは、手頃な価格で運転するのが楽しいものになる、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  2. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  3. 15歳から運転できる「小さいオペル」に興味アリ!「通勤用にこういうのでいいんだよ」など注目集まる
  4. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  5. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る