【WRC 第5戦】波乱のトルコ戦、トヨタのエルフィン・エバンスが制す

優勝したトヨタの#33 エバンス(右。左はコ・ドライバーのS.マーティン)
優勝したトヨタの#33 エバンス(右。左はコ・ドライバーのS.マーティン)全 8 枚

世界ラリー選手権(WRC)第5戦トルコ(Rally Turkey)が現地20日にフィニッシュし、トヨタ・ヤリスWRCを駆るエルフィン・エバンスが波乱の展開を制して優勝を飾った。エバンスは今季2勝目、トヨタは同3勝目。

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荒れたグラベル(非舗装路)を舞台とするトルコ戦は、ラリーの展開も大荒れになった。競技2日目の土曜(19日)には前戦エストニアの優勝者#8 オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)がデイリタイア。そしてこの日を終えた段階では同じヒュンダイの今季開幕戦優勝者、#11 ティエリー・ヌービルが2位に33.2秒の差をつけており、彼がトルコ戦制覇に向けて大きく前進したものと思われた。

ところが最終日の日曜(20日)、最初の競技区間SS9で上位にパンクのトラブルが多発する。首位だった#11 ヌービル、前日を終えて“2位タイ”だったヒュンダイの#9 セバスチャン・ローブとトヨタの#17 セバスチャン・オジェらが皆、遅れを取る事態となり、ここをトラブルフリーで駆け抜けたトヨタの#33 エルフィン・エバンスが前日終了時の4位から一気に首位浮上、しかも46.9秒のリードを築いた。

さらに波乱は続き、SS11では#17 オジェがエンジントラブルでリタイア。トヨタの#33 エバンスが優勝を飾り、2位に#11 ヌービル、3位に#9 ローブとヒュンダイ勢が続く決着になった。4位はトヨタの#69 カッレ・ロバンペラ。5~6位はMスポーツ・フォードのフィエスタWRCで、5位が#44 ガス・グリーンスミス、6位に#4 エサペッカ・ラッピ。

#33 エバンスは今季最初の2勝目達成者となった。

優勝した#33 エバンス(トヨタ)のコメント
「この厳しいラリーを戦い抜き、優勝できたことをとても嬉しく思う。他の多くの選手が不運に見舞われた結果の勝利でもあるので、心からは喜べない。でも、それがトルコ戦の特徴であり、このような展開の週末になるだろうと予想していた。とにかく道の真ん中を走り続けることに集中したのだけれど、それが功を奏したとも思うよ。タイトル争いにとって素晴らしい結果となり、満足している」

ドライバーズポイントランキングでは今回無得点の#17 オジェが首位から陥落、かわって#33 エバンスが選手権リーダーの座に就いた。#33 エバンスが97点で少し抜け出し、#17 オジェが79点、さらに#8 タナクと#69 ロバンペラの2人が70点、#11 ヌービルが65点で続く形勢となっている(ドライバーズポイントは各戦30点が最大値。ラリーの優勝は25点で、それとは別にパワーステージの順位で1~5点獲得可能)。

#8 タナクは最終日に再出走。ラリー総合順位ではポイントを得ていないが、最終パワーステージ=SS12で2位となって4点を上積みし、上記の年間総計70点としている(今回パワーステージ1位で5点追加したのは#11 ヌービル)。

トヨタは今季3勝目、ヒュンダイ(今季2勝)との勝ち星ベースの対決で3勝2敗と先行した。マニュファクチャラー部門タイトル争いでもトヨタが174点で首位、ヒュンダイが165点で追っている。

なお、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)はこの日、ルマン24時間レースの3年連続総合優勝を成し遂げており、WRCトルコ戦とのダブル優勝になった。トヨタの豊田章男社長は各陣営やファンへの感謝と喜びを公式声明文で述べているが、どちらも勝ったなかでトラブルが出ていることに触れ、「まだまだドライバーの気持ちに応えるクルマづくりが(完璧には)できていないことを痛感しています。我々は “もっといいクルマづくりの戦い”を、これからも続けてまいります」と、さらなる向上を目指す旨もコメントしている。

WRCの次戦第6戦は「ラリーイタリア・サルディニア」、開催日程は10月8~11日の予定となっている。

《遠藤俊幸》

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