VW アルテオン に初のPHV、シューティングブレークにも設定…受注を欧州で開始

EVモードは最大59km

予測機能付きのアダプティブクルーズコントロール

部分自動運転が0~210km/hの範囲で可能に

フォルクスワーゲン・アルテオン・シューティングブレーク のPHV「eハイブリッド」
フォルクスワーゲン・アルテオン・シューティングブレーク のPHV「eハイブリッド」全 20 枚

フォルクスワーゲン(Volkswagen)は11月26日、『アルテオン』改良新型と『アルテオン・シューティングブレーク』のプラグインハイブリッド車(PHV)、「eハイブリッド」の受注を欧州で開始した。ドイツ本国でのベース価格は、5万1064ユーロ(約635万円)と発表されている。

EVモードは最大59km

アルテオンにPHVが用意されるのは、今回が初めてだ。プレミアムミドルクラスのセグメントにおいて、PHVが選択できるようになった最初の車種のひとつが、アルテオン改良新型とアルテオン・シューティングブレークになるという。eハイブリッドには、フォルクスワーゲンの最新の電動化技術が導入される。EVモードの航続を、できるだけ長くすることを目指して開発された。

PHVパワートレインは、エンジンが直噴1.4リットル直列4気筒ガソリンターボ「TSI」で、最大出力156psを発生する。これに、最大出力115psのモーターを組み合わせた。PHVシステム全体では、218psのパワーと40.8kgmのトルクを引き出す。動力性能は、0~100km/h加速が7.8秒、最高速が222km/hとした。

EVモードでは、57~59kmをゼロエミッション走行できる。ドライバーは、通勤などの毎日の走行距離を、ゼロエミッションでカバーすることができるという。EVモードの最高速は、130km/hとした。エンジン駆動と合わせて、燃料満タン状態から900km以上の航続を可能にしている。フォルクスワーゲン・アルテオン 改良新型のPHV「eハイブリッド」フォルクスワーゲン・アルテオン 改良新型のPHV「eハイブリッド」

予測機能付きのアダプティブクルーズコントロール

最新世代のアダプティブクルーズコントロール(ACC)は、プレディクティブ(予測)クルーズコントロール機能を備えている。従来は、車間距離制御のみ行っていたACCが、制限速度や場所、カーブ、ランナバウト、交差点などに対応して車速を調整できるようになった。DSG仕様なら、ACCは渋滞とストップ&ゴーにも対応して、自動発進、自動停止する。

車両を車線の中央に保つ「レーンアシスト」と歩行者検知機能付きの自動ブレーキ「フロントアシスト」も、トラベルアシストの一部だ。オプションのリアビューカメラは、性能が引き上げられた。インフォテインメントシステム画面のカメラ画像を90度から広角170度に拡大した「コーナービュー」や、キャンピングカーなどの牽引を容易にするための「トレーラービュー」が採用されている。

部分自動運転が0~210km/hの範囲で可能に

自動運転への道を切り拓くフォルクスワーゲンの先進運転支援システム(ADAS)の新しい傘下ブランド、「IQ.DRIVE」(アイキュー・ドライブ)」から、最新のIQ.DRIVEテクノロジーが搭載される。

オプションの「トラベルアシスト」は、フォルクスワーゲンの最新の先進運転支援システムで、部分自動運転を可能にするもの。0~210km/hというあらゆる速度域において、部分自動運転を実現する。トラベルアシストを利用すると、高速道路の渋滞や道路工事などで、ドライバーの負担を軽減する。フォルクスワーゲンによると、これは完全自動運転につながる大きなマイルストーンになるという。

トラベルアシストは、マルチファンクションステアリングホイールのボタンに触れて、システムを起動する。法律や安全上、ドライバーは常にこのシステムの作動を監視する。そのため、トラベルアシストでは、ドライバーがステアリングホイールを握っているか否かを確認する。

この確認は、静電容量式タッチセンサー式の「キャパシティブステアリング」(ハンドル保持検知機能)によって、さらに簡単に行えるようになった。ドライバーがステアリングホイールを握っていることを検知すると、トラベルアシストをはじめとする各システムにインタラクティブなインターフェイスを提供する。

このシステムは、ステアリングホイールを軽く握るだけで検知する。その表面は、静電容量式タッチセンサーになっており、ドライバーが車両を操作しているかどうかを検出する。従来は、ステアリングを少し動かすことが必要だった。ステアリングホイールから10秒以上手を離していると、ドライバーに警告を発する。この警告は、視覚信号、音声信号、ブレーキペダルの振動で行う。この警告にドライバーが無反応な場合、エマージェンシーアシストを起動して、自動制動を行い、車両を停車させる、としている。

《森脇稔》

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