ホンダe の開発者がミニ四駆をチューニングするとこうなる…媒体対抗戦を棄権

ミニ四駆ホンダe
ミニ四駆ホンダe全 23 枚
フル電動小型乗用車『ホンダe』をリリースしたホンダは12月4日、タミヤの電動レーシングカー『ミニ四駆』の媒体対抗戦を開催した。ミニ四駆の車種は11月14日に発売されたばかりのホンダeで、東京青山の本社に設置されたコースは鈴鹿サーキットを模したレイアウトだ。

参加した車両は12媒体に加えて、タミヤ(ワークス)、ホンダ広報部、ホンダe開発チーム1(本田技術研究所栃木研究所)、同2(本田技術研究所和光研究所)の16台。ミニ四駆は多彩なパーツでチューニングできるのだが、セミワークスとも言えるホンダ3チームの仕上がりが半端なかった。とくに開発チームの2台は、イベント司会のMCガッツをして「説明してもわかる人がいますかね」と言わしめるほど。

ボディはデザイン部の製作だ。ホンダエンジンを搭載するF1のレッドブルとアルファタウリをデザインしており、これらは公式にF1チームの承認を得ている。制作途中でチェックもしてもらい、ダメ出しされ修正したそうだ。

イベントに参加した本田技術研究所デザインセンター(和光)の佐原健デザイナーは、「実際の車は上から見る機会は少ない。ミニ四駆は上から見ることができる。するとミニ四駆のホンダeは実車の再現性に優れていることがわかる」とコメント。そのため今回のミニ四駆制作では、車体を改変しないことを開発方針のひとつにおいた。もちろん新型車のアピールも理由だ。練習走行用に偽装ボディまで用意されており、これはホンダeの開発中にスクープ撮影された写真から再現したそうだ。鈴鹿サーキットを模したコース

レースが開始され、準決勝まで終了した時点で“問題”が発生した。決勝進出3台のうち、2台がなんとホンダe開発チーム1と2なのだ。このままでは社内イベントとあまり変わらないという主催者判断で、開発チームは棄権、敗者復活戦を行なった。最終的に優勝は「カー・アンド・ドライバー」となった。

鈴鹿サーキットを模した今回のコースは、立体交差の後、左カーブから坂を下って右カーブの区間が鬼門で、上下左右に揺さぶられるこのセクションでコースアウトが続出、安定性と速さとの両立が難しいコースだった。

ミニ四駆メーカーのタミヤも媒体対抗戦をおりにふれて開催している。そちらは模型やホビーの媒体が参加して、かなりのハイレベルな戦いになるいっぽう、今回は自動車媒体が参加し、ミニ四駆は初めてという参加者も少なくなかった。特筆すべきは3位入賞の「Cliccar」だ。当日、現地で組み立てた車両は、ステッカー以外のカスタマイズはいっさいなし。ミニ四駆車両のベーシックな設計・設定のバランスの良さをはからずも証明した形となった。そしてレースは完走することが大事、ということも。

《高木啓》

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