【BMW Z4 新型試乗】4気筒「sDrive20i」の走りっぷりに口元が緩む…島崎七生人

BMW Z4 sDrive20i M Sport
BMW Z4 sDrive20i M Sport全 23 枚

2019年の導入時に試乗したのは、6気筒を積むトップモデルの「M40i」だった。対して今回は4気筒車。果たしてその走りっぷりは?と思い試乗に臨むも、その差は想像以上だった。

車検証に記載の車両重量を見ると、M40iが1570kg(前/後=800/770kg)なのに対し、今回試乗した「sDrive20i M Sport」は1490kg(同=740/750kg)。全体で80kg軽く、とくにフロントは60kgの差で今回の試乗グレードのほうが軽量。

BMW Z4 sDrive20i M SportBMW Z4 sDrive20i M Sport
走らせてみるとその違いは歴然としていて、よく試乗レポートで見かける「ノーズの軽さを実感する」の常套句どおり、ステアリングを切れば本当に軽やかにノーズが向きを変える……というかクルマが素直に進行方向を変える。

もちろんM40iも決して鈍重なはずはなく挙動自体は素直で自然だが、較べると、力づくで曲げようとしないで済む分、同じ『Z4』ながらsDrive20iのほうが、ライトウエイトスポーツ的なさわやかな味わいの身のこなしに感じる。

BMW Z4 sDrive20i M SportBMW Z4 sDrive20i M Sport
197ps/32.6kgmの性能を発揮する2リットルの4気筒DOHCエンジンは、当然ながら『Z4』との完璧なマッチングを披露する。走行モードの切り替えで走りの“キレ味”が選べるし、8速ATはパドルシフトを駆使して走らせると実に楽しい。シフトダウンでブリッピングを効かせたりと、「心得ているな」と口元を緩ませるパワートレインだ。

車重が軽くなっても乗り味はあくまでもスムースかつ快適で、トップの開閉による乗り味の差もほとんど感じさせない。

そのソフトルーフは、50km/h走行時でも10秒でオープン/クローズ操作が可能という。撮影時、山の天気らしく空模様が急変し大きな雨粒が落ちてきたが、心配要らずでスイッチひとつでトップが閉められた。しかも最後のロックの瞬間まであくまで静かでスムースなのは、最新のオープンカー、それもBMWらしいところ。

BMW Z4 sDrive20i M SportBMW Z4 sDrive20i M Sport

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. スバル初の小型クロスオーバーEV『アンチャーテッド』正式発表、2026年発売へ
  2. 大成建設、高速走行中の給電に成功、EV向け「無線給電道路」の実証実験で[新聞ウォッチ]
  3. トヨタ「クラウン」「アルファード」など21車種、64万台超の大規模リコール[新聞ウォッチ]
  4. エブリイ&ハイゼットオーナー必見! 最新便利アイテムをレビュー[特選カーアクセサリー名鑑]
  5. 車内すっきり! ワンタッチでCarPlayがワイヤレスに、「OTTOCAST MINI」発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
ランキングをもっと見る