居眠りと脇見をモニタリング…システムのガイドライン策定 国交省

眠気・居眠り検知と脇見検知のドライバーモニタリングシステム概要
眠気・居眠り検知と脇見検知のドライバーモニタリングシステム概要全 1 枚

国土交通省は12月11日、安全運転を継続できない可能性のある居眠りや脇見など、ドライバー状態を検知してドライバーに報知するシステムのガイドラインを策定したと発表した。

眠気・居眠りを検知するドライバーモニタリングシステムのガイドラインは、ドライバーの眠気や居眠り状態を検知するための指標を用いて、ドライバーの眠気や居眠りのレベルを検知する。眠気や居眠りの状態があるレベルに達した場合、安全運転を継続できない可能性があると判断し、ドライバーへ報知する。ドライバーの眠気・居眠り状態が事故を誘発するリスクを低減するため、可能な限り短時間でドライバーの眠気や居眠り状態を検知することが望ましいとしている。

眠気・居眠りの検知項目としては瞬き、閉眼、眼球運動の各項目を単独または併用して眠気・居眠りレベルを検知する。検知性能を向上するため、補助的な情報として、生体信号(脈波、心拍等)、運転行動、車両挙動を併用しても良いこととする。

眠気レベルをD1の「全く眠くなさそう」からSの「居眠りしていそう」までの6段階の基準を設定し、D5の「非常に眠そう」以上を検知した場合、ドライバーへの報知を必須とする。報知方法は視覚によるものを必須とし、聴覚、触覚、緩減速による体感の方法のうち少なくともいずれか一つ以上を組み合わせる。眠気レベルD5未満は報知をしてもよいが、過剰な報知によるシステムに対するドライバーの不信・不快を招かないよう配慮することとする。

報知してもドライバーが安全運転を継続できない状態にあるとシステムが判断した場合、検知した眠気・居眠りの検知結果をドライバー異常時対応システムに提供し、車両を停止させる機能で車両制御を行っても良いこととする。その場合、システムがドライバー異常時対応システムの車両を停止させる機能等と連携するシステムであることを、ドライバーが明確に認識できるよう配慮しなければならないとする。

また、脇見検知のドライバーモニタリングシステムのガイドラインでは、ドライバーが前方以外を注視している状態を検知するための判定基準を用いて、ドライバーの脇見を検知する。検知した場合は、ドライバーに報知する。脇見が事故を誘発するリスクを低減するため、可能な限り短時間で脇見で検知することが望ましいとしている。

検知方法は顔向き、視線の各項目を単独または併用して脇見状態を検知する。検知性能を向上するため、補助的な情報として、ハンドル操作の有無や操作量、操作速度や、車両挙動、車両状態を併用しても良いこととする。ドライバーの脇見に応じて報知するが、報知の具体的な方法、タイミングは規定しない。

商用車特有の運行に必要な操作や視認行動をしている場合や、報知することでドライバーが運転に注意を払っている状態が著しく阻害される場合などは、ドライバーの行動を優先させるため、脇見の判定のための検知しなくてもよいとしている。

《レスポンス編集部》

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