【ロールスロイス ゴースト 新型試乗】“クルマにすべてをお任せください”という哲学…九島辰也

ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗
ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗全 16 枚

今回ステアリングを握ったのは2009年にデビューした『ゴースト』の2世代目。従来型は2003年にグッドウッドに生産工場を移動してから誕生した新世代モデルで、『ファントム』の弟分的ポジションとなる。

【画像全16枚】

とはいえ、ショーファードリブン(運転手付き)色の強いファントムとは違いドライバーズカー的要素が強い。その証拠にゴーストの派生モデルには2ドアクーペの『レイス』とオープントップの『ドーン』がラインナップされる。ベースはゴーストと言うことだ。ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗

優雅なサルーンが豹変 脳も予測しない目の覚めるような加速

新型の特徴はアルミニウム製スペースフレームを持つこと。ファントム、『カリナン』、そしてこのクルマと最新技術が受け継がれた。つまり、基本骨格からすべて新設計となる。

日光で行われた試乗会では、“スピリット・オブ・エクスタシー”のオーナメントとドアに内蔵される傘以外すべて変わったとアナウンスされた。ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗 エンブレムのスピリット・オブ・エクスタシーロールス・ロイス ゴースト 新型試乗 エンブレムのスピリット・オブ・エクスタシー

エンジンは伝統の排気量6.75リットルV12で、最高出力571ps、最大トルク850Nmを発揮する。4ドアサルーンとしては十分過ぎるのは言わずもがな。というか、ロールス・ロイスともなると他と比べるのもおこがましい気がする。数字だけ聞けばかなりのパフォーマンスを発揮するのは想像できる。ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗

事実、試乗の後半、高速道路でそれまでより少しばかり強くアクセルを踏み込んでみた。すると目の覚めるような加速が始まり、周りの景色を置き去りにする。身体はシートに押し付けられ、目がついていくのもやっとといった感覚だ。きっと脳がそこまでの加速を予期していなかったのであろう。優雅なサルーンが豹変した瞬間だ。ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗

乗り心地はGPSとカメラを使って事前にエアサスを調整

このエンジンの滑らかな吹け上がりもそうだが、個人的に強く興味を持ったのは乗り心地である。それは急加速とは違いとても自然に身体に馴染んでくる。理由はGPSとカメラを使って事前にエアサスが調整されるところにある。ある時は柔らかく、ある時は引き締め、最適な乗り味を乗員に提供する仕組みだ。

つまり、高速道路ではソフト路線をキープするが、ワインディングでは最適化を図りキャビンをフラットに保つ。常に柔らかいとリアシートのパッセンジャーは車酔いしてしまうだろう。ロール・ロイスが長い間形容される「マジック・カーペット・ライド(魔法の絨毯のような乗り心地)」は健在ということだ。ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗

それを機械的に説明すると、フロントサスペンションに独特な技術を投入している。それはフロントサスペンション取り付け上部に別のダンパーを装着したこと。アッパー・ウィッシュボーン・ダンパーと呼ばれるのがそれで、通常のサスペンションのアッパーマウント上にさらにもう一段サスペンションを付けたのだ。これはフロントタイヤの隙間からも見られるので興味ある方はショールームで確かめるといいだろう。ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗

クルマにすべてをお任せください

最後に何がロールス・ロイスらしいかといえば、それをすべてクルマが勝手に行うこと。他のモデルにある"ドライブモード"らしきものは一切なく、クルマにすべてお任せという図式だ。これこそ彼らの哲学そのまま。現代においてその考えは徹底している。ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗ロールス・ロイス ゴースト 新型試乗

というのが今回のファーストインプレッションとなる。これまで以上にドライバーズカーに振っているのがポイントだ。ただ、それでも普通に考えるドライバーズカーでないことは確か。まぁ、それがロールス・ロイス流なのだろう。いずれにせよ、浮世離れしているクルマであることは間違いない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。『Car EX』(世界文化社 刊)副編集長、『アメリカンSUV』(エイ出版社 刊)編集長などを経験しフリーランスに。その後メンズ誌『LEON』(主婦と生活社 刊)副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの"サーフ&ターフ"。 東京・自由が丘出身。

《九島辰也》

九島辰也

九島辰也|モータージャーナリスト 外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。

+ 続きを読む

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『アルファード』が2027年に大幅改良、新型エルグランドとのガチンコ対決の行方は
  2. トヨタ『シエンタ』の前席が回転、「スイベルシート」販売再開…ドア閉めたまま回転可能に改良
  3. BMW『3シリーズ』新型発表、EVと共通の「ノイエ・クラッセ」デザインに
  4. 見た目はアウディ、中身はポルシェ!? 次期型『マカン』、エンジン車は2028年登場か
  5. 「こういうの求めてた」「くそカッコいいな」わずか30台、646馬力の特別なメルセデスAMG『CLE 646』にファン興奮!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 【全文PDFプレカン】日産自動車 長期ビジョン発表会
  2. セレンスAIの緊急車両検知技術、東大発「AS Mobi」の自動運転バスに導入…2027年商用化めざす
  3. 中国ヒューマノイドに自動車アフターマーケットの課題解決のヒントがあった…2026世界ロボット大会
  4. インド国産化の進め方、事業の核の築き方【インド・新自動車大国の素顔】
  5. 【セミナー見逃し配信】※プレミアム・法人会員限定 欧州自動車産業の次の一手、欧州の現場で何が起きているのか~EV減速局面・SDV/AIへの移行・中国勢の浸透~
ランキングをもっと見る