京葉臨海鉄道にレール削正車とマルチプルタイタンパー…仙建工業と第一建設工業向け発送準備か

京葉臨海鉄道市原分岐付近に留置されていた保線用車両(2月14日)
京葉臨海鉄道市原分岐付近に留置されていた保線用車両(2月14日)全 28 枚

千葉県の東京湾沿い、国道16号湾岸道路と県道243号市原埠頭線が交差する市原埠頭入口交差点の脇を行く、京葉臨海鉄道臨海本線。その市原分岐点にある2本の留置線に2月14日、納入前の新車と思われる保線車両2種がいた。

短い編成の車両(機械)には、側面に「仙建工業株式会社」「ROMILL 1445OGX」「S2002MG仙台機械出張所」と記されている。ドイツROBEL(ロベル)社のレール削正車か。2両1ユニットで組み、2軸ボギー台車の間には、黄色く塗られた研磨装置がつく。もういっぽうの車両の床下には、別の黄色い器具がついている。

このレール削正車は、列車の往来で発生するレール表面の小さな傷や割れを、高速で回転する砥石で研磨するなどの保線作業を担う車両(機械)。レールを研磨することで、列車走行音や軌道保守費を軽減し、レールの寿命をのばすといった効果がある。

仙鐡工業として創業し、仙台鉄道工業から仙建工業へと社名を変えて現在にいたる同社の公式ホームページには「2018年からJR東日本の閑散線区の保守業務を移管開始」と記されている。

運転室は、前面2枚窓と、足元から前方が確認できる3枚めの窓もつく。その前面2枚窓の枠内にはレール面を照射するLEDライトが4灯。テール灯のようなオレンジ色のランプが縦に2灯、左右下部にある。その前面のルーフ部に載る器具には、「SANSHIN ELECTRIC CORPORATION」というカバーがかけられている。

自動連結器の下につく黄色い機器は線路状況をキャッチするセンサーか。また側面には最高速度と曲線半径と思われる「45km/h」「R100m」なる表記もある。

第一建設工業むけオーストリア Plasser & Therer 社製マルチプルタイタンパーも

京葉臨海鉄道市原分岐付近に留置されていた保線用車両(2月14日)京葉臨海鉄道市原分岐付近に留置されていた保線用車両(2月14日)もう1本は仙建工業デザインとは異なる、オーストリアの Plasser & Theurer(プラッサー&トイラー)社製マルチプルタイタンパー09-16/CST。2本が留置されていた。

「D」というロゴとデザインから、第一建設工業むけの新型保線車両(機械)か。第一建設工業は、1942(昭和17)年に鉄道省新潟鉄道局所管区域内での鉄道土木や建築工事を請け負う新鉄工業がルーツ。新潟に本社を構え、長野・秋田・東京・仙台に支店をもつ。

公式ホームページには、「東北地方太平洋沖地震に伴う災害復旧工事(仙石線軌道敷設西工区)」「東日本大震災復旧工事JR新幹線総合車両センター」「長野県北部地震復旧工事JR飯山線」などの線路保守・修繕の実績が掲載されている。

前面は、となりに留置されている仙建工業むけ「ROMILL 1445OGX」に似た表情。前後で違った形状の車両(機械)を組むマルチプルタイタンパーで、長いほうの車両には連結部分にデッキがある。

長いほうの車両の台車の間には、線路の砂利(バラスト)を打つタンパーがつく。台車は2軸ボギーのほかに、1軸の台車もある。側面には7枚の縦窓が並び、台車上に「R100m」「60km/h」「84.5t」と記されている。連結器の下にはATS車上子と思われる機材もみえた。

《レスポンス編集部》

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