ロータス、次世代EV耐久レーサー「E-R9」提案…車体が伸縮

ブラック&ゴールドは最も有名なF1マシンのカラーリング

自動的に形状や姿勢を変えることができる「モーフィングパネル」

EVハイパーカー「エヴァイヤ」のトルクベクタリングシステムがベース

ロータス E-R9
ロータス E-R9全 14 枚

ロータスカーズは2月16日、ロータス『E-R9』(Lotus E-R9)を発表した。2030年の次世代EV耐久レーシングカーを提案している。

写真:ロータス E-R9 と エヴァイヤ

ブラック&ゴールドは最も有名なF1マシンのカラーリング

ロータスE-R9のエクステリアは、ブラック&ゴールドで仕上げられた。ブラック&ゴールドは、ロータスのモータースポーツの歴史において、最も有名なカラーリングとされる。これは、1972年のF1シーズンにおいて、エマーソン・フィッティパルディが5勝を上げたロータス「タイプ72D」のカラーリングをモチーフにしている。

ロータスE-R9のデルタウィングデザインの車体上側の中央には、戦闘機を思わせるキャノピーを備えている。車体が伸縮する「モーフィング」ボディパネルやアクティブエアロダイナミクスによって、高速コーナリング性能を高めているという。

E-R9の開発には、ロータス・エンジニアリングが参画した。モデル名の「ER」は、Endurance Racerの略で、「9」はロータスの過去のレースに敬意を表して選ばれた番号だ。ロータスは1955年、『マーク9』を擁して、ルマン24時間耐久レースに初参戦を果たした。E-R9が2030年に実戦デビューした場合、マーク9の75周年を祝うことになるという。

自動的に形状や姿勢を変えることができる「モーフィングパネル」

E-R9は、ロータスのチーフエアロダイナミストのリチャード・ヒル氏と、ロータスのEVハイパーカーの『エヴァイヤ』のプラットフォームエンジニアのルイ・カー氏が主導するエンジニアリングチームによって開発された。外装の設計は、ロータスのデザインディレクターのラッセル・カー氏が率いるロータスデザインチームによって行われた。

エアロダイナミクスの面では、「モーフィング」と呼ばれるボディパネルが特長だ。デルタウィング形状の車体全体に配置された「モーフィングパネル」は、ドライバーがボタンを押すか、センサーの入力に応じて、自動的に形状や姿勢を変えることができる。これによりコーナーで、最大のダウンフォースが得られるという。

また、リアの「バーティカルコントロールサーフェス」は、タイヤのグリップを制限することなしに、E-R9が姿勢を変えるのを支援する。自動車でありながら、戦闘機のようなレーシングカーになるという。

EVハイパーカー「エヴァイヤ」のトルクベクタリングシステムがベース

E-R9は、トルクベクタリングシステムによって、4輪に独立してパワーを供給するEVドライブトレインを搭載する。これは、エヴァイヤのテクノロジーがベースだ。

エヴァイヤでは、5種類の走行モードの「レンジ」、「シティ」、「ツアー」、「スポーツ」、「トラック」を切り替える。レンジモードでは、モーターの最大出力は1000ps、最大トルクは81.6kgmに制限される。駆動方式も、4WDから2WD(後輪駆動)に切り替わる。これにより、バッテリーの消費を抑え、インテリジェントパワーマネージメントシステムが航続を最大化する。

ツアーモードでは、4WDと2WDを自動的に切り替え、トルクベクタリングによって1400psを超えるパワーを発揮する。スポーツモードでは、モーターが1700psのパワーと173.4kgmのトルクを発生する。スタビリティコントロールシステムと連携して、トラクションレベルを高める。

トラックモードでは、最大出力2000psが可能になる。オプションの「ドラッグ・リダクション・システム(DRS)」により、高いレベルのトルクベクタリングを実現する。シャシーの設定は、自動的にサーキット仕様に切り替わる。

ロータスE-R9の開発を担当したルイス・カー氏は、「バッテリーの蓄電容量や出力は、年々大幅に向上している。2030年までに、両方の長所を備えた新しいバッテリーと、ピットストップ中にバッテリーを交換できるシステムが実現する可能性がある」語っている。

《森脇稔》

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