スエズ運河で大型コンテナ船座礁、150隻立ち往生---物流網に影響[新聞ウォッチ]

スエズ運河で大型コンテナ船座礁
スエズ運河で大型コンテナ船座礁全 3 枚

「海は広いな 大きいな 月がのぼるし 日が沈む」とはお馴染みの童謡の歌い出しだが、アジアと欧州を結ぶ海上交通の要衝、エジプト東部のスエズ運河で大型コンテナ船が座礁し、その事故で大量の船舶が立ち往生。原油輸送や製造業のサプライチェーン(供給網)への影響に懸念が強まっているという。

座礁したコンテナ船は、台湾の海運会社エバーグリーン・マリンが運営する「エバー・ギブン」。全長400メートル、幅59メートルで、北上中に荒天に遭遇、船首部分が運河のへりに激突、座礁し、幅300メートルほどの運河をふさいだそうだ。

きょうの各紙にも「スエズ運河150隻足止め」(読売)や「スエズ座礁復旧『困難極める』、長期化なら物流混乱、コンテナ不足に追い打ち」(朝日)、さらに「スエズ物流目詰まり懸念」(日経)などと、大きく報じている。

それによると、エジプトのスエズ運河庁の発表では、離礁作業が終了するまで、航行を完全に停止。足止めされた船舶は150隻以上に上るという。エジプトの専門家の話として「早くても数日、長ければ数週間はかかるのでは」とのコメントも伝えている。

気になる日本の海運会社では、日本郵船などが出資するコンテナ船運航会社「オーシャンネットワークエクスプレス」の2隻が足止めされているほか、商船三井は、化学薬品などを積んだタンカーと鋼材運搬船など4隻が待機中という。ただ、日経によると「自動車船大手の日本郵船や商船三井、川崎汽船は現状で大きな遅れは出ていない」。「1~2週間続くと影響もあるが現状は大丈夫そうだ」(川崎汽船)などと取り上げる一方で「荷主の間では物流停滞を懸念する声も相次いだ」とも。

さらに、読売などは「運航停止が長期化すれば、南アフリカの喜望峰を回る必要があり、通常より1週間程度、余分にかかる。コロナ禍による巣ごもり需要で、昨年後半からコンテナ不足が深刻化しており、運賃は高騰。日本の製造業にも影響する可能性がある」などと指摘している。

2021年3月26日付

●コロナ下聖火リレー出発、五輪開幕へまず一歩(読売・1面)

●スエズ運河150隻足止め、供給網に懸念、コンテナ船座礁(読売・2面)

●近鉄8ホテル売却へ、米ファンドにコロナで収益悪化(読売・10面)

●ホンダ、2万台リコール(読売・35面)

●自動運転予想以上の解放感、渋滞時前方見ずに走行、レベル3車に乗ってみた(毎日・6面)

●ビットコインでテスラ購入可能、米国外にも拡大へ(毎日・6面)

●県内旅行7000円補助、政府トラベル再開は6月以降(産経・2面)

●危険バス停1万195カ所、国交省調査 対策は難航(産経・28面)

●鴻海EV1200社連携、日本電産など、部品・ソフト大手参加(日経・1面)

《福田俊之》

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