電車の自動運転、東武が検証…前頭部に乗務しない「GoA3」レベル 2023年度以降

東京都足立区内の西新井駅と大師前駅を結ぶ大師線の列車。同線の営業距離は1.0kmで、短区間での自動運転が試される。
東京都足立区内の西新井駅と大師前駅を結ぶ大師線の列車。同線の営業距離は1.0kmで、短区間での自動運転が試される。全 3 枚

東武鉄道(東武)は4月20日、大師線(西新井~大師前、全線東京都内)で2023年度以降に自動運転の検証を行なうと発表した。

少子高齢化や労働人口の減少などを視野に、鉄道における自動運転を普及させるため国土交通省に設けられた「鉄道における自動運転技術検討会」では、鉄道の自動運転化レベル(Grade of Automation=GoA)を0・1・2・2.5・3・4の6段階で定義しているが、東武の検証では「踏切なし、高架、ホームドアあり」などの条件下で、避難誘導などを行なう添乗員が乗務する「GoA3」と呼ばれるレベルで行なわれる。

大手私鉄としては初の取り組みとなるが、JRグループでは、JR東日本が3月のダイヤ改正から常磐緩行線で運転士が前頭部に乗務する「GoA2」レベルでの半自動運転による営業運行を開始。

JR九州では2020年12月から香椎線香椎~西戸崎(さいとざき)間で同レベルの試験が行なわれており、最終的に緊急停止操作などを行なう、運転士ではない添乗員が前頭部に乗務する「GoA2.5」を目指している。

国土交通省の「鉄道における自動運転検討会」で示されている自動運転のレベル定義。東武の検証ではJRより高レベルのGoA3が試される。国土交通省の「鉄道における自動運転検討会」で示されている自動運転のレベル定義。東武の検証ではJRより高レベルのGoA3が試される。

東武の検証では、完全自動運転一歩手前の、乗務員が前頭部にいない形での自動運転が試されることになっており、検証は夜間を中心に実施するとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. トヨタ『ランドクルーザー250』発売、520万円から…特別仕様車も
  2. マツダ、新型3列シートSUV『CX-80』をついに世界初公開 日本導入時期は
  3. トヨタ ランドクルーザー250 をモデリスタがカスタム…都会派もアウトドア派も
  4. 日産はなぜ全固体電池にこだわるのか? 8月にも横浜工場でパイロットプラントを稼働
  5. トヨタ堤工場、2週間生産停止の真相、『プリウス』後席ドア不具合で13万台超リコール[新聞ウォッチ]
  6. 一気に200馬力以上のパワーアップ!? アウディのスーパーワゴン『RS4アバント』後継モデルは電動化で進化する
  7. 女性向けキャンピングカー「Nomad Lux」デビュー 5月3日初公開
  8. アルファロメオ『ジュニア』がミラノ・デザインウィーク2024に登場
  9. <新連載>[低予算サウンドアップ術]“超基本機能”をちょっと触って、聴こえ方を変える!
  10. サスペンションの新常識! 1G締めがもたらす驚きの効果とは?~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る