GR 86 / BRZ レース開催、そして次期ワンメイクはどうなる?…関係者が語った

TOYOTA GAZOOレーシング86/BRZレース第2戦
TOYOTA GAZOOレーシング86/BRZレース第2戦全 27 枚

富士スピードウェイで8~9日、86/BRZレース第2戦をメインレースとした、2日間で8レースが行われるワンメイク祭りが行われた。

また、先日新型トヨタ『GR 86』&スバル『BRZ』が発表されたことを受けて、次期ワンメイクレースがどうなるのかを関係者に聞いた。

富士スピードウェイでは8~9日に、ザ・ワンメイク祭りとしてTOYOTA GAZOOレーシング86/BRZレース第2戦のほかに、MINI CHALLENGE JAPAN 2021 第1戦、LOTUS CUP JAPAN 2021 第1戦、WAKO'S スーパーカートカップシリーズ第3戦&WAKO'S スーパーカート富士シリーズ第2戦、富士チャンピオンレースと、2日間で8レースが行われた。

TOYOTA GAZOOレーシング86/BRZレースは、第1戦が3月20~21日にツインリンクもてぎで開催された。約1か月半のインターバルを挟み、第2戦は富士スピードウェイで開催された。8日に行われたプロクラスの予選は、#41 C.S.Iレーシング86の坪井翔選手が2分04秒164でポールを獲得した。

86/BRZレースと言えば、ワンメイクレースとして国内でも多くの参加者が集まるカテゴリーだ。今回の第2戦ではプロクラスが30台、クラブマンエキスパートクラスが29台、クラブマンオープンクラスが57台の合計116台がエントリーしている。なかでもプロクラスはSUPER GTなどで活躍する国内トッププロレーサーが数多く参戦し、コンマ数秒の僅差の戦いをしており、そのレベルの高さも注目を浴びている。今回の予選でもトップから1秒以内に19台がひしめき合う激戦だ。

決勝は9日12時30分よりグリッド整列が行われ、13時から10周の決勝レースがスタートした。予選同様に、スタート後も激しい順位争いが行われ、予選7番手の#10 OTG TN滋賀 86の菅波 冬悟がうまく混戦を抜け出し、トップに躍り出るとそのまま独走し優勝を果たした。

2番手以降はつねに順位が入れ替わる激しいバトルが繰り広げられ、予選3番手の#98 神奈川トヨタ☆DTEC 86Rの近藤 翼が2位に入った。3位は混戦と激しい戦いの中で予選13番手から順位を上げた#31 ケーエムエスフェニックス86の青木孝行が入った。

今回は新型GR86とBRZが日本市場で発表されてから、初めての86/BRZワンメイクレースということもあり、参戦しているプロレーサーに、新型GR 86&BRZを見た印象で、次期GR 86&BRZのワンメイクレースがどうなるかを尋ねた。ほとんどのドライバーは報道などで公表されている映像や写真でしか見ていないこともあり、あくまでも想像の世界での話しであり、何ひとつ確定情報ではない。

1号車 CG ROBOT BRZ BSを操る昨年チャンピオンの久保凜太郎選手は「2.4Lエンジンになって、格段に速くなると思う」と語る。

「その分トップスピードに到達する時間も早くなるので、例えば富士スピードウェイではスピードリミッターにあたる場所が増えるかもしれない。リミッターが効いた状態からブレーキングに入っていくのは、リスクもあるし難しくなるかもしれない。空力も効いてくると思うので菅生やツインリンクもてぎなどは面白くなるかも」

「あとは、今の静かな状態では迫力が足りないから、マフラーを変えて音が大きくなると良いね。実はかなり激しいバトルをしているのだけど、静かで迫力に欠けているから、見ている人にも激しいバトルの迫力が伝わるようになれば良いね」

88号車 CG ROBOT BRZ BSを操る手塚祐弥選手は「まだ見ていないし乗ってもいないので想像の話しですが、2.4Lエンジンになってトルクアップして走りやすくなると思う」と語る。

「国際サーキットでは2.0Lエンジンは少しパワー不足を感じる場面もあるので、下から太いトルクが出ると面白いと思う。菅生のアップダウンなどは楽しくなるのではないかな? 市販パーツも多く出るだろうから、それらが使えると面白いですね」

521号車 埼玉トヨペットGB 86 BSを操る川合孝汰選手は「2.4Lになって排気量もアップし、タイヤサイズも大きくなるかもしれないですね。実車も見ていない状態で、映像や写真でしか見たことはないですが、空力とかも効きそうですよね。現在はタイヤメーカーの差こそありますけど、そんなに差は無いので、排気量が上がることでスピード域が上り、ドライバーが行う作業は増えるかもしれないですが、その分バトルも増えて面白くなると思います」という。

34号車 小倉クラッチ REVO 86 BSを操る佐々木雅弘選手は、トヨタとスバルが合同で行った発表映像にも登場していることもあり、多くは語れないとして、「あくまで夢物語ですけど」、と前置き。そのうえで、「ダンパーフリーや音量の大きいマフラー、カッコいいエアロ、タイヤも17インチを使えたら、カッコいいマシンに仕上がるかも」と夢を語る。

「ナンバーも切らない車検対応として、自分の車がこんな風になったらカッコいいな、という状況でレースを行えば、一般ユーザーのみなさんがレーシングカーを見て、チューニングするようになっていったら楽しいと思う。アフターパーツメーカーなどもレースに入ってこれたら面白いと思う。実際はワンメイクのイコールコンディションを維持するのが大変になるので難しいかもしれないけど、メーカー、アフターパーツ、ユーザーみんなでGR86とBRZが盛り上がっていければ良いのではないか」

レース運営やサポートを行うトヨタカーズ・レース・アソシエイション(T.R.A.)事務局に次期ワンメイクについて聞いたところ、「来季は新型を使ってレースを行えるように調整をしている最中です。マシンに関しては現状と同じように、レース専用グレードを作るための各種の準備を行っている途中です」。

「ベースとなるGR 86とBRZで味付けを変えていることもあり、そこを考慮したうえで準備も行っています。ベース車自体の発売がまだ先なので、具体的にどうなるかは各所の調整もあり準備している最中です。タイヤなども含めレギュレーションも調整を行っています」と、現在様々な方面で調整を行っている最中で、時期がきたらアナウンスを行うとのことだ。

来季はひょっとしたら新しいGR 86とBRZでワンメイクレースが行われるのかもしれない。

《雪岡直樹》

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