JR九州は8月3日、在来線の特急料金を2022年4月1日乗車分から改定すると発表した。
今回の改定は「新型コロナウイルス感染症によるお客さまの減少及び弊社を取り巻く経営環境の変化を受けて、持続的な交通ネットワークを維持するため」とされており、通常の指定席・自由席特急料金に加えて、特定特急料金や「ジパング倶楽部」割引などの30%オフとなる割引切符も対象となる。JR九州の料金改定は、消費税の転嫁によるものを除けば、1987年4月の会社発足以来となる。
自由席特急料金の改定幅は120~920円で、指定席特急料金は自由席特急料金または特定特急料金に530円を加算した額となる点は変わらないが、春休みやゴールデンウィーク、夏休み、年末年始に設定される「対象日」(いわゆる繁忙期)は730円の加算となる。
特急『あそぼーい!』の展望席「パノラマシート」や白いくろちゃんシート、特急『かわせみ やませみ』のやませみベンチシートは対象日が740円の加算となっているが、こちらは940円の加算となる。
一方で、特急定期券「エクセルパス」や「2枚きっぷ」「ハロー自由時間パス」、インターネット上で発売する運賃・特急料金込みの「九州ネットきっぷ」などの割引切符は据置きとなる。
高速バスと競合する区間に設定されている「九州ネットきっぷ」は、指定席・自由席とも同額で、たとえば博多~佐賀間の場合、改定後は運賃を含めて自由席が2130円、指定席が2660円(対象日は2860円)となるのに対して、「九州ネットきっぷ」は1150円のまま。現行でも指定席の場合は半額以下となっているが、改定後はその差がさらに広がることになる。