【トヨタ GR 86 & スバル BRZ 新型試乗】“腕”を選ばず楽しめるBRZの挙動に好感…九島辰也

スバル BRZ 新型
スバル BRZ 新型全 16 枚

トヨタ『GR 86』とスバル『BRZ』に関してはすでに情報はたくさん出回っている。つくる側も買う側も話題のクルマだけに思惑は多そうだ。なんたってこの時期に電動化なしで2ドアクーペを開発するのは大胆な行動である。その意味で投資を2社で分け持つのは賢い手法かもしれない。

【画像全16枚】

ということで、企画とデザインをトヨタが、開発と生産をスバルが担当することとなった。およそ2年弱、トヨタのスタッフが群馬県太田市のスバルに通ったというエピソードを聞いた。“異文化交流”はなかなか刺激的だったようだ。

スバル BRZ 新型スバル BRZ 新型
で、市販前のクルマをクローズドのサーキットで拝んだ。デザインはまさに正常進化で、キープコンセプトであることは一目瞭然。デザインチームが言っていたが、“シンプル”さが際立っている。また、“大人のデザイン”というのもキーワードらしい。従来型を40歳で買ったユーザーが五十路を前にしても乗り換えられるデザインを鑑みたという。確かに、この大きなSUVブームの中で2ドアクーペに憧れを抱くのは少々年齢層は高いかもしれない。

スピード域が上がるほどクッキリと現れる違い

トヨタ GR 86トヨタ GR 86
では、走りはというと、どちらもかなり楽しい。パワーアップされたエンジン、素直なハンドリングとそれに追従するボディ、サスペンションの粘り感など、サーキットという場所でのテストドライブだけに各所の長所が前面に出た。高速コーナーでのミシュランタイヤとの相性も良さそうだ。

そして両者の違いはスピード域が上がれば上がるほどクッキリと現れる。じわっとGフォースをドライバーに感じさせるBRZと、ある領域でピーキーな味付けが顔を出しそれをコントロールする楽しさを感じさせてくれるGR 86、というようにだ。

フロントサスペンションのハウジング。GR86(左)は鋳鉄、BRZは(右)はアルミとなっている。フロントサスペンションのハウジング。GR86(左)は鋳鉄、BRZは(右)はアルミとなっている。
この違いはサスペンションの設定にある。ここでは詳細は省くが、ダンパーの減衰圧もバネレートも、取り付け方法も両者は異なる。スタビライザーの取り付けもGR 86はブラケットを介するが、BRZはボディに取り付けられる。リアサポートサブフレームの有無も関係するだろう。BRZのこの手法は『インプレッサ』や『レヴォーグ』と同じとなる。

腕に自信があるならGR 86で攻めるのもあり

スバル BRZ 新型スバル BRZ 新型
個人的な好みを言わせていただくとBRZの挙動に好感を持った。ドライバーの腕の有る無しに関係なく、広い領域で楽しい走りができそうだ。フロントのおさまり、リアサスの安定感を含め、安心してコーナーに進入できる。でもって、体感的にも速く走った気分になれるのがいい。

逆を言えば、腕に自信のある人はGR 86で攻め込む楽しさを味わうのもあり。サーキット走行の限界付近でクルマと対話するのは格別な感覚だ。レーシングコンダクターでもあるGRらしさはそこに散りばめられると言っていいだろう。

ATとMTは好みで選べばいい。ドライブモードを“スポーツ”にしてATをマニュアル操作すれば速く走れるし、MTの操作性も悪くない。適度なショートストロークで小気味よく走れる。

というのが、今回のサーキット試乗だが、次は街中、高速道路、ワインディングでそれぞれの個性を体感したいと思う。そこでまた違った印象を得るかもしれない。

スバル BRZ 新型スバル BRZ 新型

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの"サーフ&ターフ"。 東京・自由が丘出身。

《九島辰也》

九島辰也

九島辰也|モータージャーナリスト 外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。

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