岐阜県の貨物鉄道・西濃鉄道に改善指示…杜撰な保安取扱いや検査などが判明

美濃赤坂駅。西濃鉄道は写真左、ホームの向こう側で線路がつながっている。
美濃赤坂駅。西濃鉄道は写真左、ホームの向こう側で線路がつながっている。全 2 枚

国土交通省中部運輸局鉄道部は10月20日、西濃(せいのう)鉄道に対して保安監査に基づいた改善指示を行なったことを明らかにした。

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同鉄道は金生山(かなぶやま)から産出される石灰石や大理石を輸送する目的で、1928年12月に開業した貨物鉄道。JR東海道本線美濃赤坂駅を起点に最盛期は市橋駅までの市橋線、採掘場(さいくつじょう)駅までの昼飯(ひるい)線からなる計5kmの路線を持っていた。戦前は旅客営業も行なわれ、国鉄の列車が直通していたこともあったが、2006年3月までには市橋線美濃赤坂~猿岩間を残して廃止されている。

現在の輸送は、石灰製品の製造販売会社である矢橋産業から行なっているため、列車の運行は同社最寄りの乙女坂駅からとなっており、美濃赤坂駅ではJR貨物に継送され、名古屋臨海鉄道の東港(とうこう)駅(名古屋市南区)まで製品が輸送されている。

美濃赤坂~乙女坂間の営業距離はわずか1.3kmで中間には駅がないため、保安方式にはスタフ閉塞方式が使われているが、実際にはスタフを用いずに運行していることが通報されたことから、7月20日から延べ8日間、保安監査が実施されていた。

その結果、2005年4月頃から2021年4月12日までスタフをほとんど用いていなかったことが判明した。

このほか、乙女坂駅構内のポイントやコンクリート枕木への交換について鉄道事業法上の手続きが行なわれていなかったこと、輸送障害の未届出、マニュアルとは異なる検査周期で列車検査を行なっていたこと、出発合図を行なっていなかったこと、JR貨物の機関車から自社の機関車に交換した際にブレーキテストを行なっていなかったことなど、杜撰とも言える安全管理が確認され、10月20日付けで改善措置を講ずる指示がなされた。

国交省では講じた措置について、11月22日までに報告することを求めている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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