【三菱 アウトランダー 新型】大型化し上級SUVに、PHEVで7人乗り実現…価格は462万1100円から

三菱 アウトランダー PHEVモデル 新型(アウトランダーPHEV)
三菱 アウトランダー PHEVモデル 新型(アウトランダーPHEV)全 28 枚

三菱自動車は28日、全面刷新したクロスオーバーSUVの新型『アウトランダー』を正式発表した。通常のガソリンエンジン車を廃止し、プラグインハイブリッド車(PHEV)のみのラインアップで、12月16日から発売する。EV航続距離の延長や、新たに3列シートの7人乗りを用意するのも目玉だ。価格は462万1100円(税込)から。

大型化し快適性向上、PHEVで7人乗り実現

新型アウトランダーPHEV(三菱は「アウトランダーのPHEV仕様」と表記)は、「より力強く」「より遠く」を実現した独自の新世代PHEVシステム、あらゆる天候や路面状況で安全・安心で快適な走り、力強く存在感のあるエクステリアと上質で先進的なインテリアを特長とする。日産三菱アライアンスで開発した新世代のプラットフォームや先進技術を活用し全方位で進化した。

ボディサイズは、全長4710mm×全幅1860mm×全高1745mm、ホイールベースは2705mm(先代が全長4695mm×全幅1800mm×全高1710mm、ホイールベース2670mm)と、大型化。室内の快適性を向上している。

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室内幅が広がったことでフロントシートのカップルディスタンスを拡大、フロント~セカンドシートの足元スペースを903mmとするなど、ゆとりある空間とした。またリヤモーターコントロールユニットとリヤモーターを一体化することで、ミッドサイズSUVのPHEVながらサードシートを採用した3列7人乗りレイアウトを実現した。

グレードは「M(5人乗り)」「G(5人乗り、7人乗り)」「P(7人乗り)」の3グレードを設定。ベースグレードのMが462万1100円(税込)から、上級グレードのPが532万0700円(同)となっている。エコカー減税は重量税が100%免税。

EV航続距離は87kmに

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「より力強く」「より遠く」を実現すべく刷新したPHEVコンポーネントは、EV航続距離を延長し、EVらしい加速感を向上させた。駆動用バッテリーは、総電力量を20kWhと大容量化し、EV走行換算距離を87km(WLTCモード)まで伸ばした。これによりエアコンなどを使用した場合でも十分な航続距離を確保する。また、ガソリンタンク容量を増大(56リットル)させ、EV走行とハイブリッド走行を組み合わせた総合航続可能距離も大幅に拡大している。

フロント及びリヤモーター、駆動用バッテリーの出力を約40%高めることで、アクセルを強く踏み込むシーンでも極力エンジンを始動せずにEV走行の維持を可能とし、高出力なツインモーター4WDならではの滑らかで力強く気持ちの良いモータードライブを実現する。

フロントモーターのパワードライブユニットには昇圧機能を新採用。フロントモーターへの供給電圧を高めることで強力な駆動力を発揮し、同時にジェネレーターの発電効率も高めることで電費の低減にも貢献。また、リヤモーターとコントロールユニットを一体化することで、サードシート設置に必要なフロアスペースを確保し、7人乗りシートレイアウトを実現するとともに、ユニットの搭載位置をキャビン外側としたことで高周波ノイズのシャットアウトするなど、高い静粛性を実現する。

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ドライブモードは7つ、安心・安全の走り

アクセルペダルだけの操作で加減速することができる、いわゆるワンペダル操作を可能とした「イノベーティブペダル オペレーションモード」を新たに設定しました。減速時にブレーキペダルに踏み替える必要がなく、アクセルペダル操作だけで適切な制動力がかかるため、ステアリング操作に集中でき、雪道などの滑りやすい路面などでの安心感を高める。

前後それぞれに1基ずつ駆動用モーターを搭載するツインモーター4WDをベースとした車両運動統合制御システム「S-AWC」に、新たに後輪側にもブレーキAYC機能を追加。前後輪の駆動力を路面状態や運転状況に応じて最適に配分しながら、左右輪のブレーキ制御によるトルクベクタリングも前後輪でおこなうことで、四輪全てのタイヤ能力をバランスよく、最大限に引き出す。

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路面状況や運転スタイルに応じて選択できるドライブモードは7つを用意。舗装路での通常走行に最適な NORMALを基本とし、乾燥舗装路でキビキビと加速するアクセルレスポンスと高い旋回性を発揮する TARMAC、未舗装路や濡れた舗装路での操縦性と走破性をバランスさせたGRAVEL、雪道などの滑りやすい路面で車両挙動を安定させるSNOW、泥濘路や深雪路で車速に応じてタイヤのスリップ率を最適化することで高い走破性を実現し、スタック時に優れた脱出性を発揮するMUDなど、あらゆる条件に対応する。さらに力強い加速が必要な時のPOWER、環境に優しく経済的なECOも用意した。

また、新開発のプラットフォームと高剛性な衝突安全強化ボディによって基本の安全性能を高めたほか、最新の運転支援機能「e-Assist」、高速道路同一車線運転支援機能「MI-PILOT」、万が一の際のSOSコールにも対応する「三菱コネクト」など安心、安全装備・機能もアップデートしている。

存在感のあるエクステリアと上質で先進的なインテリア

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大きく変わったデザインは、「BOLD STRIDE(ボールド・ストライド)」をコンセプトに三菱らしいSUVデザインをベースに「堂々とした存在感のある佇まい、大地を踏みしめる力強さ、新しい一歩を踏み出す頼もしさを全身で表現」したという。

エクステリアは、「ダイナミック・シールド」を新世代化させ、『エクリプス クロス』などと共通する存在感のあるフロントデザインに。また、サイドでは20インチの大径ホイール、それを包み込む筋肉質なフェンダーフレアを採用し、飛行機の垂直尾翼をモチーフとしたDピラーとフローティングルーフによって、力強く軽快な走りをイメージさせる。リヤは六角形の形状をもつテールゲートと、水平基調でボディの左右両端まで広がるテールランプなどにより、ワイドで安定感のあるスタイリングとした。

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インテリアは、走行時の車体姿勢の変化をつかみやすい水平基調で力強い造形のインストルメントパネル「ホリゾンタル・アクシス」を進化。芯が通った力強さと開放感を表現した。フロアコンソールは幅広で存在感と高級感があるものに。また、触感がよく質感の高いソフトパッドを随所に採用したほか、ステッチをあしらうなど上質感にもこだわった。

モニターやメーターは視認性に、スイッチ類は操作時の節度感にこだわった「三菱タッチ」という考え方に基づいてデザインし、触覚にも訴える上質さを実現した。12.3インチのフル液晶ドライバーディスプレイ、10.8インチのウインドシールド投写型ヘッドアップディスプレイの採用など、必要な情報を安全かつ的確に確認できるインフォテイメントシステムとしている。

アウトドアや災害時に活躍する100V AC電源

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普通充電と急速充電に対応し、AC200Vの普通充電で約7.5時間で満充電に、急速充電なら約38分で80%の充電が可能。またエンジンを搭載するPHEVなので、エンジンの発電なら約94分で80%の充電をおこなうことができる(停車状態)。

また、1500Wの100V AC電源を車内の2箇所に装備。家庭のコンセントと同じように、アウトドアでも様々な電化製品を使用することができる。コーヒーメーカーや電子レンジ、炊飯器やドライヤーなども1500Wの範囲内であれば問題なく使用可能だ。停電時や災害時には、非常用電源として活躍できる。

V2H(Vehicle to Home)機器を使い、住宅への電力供給も可能で、ガソリンが満タン状態なら最大約12日分の家庭の電力をまかなうことが可能だ(先代モデルは約10日分)。夜間電力などの割引を利用してV2H機器からアウトランダーのバッテリーに充電し、電力割引のない時間帯はアウトランダーの電力を使う、という風に、災害時などだけでなく日常においても経済的な活用が可能となっている。

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《宮崎壮人》

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