プジョー『e-208』に2022年型、航続を22km延長…欧州発表

モーターのパワーやバッテリー容量は従来通り

低転がり抵抗タイヤの採用と空調制御の最適化

0-100km/h加速は8.1秒

最新の「i-Cockpit」を採用

プジョー e-208
プジョー e-208全 18 枚

プジョーは11月24日、『208』のEV、プジョー『e-208』(Peugeot e-208)の2022年モデルを欧州で発表した。

◆モーターのパワーやバッテリー容量は従来通り

プジョー208は、『207』の後継車として2012年3月、ジュネーブモーターショー2012で発表された。プジョーの主力Bセグメント車だ。その208がデビューから7年を経て、モデルチェンジを行い、2世代目となる現行型が2019年に登場した。

2世代目モデルの現行型に設定されるのが、EVのプジョーe-208だ。プジョーが属するPSAグループは、全モデルへの電動パワートレイン車の設定を進めている。この計画に沿う形で、現行208にEVがラインナップされた。

プジョーe-208は、「e-CMP」と呼ばれる電動モジュラー車台をベースに開発された。2022年モデルのEVパワートレインは、引き続きモーターが最大出力136hp、最大トルク26.5kgmを発生する。バッテリーの蓄電容量も50kWhと変わっていない。

プジョー e-208プジョー e-208

◆低転がり抵抗タイヤの採用と空調制御の最適化

プジョーe-208の2022年モデルでは、タイヤを「A +」クラスに変更して、転がり抵抗を低減した。この低転がり抵抗タイヤを、16インチのアルミホイールに組み合わせる。トランスミッションのギア比も見直された。

フロントのウインドスクリーンの上部に装着された湿度センサーに、新設計のヒートポンプを組み合わせた。これにより、暖房などの空調のエネルギー効率を最適化している。

このセンサーが送信する情報を利用して、室内の空気の循環を、より正確に制御することが可能に。これにより、暖房時のバッテリーのエネルギー使用量を抑えることができる。この改良は気温が低い時、とくに効果を発揮するという。

これらの改良により、プジョーe-208の2022年モデルでは、WLTPサイクルの航続を最大362kmとした。従来型に対して、22 km航続を延ばしている。気温が0度に近い状態での市街地走行では、約40km航続が延びるという。

プジョー e-208プジョー e-208

◆0-100km/h加速は8.1秒

バッテリーの充電は、家庭用コンセントでおよそ16時間。三相コンセントでおよそ5時間15分だ。出力100kWの急速チャージャーを利用すれば、バッテリーの80%の容量をおよそ30分で充電できる。

3種類のドライブモードを採用する。「エコ」「ノーマル」「スポーツ」だ。このうち、スポーツではパフォーマンスが重視され、0~100km/h加速は8.1秒で駆け抜ける。

最新の先進運転支援システム(ADAS)として、「レーン・ポジション・アシスト」、最新世代の自動ブレーキ、「ディスタント・アラート」、「アクティブ・レーン・キーピング・アシスト」、「ドライバー・アテンション・モニタリング」、「駐車アシスト」、「交通標識認識」、「アクティブ・ブラインドスポット・モニタリング」などが設定されている。

プジョー e-208プジョー e-208

◆最新の「i-Cockpit」を採用

最新の「i-Cockpit」を採用する。i-Cockpitは、コネクティビティを重視したプジョーの新世代コクピットだ。

直感的で、より自然なドライビングエクスペリエンスを目指してデザインされた操作パネルが特徴だ。人間工学に基づいたタッチスクリーンも採用された。ドライバー正面のメーターは、デジタル表示となっており、情報がホログラム形式で投影される。

また、ステアリングホイールをよりコンパクトにし、ドライバーの視界や足下スペースを開放できるように配慮した。最大で10インチの大型タッチスクリーンは、インストルメントパネルの中央へ配置。その下に、各種スイッチが並ぶ。8速ATのシフトレバーは電気式で、ワンタッチ操作が可能。ステアリングホイールには、パドルシフトを装着する。

センターコンソールの収納スペースでは、スマートフォンを誘導充電できる。Appleの「CarPlay」や、グーグルの「Android Auto」に対応した。最大4つのUSBソケットも装備できる。TomTomの「トラフィック・コネクテッド3Dナビゲーション」は、交通状況と危険な場所をリアルタイムで表示する、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る