ボッシュ、新型半導体を量産開始…EVの航続を6%延長へ

ボッシュが量産を開始したSiC(炭化ケイ素)を使用したパワー半導体
ボッシュが量産を開始したSiC(炭化ケイ素)を使用したパワー半導体全 3 枚

ボッシュ(Bosch)は12月2日、SiC(炭化ケイ素)を使用したパワー半導体の量産を開始した。この半導体をEVに搭載すれば、航続延長が可能になるという。

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SiCは小型かつパワフルで、高効率。ボッシュは数年に及ぶ開発期間を経て、SiCを用いたパワー半導体の量産を開始し、世界中の自動車メーカーに供給する。将来的には、より多くの量産車へのSiCチップの搭載が見込まれている。

SiCパワー半導体の需要は、世界中で高まりを見せているという。EVのパワーエレクトロニクスにSiCチップを使用すれば、1回の充電での航続が、シリコン(ケイ素)チップに比べて、平均して約6%延長される。

SiCチップの優れた性能の秘密は、小さな炭素原子にあるという。通常、半導体の製造に使用される高純度シリコンの結晶構造に炭素原子を結合させることで、シリコンチップよりも高いスイッチング周波数を実現。また、熱として失われるエネルギーがほぼ半分で済むため、EVの航続延長が可能になる。

このチップは800Vシステムにとっても重要で、システムの性能向上と充電の高速化が図られる。また、SiCチップでは熱の発生を抑えられるため、パワーエレクトロニクスの冷却機構を簡略化することもできる。これにより、EVの軽量化だけでなく、コスト削減にもつながる。

ボッシュは今後、このSiCパワー半導体を単独のチップとして、またパワーエレクトロニクスやモーター、トランスミッション、インバーターを一体化させた電動パワートレインの「eAxle」のような形で、世界中の顧客に提供する、としている。

《森脇稔》

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