コーティング8年目のクルマに「お手入れキット」は有効か?…年末に洗車

コーティング車「お手入れキット」を試す
コーティング車「お手入れキット」を試す全 16 枚

12月に増えるのが洗車だという。寒い冬で「なぜ?」と思うかもしれないが、大掃除などにあわせて「年末くらいは洗ってやらないと」という人が増えるのだろうか。うちのクルマもそれに近い。自分でやる洗車は年に数回といったところだ。

◆コーティング施工は新車購入時の8年前

というのは、家族で使っているクルマは新車購入時にディーラーにコーティングをお願いしているので、その前のクルマほど頻繁に洗車やワックスがけをしないですんでいるからだ。年2回の定期点検時にディーラーがやってくれる洗車の他、汚れが目立ったときに水洗い専門で、水アカに悩まされることもない。ワックスがけは必要ないとのこと(コーティング車にはむしろNG)で、年に1回か2回、納車時にもらった純正のお手入れキットを使うくらいだ。

だが、新車登録が2013年。ディーラーには3から5年で再コーティングが必要と言われていたが、面倒くさがってやっていない。細かいキズも多いし、バンパーやドアの一部などタッチペンやスプレーでDIY補修したりもしている。おそらくコーティングはほぼ剥がれている状態といっていいだろう。

だが、それでもすごいと思うのは、フェンダーやドアなど垂直部分は普通の洗車でもかつての手触りが(完全ではないが)復活する。かろうじてコーディングが残っているか、コーティングが有効な間、下の塗装を保護してくれていたからだろう。したがって、現在の洗車も、量販店で売っているコーティング車用のシャンプーやスプレーワックスを使っている。

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◆コーティングはほぼ落ちているか「お手入れキット」を試す

今回、KeePer技研の「お客様お手入れキット」を入手したので、これを試してみた。お客様用ということで、本来はKeePer技研のコーティングを施工したクルマ向けのキットだ。いまとなっては、自分のクルマのコーティング業者・銘柄がどこなのか確認するすべもないが、キット内容はディーラーでもらったものとほぼ似ているのでまったくNGということはないだろう。

キットは、カーシャンプー虫とりクリーナーミネラルオフ洗車専用スポンジキーパークロスダイヤクロスの6点。これに説明書専用キャリーバッグに収められている。虫とりクリーナーは、鳥のフンや虫などを落とすためのもので泡状のスプレーだ。ミネラルオフは、コーティング表面についたミネラル成分を落とす白濁の液体。

コーティング車の場合、普段は水を流して拭きとるだけで、ワックスがけしたような塗装面が復活する。コーティングは専門業者が行い金額も数万円からと高額だが、その後の手入れの手間やボディ保護を考えると、新車購入時の施工はやっておいて損はない。自分の場合は、それまでの定期的なワックスがけから解放されただけでも価値があったと思っている。

◆まずはシャンプー洗車+虫とりクリーナー

水洗いでは済まない汚れの場合、お手入れキットの出番となる。通常はシャンプーで汚れを落として拭きあげるだけでもよい。虫などがこびりついているならクリーナーを使う。説明書によるとシャンプーは水5リットルに対して洗剤50ミリリットルとなっている。が、水5リットルといわれてもどれくらいかわかりにくい。カーシャンプー50ミリリットルも同様だ。

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調べると、家庭用のポリバケツの容量が5リットルから10リットルだそうだ。バケツによっては本体に容量が刻印されてたりするかもしれない。我が家の庭のバケツは、上面の直径から7か8リットルくらいということまでわかった。ただ、どこまではサイズの容量かは不明だ。目分量で7分目くらいとした。シャンプーはキャップで2杯くらい入れてみたが、もうちょっと濃くてもよかったかもしれない。

この時期の洗車は冷たい水にさわるのがおっくうになるが、そういうときは炊事手袋か使い捨てのゴム手袋を使うとよい。手袋の役目としては手荒れ防止だが、直に冷水に触れないだけでも多少は違う。

水滴が乾いた後、フェンダーやドア下部の汚れはシャンプーでだいたい落とせる。自分のクルマはルーフのくぼみなどに水たまりのあとが残ってしまっている。これはシャンプーでは落ちない汚れだが、試しに虫とりクリーナーを試してみた。完全に落とすことはできなかったが、かなり目立たなくすることはできた。

虫とりクリーナーで水滴のあとや細かい汚れ(キズ?)を落としてみる虫とりクリーナーで水滴のあとや細かい汚れ(キズ?)を落としてみる水たまりのあとを少し消すことができた水たまりのあとを少し消すことができた

◆ミネラルオフで手触りが復活

今回は2か月ぶりの洗車なのでミネラルオフも試す。ミネラルオフは、ダイヤクロスに適量垂らしてボディに塗っていく。やり方は説明書に詳しく書かれている。注意点は、表面のミネラルや汚れを落とすだけなので、ワックスがけのようにこする必要はない。一方向に塗っていく感じだ。濡れたままできるのでワックスがけの数倍楽だ。最後にミネラルオフを水で流して拭きあげる。

ミネラルオフの容器とダイヤクロスミネラルオフの容器とダイヤクロスミネラルオフ後のルーフミネラルオフ後のルーフ

これでコーティングが復活するわけだが、さすがに自分のクルマの場合、ほとんどコーティングが落ちているので、完全復活とはならない。が、シャンプー洗車とミネラルオフをすることで、手触りはあきらかに洗車前と異なっていた。新車ほどというわけにはいかないが、水弾きもよくなった。コーティングが残っていないと思われるボンネットやルーフでも手触りが変わったので、シャンプーとミネラルオフの効果は普通の塗装面でも期待できるだろう。

<協力 KeePer技研>

《中尾真二》

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