ヤマハ、125cc原二クラスのEVを初披露、航続距離は「E-Vinoとは全然違うレベル」

ヤマハが15日に初公開した125ccクラスのEV開発車両。後ろに並んでいるのはEVスクーターの『E-Vino』
ヤマハが15日に初公開した125ccクラスのEV開発車両。後ろに並んでいるのはEVスクーターの『E-Vino』全 28 枚

ヤマハ発動機は15日、2022年春より市場投入を予定している125ccクラスのEVバイクを報道向けに初公開した。2019年の東京モーターショーで公開された『E01』がベースとなるモデルで、自社開発による125ccクラスは初。欧州、日本などで順次、POCでのリース(実証実験を兼ねたリース)を開始する。

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この日、報道各社のグループインタビューに応じた日高祥博社長(“高”ははしごだか)はEV戦略について、ヨーロッパ市場へのEV投入が最優先とした上で、日本、アメリカ、中国へも積極的に投入することを明かした。

ヤマハが15日に初公開した125ccクラスのEV開発車両ヤマハが15日に初公開した125ccクラスのEV開発車両

今回公開された125ccクラスのEVバイクは、2022年春にヨーロッパと日本で実証実験を兼ねたリース販売として市場投入をおこなう。具体的なリース形態などは現段階では未定。また同春以降に台湾、タイ、マレーシア、インドネシアに順次投入する。

125ccクラスのEVバイクとしては、台湾のベンチャー企業「gogoro(ゴゴロ)」からのOEMによる『EC-05』を台湾などで販売しているが、ヤマハの自社開発による125ccクラスは初。現段階では車名、スペックなどは非公表だが、充電方式はヤマハのEVスクーター『E-Vino(イービーノ)』のようなバッテリー取り外し式(交換式)ではなく、プラグイン充電になるという。

気になる航続距離について日高社長は、明言を避けつつも「イービーノの距離(カタログ値で約29km)を想像しているとしたら、それとは全然違うレベル」だと話した。公開された開発車両のメーターパネルにはほぼ満充電の状態で残航続距離が70kmと表示されていた。走行パターンや温度などの環境条件により変わるため正確な数字ではないが、この通りなら少なくともイービーノの倍以上は走行が可能だ。

ヤマハが15日に初公開した125ccクラスのEV開発車両ヤマハが15日に初公開した125ccクラスのEV開発車両

公開の場では10分程度だが敷地内で開発車両に試乗することができた。50ccの原付スクータークラスのイービーノと比べると、搭載するバッテリー容量が多い関係か車体がかなり重く感じた。いっぽうでEVならではの力強い加速感はイービーノをはるかに上回っていた。走行モードをエコ、ノーマル、パワーと切り替えることができ、パワーを選択するとスポーツバイクのような走りが楽しめる。

外観は厳重なカモフラージュが施されていたものの、給電口を囲むLEDランプの形状などにコンセプトモデル「E01」からのデザインの流れを汲み取ることができる。またメーターパネル内の警告ランプから、スマートフォンとの連携による何らかのコネクテッド機能が搭載されることになりそうだ。

また、今回公開された125ccクラスとは別に、50ccクラスのEVスクーターも2022年春にヨーロッパで発売予定であることが発表された。125ccクラスがワールドワイドに展開するのに対し、この50ccクラスはほぼヨーロッパ向けになる。

ヤマハ発動機 日高祥博社長(“高”ははしごだか)ヤマハ発動機 日高祥博社長(“高”ははしごだか)

日高社長はヤマハのEVについて「製品の完成度、一充電あたりの走行距離、電池の安全性については自信がある。ただし中国メーカーなどのEVと比べると、どうしても(価格が)高い。価格をどう下げていくか。耐久性や(電池の)へたりなどをある程度許容して、安い電池に変えるという選択肢もあるかもしれないが、リサイクルやリユースまでを視野に入れると、良いほうの電池をつかっていくのが正攻法だと思ってものづくりをしている」とした上で、EVの普及拡大については「コスト競争力。お客様に選んでもらうためには性能以上に価格が重要。内燃機関に対して競争力のあるEVを作らなければ。具体的には、ビーノとイービーノの値段をいかに同じにするかだ」と話した。

《宮崎壮人》

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