日産の次世代EVはLMW方式で二輪感覚?…想像東京モーターショー2021

日産ランドグライダー(東京モーターショー2009)
日産ランドグライダー(東京モーターショー2009)全 22 枚

レスポンス編集部が実施した「想像してください…東京モーターショー2021出品車」というアンケート。この企画に寄せられたさまざまなアイデアのうち、日産に関するユニークなものを紹介する。

【画像全22枚】

こういった企画の場合、やはりアイデアが集中するのは、そのメーカーの象徴やアイデンティティとなる車種・モデルをモチーフとしたものだ。トヨタなら『86』や『プリウス』、あるいは『クラウン』、ホンダなら『NSX』や『シビック』、スバルなら『レオーネ』や『インプレッサ』といったあたりだろうか。日産の場合は『スカイライン』、『GT-R』だ。

だが、中には変わった意見もでてくる。今回、日産車の(想像)コンセプトカーのアイデアで目を引いたのは、「ランドグライダーの新型」というものだ。

『ランドグライダー』は2009年のモーターショーに出品されたコンセプトカー。4輪の小型EVだが、縦に2名タンデム乗車するスリム幅の二輪風コンセプトカーだ。二輪風としたのはサスペンション部分にLMW(Leaning Multi Wheel)機構を採用しているからだ。LMWはヤマハの『トリシティ』(前2輪の3輪バイク)に採用された機構と言えばわかりやすいかもしれない。

日産ブレードグライダー(2013年)日産ブレードグライダー(2013年)

ランドグライダーは2013年に『ブレイドグライダー』という進化モデルも作られている。ブレイドグライダーは、その年のモーターショーのコンセプトカーのひとつだった。運転席は車幅中央に単座となり後方に2席パッセンジャーシートが配置された。上からみるとフロント部分が尖った三角形のボディが未来感溢れるコンセプトカーだ。本音で言えば未来感というより「アニメ感」という感じもしないでもない。

しかし、2009年のランドグライダーのデザインは、今みるとHW ELCTROの『ELMO』の原型のようにも見える。中国で増えている小型EV、EU圏で注目されているマイクロEVのコンセプトそのものといってよい。

日産自動車(東京モーターショー2019)日産自動車(東京モーターショー2019)

EU圏では、ラストマイル輸送、シティコミューターとしての小型EV(カテゴリーL7e)の市場が立ち上がろうとしている。シティエリアではゼロエミッションカーが乗り入れの条件となるところが増えており、コロナ禍で密を避けるため、通勤や移動に自転車や小型モビリティを利用する人が増えている。

2021年ドイツ、ミュンヘンで開催されたモーターショー(IAAモビリティ2021)では、多くのベンチャー企業が22年にこのカテゴリーの小型EVの市場投入する予定を発表した。そのひとつ「CITY TRANSFORMER」はシティコミューターやシェアリングカーを意識した小型EVだ。LMW機構は採用していないものの、その他のコンセプトはランドグライダーそのものと言える。

日本でもトヨタ『C+pod』の個人リースが始まっている。21年の東京モーターショー開催が実現していたら、日産はランドグライダーから派生したコンセプト小型EVを発表していたかもしれない。

想像東京モーターショー2021
●トヨタの展示予想が意外にリアル
https://response.jp/article/2021/12/29/352734.html
●ホンダ S2000&NSX、復活の期待が熱い
https://response.jp/article/2021/12/30/352750.html
●マツダの強みを生かした次世代車とは
https://response.jp/article/2021/12/31/352758.html

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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