メルセデスベンツのEVキャンパー、電動 Vクラス『EQV』がベース…欧州発表

ベッド付きのポップアップルーフとキッチンユニット

専用フロントマスクはVクラスと異なるデザイン

1回の充電での航続は最大363km

メルセデスベンツ EQV のキャンピングカー
メルセデスベンツ EQV のキャンピングカー全 6 枚

メルセデスベンツは1月5日、ミニバンの『Vクラス』ベースの新型EV、『EQV』(Mercedes-Benz EQV)のキャンピングカーを欧州で発表した。

写真:メルセデスベンツ EQV のキャンピングカー

メルセデスベンツは2018年秋、メルセデスベンツブランド初の市販EV、『EQC』を発表した。「EQ」は、メルセデスベンツが立ち上げた電動車に特化したサブブランドだ。EQブランドの最初の市販車として登場したEVが、SUVのEQCとなる。EQV は、EQCに続くEQブランドの市販EV第2弾。EQVのベース車両は、メルセデスベンツのミニバン、Vクラスだ。

メルセデスベンツはすでに、Vクラスをベースにしたキャンピングカーとして、「マルコポーロ」を用意している。今度はEVのEQVにも、欧州でキャンピングカーを拡大展開する。

◆ベッド付きのポップアップルーフとキッチンユニット

EQVのキャンピングカーへの改造は、スイスのSortimo社が手がける。モジュール式となっており、ポップアップルーフ、リアコンパートメント用のベッドユニット、ラゲッジコンパートメント用のキッチンモジュールなどが設定される。

ルーフベッド付きのポップアップルーフ、ベッドとキッチンユニット付きの多機能ボックスはオプションだ。キッチンユニットには引き出しがあり、シンク、取り外し可能なガス炊飯器、冷蔵庫、ナイフやフォークなどのカトラリーセット、調理器具などが備わっている。

EQVの全幅に合わせたベッドシステムは、キッチンユニットの上に設置されており、簡単に展開できる。折りたたむと、後席は通常通りに使用できる。キャンプモジュールは、EVの航続に配慮して、軽量構造とした。

合計出力およそ400Wの2つのソーラーパネルは、オプションで設置できる。軽量なソーラーパネルは、キャンプの際、スターターバッテリーと補助バッテリーを充電する。運転席と助手席は回転式とした。オプションで3人掛けのベンチシートも選択できる。

メルセデスベンツ EQV のキャンピングカーメルセデスベンツ EQV のキャンピングカー

◆専用フロントマスクはVクラスと異なるデザイン

EQVには、ベース車のVクラスと異なる専用デザインが与えられており、フロントグリルは、クロームフィン付きのブラックパネル仕上げとした。フロントバンパーには、大型のエアインレットとクロームの装飾が施された。LEDヘッドランプも専用デザインだ。

Vクラス同様、2種類のホイールベースが設定される。「ロング」は全長5140mm、ホイールベース3200mm。「エクストラロング」は全長5370mm、ホイールベース3430mmだ。

学習する音声制御システムを備えたインフォテインメントシステム、「MBUX」(メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)を搭載する。EQVのMBUXでは、ダッシュボード中央に、高解像度の10インチメディアディスプレイを配置した。このディスプレイは、ナビゲーションシステムや「Mercedes me」の充電機能、ドライブモードの操作に利用できる。

MBUXの特長のひとつは、自然言語を使用したインテリジェントな音声コントロールだ。「ハイ、メルセデス」と呼びかけると、音声アシストが起動する。音声によるコントロールは、電話、音楽の選択、メッセージの書き込みと聞き取り、天気予報をはじめ、空調や照明などの操作に対応する。またMBUXでは、Mercedes meアプリと組み合わせて、自宅やオフィスから目的地を設定し、出発時間を入力して、EQVの室内をあらかじめ快適な温度にしておくことができる。

◆1回の充電での航続は最大363km

EVパワートレインは、フロントアクスルに、モーター、トランスミッション、冷却システム、パワーエレクトロニクスを一体化した「eATS」を搭載し、前輪を駆動する。「EQV300」グレードの場合、モーターは最大出力204hp、最大トルク36.9kgmを引き出す。

バッテリーは、蓄電容量90kWhの大容量リチウムイオンだ。車両の床下にレイアウトされ、室内空間を犠牲にしていない。1回の充電での航続は、最大363km(WLTPサイクル)に到達する。充電ソケットは、フロントバンパーにレイアウトした。充電はウォールボックスや充電ステーションなど、出力11kWのAC(交流)充電で、およそ10時間。出力110kWのDC(直流)急速チャージャーを利用すれば、バッテリーの8割の容量を、およそ45分で充電できる。

「Mercedes me Charge」は、急速充電ステーション「IONITY」を含めて、欧州300か所以上の公共充電ステーションへのアクセスを可能にする。顧客は、MBUX、Mercedes meアプリ、Mercedes me Chargeの充電カードを使用して、個人認証を行う。支払いなどは、自動的に処理される、としている。

《森脇稔》

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