日産『e-4ORCEラジコン』体験…ラーメンも貰えるイベント開催中

ラジコンのコースは少し滑りやすい路面状態が作り出されていた。
ラジコンのコースは少し滑りやすい路面状態が作り出されていた。全 16 枚

日産自動車は、『ブレない、揺れない』がキーワードの新たな電動化技術『e-4ORCE』に焦点を当てた、『e-4ORCE ラジコン体験イベント』を3月18~21日に日産グローバル本社ギャラリー(横浜市)にて開催する。

【画像全16枚】

このイベントは、3月7日よりYoutubeにて公開されているe-4ORCEとラーメンをテーマにした『e-4ORCE ラーメンカウンター』コンセプトムービーを、一般の方にも気軽に体験してもらうために企画されたもの。体験者がラジコンを操作し、特設コースに設置されたゲートをラジコンカーでくぐり、すべてのゲートをくぐってゴールすると、日産オリジナルラーメンがゲットできる。

各チェックポイントを通過してゴールすればいいだけなのだが、e-4ORCEの恩恵をヒシヒシと感じられるコースレイアウトだった。各チェックポイントを通過してゴールすればいいだけなのだが、e-4ORCEの恩恵をヒシヒシと感じられるコースレイアウトだった。
日産アリアに搭載される電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」に着想を得て開発したラーメンカウンター

◆e-4ORCEは同乗者のクルマ酔いも軽減するかもしれない

そもそもe-4ORCEは、2基の電動モーターを繊細にコントロールすることで、車体の揺動を抑える技術。今回は、免許がない人でも気軽にe-4ORCEを体験出来るイベントになっている。

体験会場にはレーシングシミュレーターのコックピットのような運転席があり、目前には大きなモニターが設置されている。モニターには、ラジコンに搭載されたカメラの映像が映し出され、ラジコンに乗り込んでいるかのような視点で運転できる。コースレイアウトは8の字を描くように走るだけだが、e-4ORCEがオンの場合とオフの場合では難易度が異なる。

e-4ORCEをオフにした状態で運転すると、アクセルのスロットル制御を自分で行いつつハンドル操作をしなければならないため、なかなか思うように進まない。通りのラインを走る事ができ、ブレない、揺れない快適な運転を誰でも出来るようにする技術。そんな日産の持つ電動化技術、4WD制御技術、シャシー制御技術の融合をラジコンに搭載することで、e-4ORCEをオンにすると、アクセルはほぼベタ踏みで、ハンドルだけ操作すれば、いともたやすく8の字をきれいに周回できる。

簡単な例で言うと、e-4ORCEがオンであれば、コーナーへの進入速度が速く、大きく外に膨らみそうな(アンダーステア)状態になると、モーター制御が介入し内側に曲がろうとする力が働き、コーナーを曲がりきれないといった状態を抑止する。クルマを停止する際も、普通にブレーキをかけると身体が前に投げ出されそうになる力(慣性)が働くが、前後輪のブレーキの力加減を調節することで、慣性の力が少なくなる。日産の担当者の話では、このブレーキ制御によって同乗者のクルマ酔いの軽減にも繋がるとのこと。

ラジコンだが操作はプロポではなく、ドライビングシミュレーターのような筐体に座って運転する。ラジコンだが操作はプロポではなく、ドライビングシミュレーターのような筐体に座って運転する。前輪はe-4ORCEの制御が入っていないが、後輪には制御が入っていると、前後輪で色が異なることも。前輪はe-4ORCEの制御が入っていないが、後輪には制御が入っていると、前後輪で色が異なることも。

◆最初はまったくうまく走らなかったe-4ORCEラジコン

体験取材終了後にラジコンの製作を担当した、日産自動車総合研究所研究企画部の福重孝志主任に話しをうかがった。福重氏は普段、自動運転の技術を研究開発しており、日常の業務のほかにこのラジコン製作にも携わったため、時間的にかなり大変な作業だったとのこと。

イベント用のラジコンは市販されているラジコン用モーターを4つ使ってタイヤの制御をしているので、ブレーキは備え付けられていない。全体重量は7~8kgあり、ラジコンとしてはかなり重い。タイヤは前輪と後輪で素材が異なり、フロントタイヤは堅いゴム質で、タイヤの角も鋭角になっており、意図的に曲がりづらいタイヤにされている。リアタイヤは少し柔らかめで角の丸い、実際のタイヤに似たものが取り付けられていた。これにより、e-4ORCEがオフの場合、非常にハンドリング性能の悪いクルマを演出している。ところがe-4ORCEをオンにすると、物理的に曲がりづらいはずのクルマが、とてもハンドリング性能の高いクルマに感じられるほど、効果が発揮されていた。

ラジコン自体の設計や組み立てについては、構想が半年前からスタートし、組み立てについては3カ月ほどかかったとのこと。完成し試走させたところ、最初はまったくうまく走らなかった。ラジコンは、e-4ORCEの制御をブレーキではなくモーターで制御することもあり、その調整は困難を極めた。また積載カメラからの映像送信についても最初のシステムでは遅延が大きく、運転しづらい状況だった。数々の細かい修正を重ね、今回の企画に即したラジコンとなった。今回のモデルは企画意図もあり、かなり大きなサイズだったが、オモチャとして市販されている10分の1サイズのラジコンと同サイズに出来るのかと質問したところ、時間と予算があればできるという。つまり日産が本気でラジコンを作れば、e-4ORCE搭載のレース常勝ラジコンが出来上がるかもしれない。

ラジコンの中身。市販のラジコン用のモーターやバッテリーが利用されている。ラジコンの中身。市販のラジコン用のモーターやバッテリーが利用されている。フロントタイヤは硬質で角が落とされていない。フロントタイヤは硬質で角が落とされていない。リアタイヤは、トレッドの半分で素材が異なるが角も丸められた一般的なタイヤに近い形だ。リアタイヤは、トレッドの半分で素材が異なるが角も丸められた一般的なタイヤに近い形だ。

《関口敬文》

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