ヤマハ XSR900 新型発売へ、80年代レーサーの機能美と最新テクノロジーを融合

ヤマハ XSR900 ABS
ヤマハ XSR900 ABS全 14 枚

ヤマハ発動機は、スポーツヘリテージモデル『XSR900 ABS』をフルモデルチェンジし、6月30日に発売する。

XSR900新型は「The Expert of Equestrian(伝統馬術のエキスパート)」をコンセプトに開発した。ヤマハレーシングヘリテージを反映した新スタイルを採用。845ccから888ccへと排気量アップした新エンジンを軽量新フレームに搭載した他、IMU(Inertial Measurement Unit)を活用した運転支援技術を投入した。価格は121万円。

◆ヤマハレーシングヘリテージを反映した新スタイル

XSR900新型では、単なるレトロデザインではなく、最新スポーツモデルを作りこむテクノロジーを融合させ、デザインを再構築。80年代のレーシングマシンが持つ機能美にならい、足つきやニーグリップ時のフィット感を考慮したフューエルタンクやサイドカバーなど、走行時も停車時もライダーにとって一体感ある形状とした。また、ボルトの選定などディティールにもこだわり、かつてのレーサーを想起させるデザインとした。

◆888ccに排気量アップした新3気筒エンジンを搭載

パワーユニットは845ccから888ccへと排気量アップしたCP3(クロスプレーンコンセプトの3気筒)エンジンを搭載する。最高出力120ps/最大トルク93Nmを発生。ピストン、コンロッド、クランクシャフト、クランクケースなど、主要パーツの大部分を新設計し、軽量に仕上げた。また、新エンジンとのバランスを図るため、新フリクションプレートを織り込んだアシスト&スリッパ―クラッチ、レシオを最適化したトランスミッションを採用。優れた乗り味に寄与している。

◆最新の鋳造技術を駆使した軽量新フレーム&ホイール

基本骨格には最新の製造技術を駆使した最低肉厚1.7mmの新フレームを採用。軽快な運動性を支え、デザインの自由度を大きく高めている。剛性特性は、直進安定性と操縦性を両立させるために、縦・横・ねじり剛性を最適化。とくに横剛性は従来比で約50%アップし、直進安定性に貢献している。

リアフレームは水平基調で低く構えたシルエットを実現させるために専用設計とした。新デザインのロー&スリムなシートとあいまって、80年代レーシングマシンのような、やや腰を後ろに引いたライディングポジションを実現。また、シルエットとして無駄なモノが付いていない印象となるよう、収納時はフレームと一体化して見える可倒式リアフットレストを採用した。新設計リアアームは従来比55mm延長、ホイールベースをやや長くし直進安定性を強化。シルエットも洗練され、走りを主張する足回りを強調している。

また、鋳造ながら鍛造に匹敵する強度と靭性を備えるヤマハ独自の「スピンフォージド ホイール」技術による軽量ホイールを採用する。従来比前後で約700gの軽量化を図り、バネ下重量を低減。軽快かつ安定感のある走りを実現する。

◆IMUを活用した各種制御でライディングを支援

2015年モデル以降の『YZF-R1』で実績のある「IMU」は基本性能を維持しつつ、センサー構成を見直すことで50%の小型化、40%の軽量化を図った。IMUの情報を受け取り車両側にフィードバックするECU(Engine control unit)にはトラクションコントロールシステム、スライドコントロールシステム、リフトコントロールシステムを織り込んでいる。個々の制御は相互に連動してライダーの運転操作を支援、マシンのポテンシャルを効率よく引き出す。 各システムとも、介入レベル調整、および ON・OFF設定が可能。また、ブレーキコントロールやシフトダウンにも対応するクイックシフターも搭載している。

◆新開発丸型LEDヘッドランプやフルカラーTFTメーターを搭載

新開発の丸型LEDヘッドランプは、照射方向左右の広がりや明るさ、さらにバンク時の配光特性にも配慮。LED化やエイミング機構の効率化を図ることで本体の前後長を極力薄くし、車体デザインと融合させている。また、3.5インチのフルカラーTFTメーターは、回転数に応じて色が変化するデジタルバータコメーター、燃料計、平均燃費、水温計、外気温計、シフトインジケーター (使用ギア表示エリア色反転)、ETCインジケーターの表示機能などを備える。ほかにもステーの形状や仕上げなど、細部にまでこだわりヤマハレーシングヘリテージを追求した。

《纐纈敏也@DAYS》

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