トヨタ車純正ディスプレイオーディオの音を良くする[低予算カーオーディオ]

トヨタ・カローラクロスの室内。
トヨタ・カローラクロスの室内。全 4 枚

「カーオーディオの音を良くするにはコストがかかる…」、そう思われがちではあるが、低予算でできることもある。当特集ではそれらを1つ1つ解説している。現在は、トヨタ車純正のディスプレイオーディオを使っているドライバーに向けた「あの手この手」を紹介している。

◆トヨタ車純正のディスプレイオーディオの“音”に不満が出るのはなぜ?

前回と前々回の記事では、トヨタ車純正ディスプレイオーディオの利点と不利点、そして比較的にコストのかかりにくい不利点の解消法を説明してきた。

まず、以前の記事で解説してきたトヨタ車純正ディスプレイオーディオの利点と不利点とをおさらいしておこう。トヨタ車純正ディスプレイオーディオは、「Apple CarPlay」と「androidauto」に対応していることが利点だ。なので、対応するスマホアプリを車内で便利に使い倒せる。そして車載機にナビやCD/DVDメカを搭載しなくても良いので導入コストも抑えられる。

しかしこれらはナビ以外の映像系アプリには対応しておらず、加えて外部入力端子も備えていないので映像系ソースを楽しみにくい。そしてナビアプリの使い心地に不満を抱くドライバーも一定数いる。高性能な市販ナビを使い慣れているとスマホナビアプリでは物足りなくなる。これらが不利点だ。

そしてトヨタ車純正ディスプレイオーディオは、音に不満が持たれるケースも少なからずあるようだ。なぜなら、そもそもサウンドチューニングが成されている場合が多く、そうであると基本的にはその設定を後から変えられない。またスピーカーを換えようとするときには、その設定が新しいスピーカーに合わないことも多い。そうであると、交換するスピーカーの性能を引き出しきれない。

トヨタ・カローラクロスの室内。トヨタ・カローラクロスの室内。

◆お薦めの対処法はズバリ、「パワーアンプ内蔵DSP」の導入!

さて、純正オーディオの音を良くしたいと思ったときには、高音質な市販メインユニットに交換できると話が早いが、トヨタ車純正ディスプレイオーディオ装着車ではこの作戦を取りづらい。簡単に交換できないケースが多く、それを押して交換すると費用が高くつくからだ。

しかし、諦めるのはまだ早い。それ以外のお薦めの方法がある。それは「パワーアンプ内蔵DSPを導入する」というものだ。「パワーアンプ内蔵DSP」とは、高度なサウンドチューニング機能を有する外付けのコントロールユニット兼パワーアンプだ。

そしてこれに音の良いソースユニットを組み合わせて、さらにこれとスピーカーとをケーブルで繋げば、高音質なカーオーディオシステムを完成できる。つまり、トヨタ車純正のディスプレイオーディオを使わずしてシステムを組めるので、これの音質性能に影響を受けない。結果、音が良くなる。

なお、組み合わせるソースユニットは、愛用のスマホでOKだ。

その上で、トヨタ車純正のディスプレイオーディオも「パワーアンプ内蔵DSP」に接続しておけば、ラジオが聴けてナビ音声もスピーカーから出せる。

プラグアンドプレイの製品群。プラグアンドプレイの製品群。

◆メインユニット交換よりも低コストで行えて、コスパも高い!

ただしスピーカーの配線を変更しなくてはならないので、その点では手間がかかる。そして純正メインユニットのスピーカー出力を「パワーアンプ内蔵DSP」へと繋ぐのにも手間を要する。

とはいえ市販のメインユニットへと交換するのと比べれば、低コストで収まるケースは多い。そしてコスパも高い。音の良いハイエンドメインユニットよりサウンドチューニング能力が高い機器が多く、音の変わり幅も結構大きい。

ちなみに、中には特にリーズナブルなモデルもある。お薦めなのは、プラグアンドプレイの『PLUG & PLAY 640』だ。当機なら6万円(税抜)で手にできる。ベーシックなAV一体型ナビとほぼ同様なプライスでありながら、音に特化したユニットなのでオーディオ性能はかなり高い。また筐体がコンパクトなのでインストールスペースも取りにくい。

なお「パワーアンプ内蔵DSP」の取り付けとサウンドチューニングは、プロに任せた方が良い。高性能であるがゆえに扱いは簡単ではないからだ。高度なチューニング機能を使いこなせないと意味がない。

さて、トヨタ車純正のディスプレイオーディオを使っていて、音を良くしたいと思っているドライバーは、この手があることをお忘れなく。


《太田祥三》

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