日本自動車初期品質、ダイハツが3年ぶりの総合トップ 2022年JDパワー

ダイハツ ムーヴキャンバス
ダイハツ ムーヴキャンバス全 4 枚

J.D.パワージャパンは9月7日、2022年日本自動車初期品質調査の結果を発表。ブランド別ランキングでダイハツが3年ぶりの総合トップとなった。

調査は新車購入後2~13か月経過したユーザーを対象とし、所有する自動車の不具合経験を9カテゴリー221項目について聴取し、自動車の初期品質に関するユーザー評価を明らかにする。今年で12回目の実施。カテゴリーは「外装」、「走行性能」、「装備品/コントロール/ディスプレイ(FCD)」、「運転支援」、「インフォテインメント」、「シート」、「空調」、「内装」、「パワートレイン」の9つ。すべての不具合項目は車100台当たりの不具合指摘件数(PP100)として集計され、数値が低いほど品質が高いことを示す。

調査結果によると、2022年の総合不具合指摘件数は業界平均で138PP100。2021年の137PP100とほぼ同水準だった。最も不具合指摘が少なかったのはダイハツ(116PP100)。セグメント別ランキングでも8セグメント中4セグメントで首位となった。ラグジュアリーブランドではレクサス(169PP100)の不具合指摘が最も少なかった。

9カテゴリーの中で不具合指摘が最も多かったのは「インフォテインメント(24.8PP100)」だった。「車載ナビゲーションシステム - 分かりにくい/使いにくい」、「タッチスクリーン/ディスプレイ - 使いにくい/操作しにくい/分かりにくい」、「車載音声認識 - コマンドを認識しないことがよくある/分かりにくい/使いにくい」などの不具合指摘が多かった。インフォテインメントは、ブランド間の不具合指摘数の差が最も大きかった。最少は17.6PP100、最多では84.3PP100と、66.7ポイントもの差がみられた。

最も多い不具合指摘項目は、2年連続で「車線逸脱ワーニング/レーンキープアシスト - 警告がわずらわしい」。2021年に比べると不具合指摘数は減少し(6.3PP100→5.6PP100)、機能の品質改善は進んでいるとみられるものの、依然として多くのユーザーが不具合を感じている。米国で行われている同調査でも、この項目の不具合指摘数は上位項目だが、米国の調査結果(4.1PP100)に比べても日本の不具合指摘数は多い。日本の道路、交通事情に即した機能の改善が望まれる。

また、オートライト義務化へのメーカーの対応が不具合指摘の増加要因となっている。「車外ライトのスイッチ類 - 分かりにくい/使いにくい/場所がよくない」の不具合指摘は2021年の1.3PP100から1.6PP100へと増加。関連するコメントとして「点灯/消灯タイミングの不自然さ」や「ライトを完全にオフにできない」等が挙げられている。現在のオートライト機能がユーザーの利用感覚に合わないとする不具合指摘であり、機能そのものの改善に加え、販売時のユーザーへの仕様説明も改善が望まれる。

ブランド別ランキングは、マスマーケットブランドトップのダイハツが116PP100で3年ぶりの総合トップ。マスマーケットブランドは以下、2位ホンダ(126PP100)、3位スズキ(131PP100)が続いた。ラグジュアリーブランドではレクサスが169PP100でトップ。2位はメルセデス・ベンツ(175PP100)、3位はBMW(176PP100)となっている。

車両セグメント別モデルランキングトップはは、軽ハイトワゴンがダイハツ『キャスト』、軽スーパーハイトワゴンがダイハツ『ムーヴキャンバス』。コンパクトはトヨタ『パッソ』、コンパクトSUVはダイハツ『ロッキー』。ミッドサイズはスバル『インプレッサ』、ミッドサイズSUVはスバル『フォレスター』。コンパクトミニバンはダイハツ『トール』、ミニバンはホンダ『ステップワゴン』だった。


《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 軽自動車よりも小さい! 15歳から運転できるオペル、約132万円から販売
  4. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る