「eミニベロ」なぜ人気? 小径タイプの自転車と電動アシストの相性が良い理由とは

小径車タイプのeバイク「eミニベロ」の快適さとは?
小径車タイプのeバイク「eミニベロ」の快適さとは?全 13 枚

ヤマハが世界で初めて電動アシスト自転車(eバイク)を生み出してからおよそ30年。当初はいわゆるママチャリ的なものが主流だったが、MTBやクロスバイクなどスポーツバイクタイプも開発され、今ではあらゆるジャンルのeバイクが揃っている。

この多くのジャンルの中でも人気が高いのが、「eミニベロ」と呼ばれる、小径車(ミニベロ)のeバイクだ。日本の交通事情、住宅事情にピッタリで、デザイン的にみてもかわいくておしゃれ。ここではこのeミニベロがなぜさまざまな面で使いやすいのか、そのメリットを紹介していく。

そもそもミニベロ(小径車)とは?

ミニベロは20インチ以下のホイールで、基本的にフレームも小型なのが特徴ミニベロは20インチ以下のホイールで、基本的にフレームも小型なのが特徴

ミニベロとは20インチ以下のホイールをセットした自転車のこと。ホイール径が小さいことで、漕ぎ出しが軽く、信号待ちが連続する街中のライドでは、小回りがきいてストレスなく走ることができる。

また基本的にはフレームサイズも小型になっている。全体的なサイズが小さいので日本の住宅事情にも最適で、そのまま持ち込んでの自室保管もしやすい。また中には折り畳み式のタイプもあるので、保管という観点では他のジャンルのバイクに比べてかなり有利になっている。

ひと口に「ミニベロ」といってもスタイルもさまざまある。ロードバイクのようなドロップハンドルもあれば、真っ直ぐなフラットバーも、悪路を走れるようなブロックタイヤをセットしたMTBタイプもあり、いろいろな好みやスタイルに対応する。

さてここまで読むと「ミニベロのデメリットってないんじゃない」と思ってしまうが、もちろん弱点もある。少し前置きが長くなってしまったが、そのミニベロのデメリットをメリットに転換するのが、電動ユニットであり、ユニットを搭載したのがeミニベロなのだ。

ミニベロの弱点を打ち消す電動ユニット

ではそのミニベロの弱点とは、次のようなものが考えられる。

1. 巡航速度が低く長距離のライドに向かない。
2. 全体的なサイズは小さいが、意外と重量があって速度が出にくい。

しかしこれらの弱点をもつミニベロに電動ユニットを搭載することで、弱点を打ち消すことが可能だ。

ミニベロは本来、長距離の走行には向かないがミニベロは本来、長距離の走行には向かないが

まず「1」について。巡航速度については、日本国内のルールとして時速24km以上になるとアシスト力がカットされるため、モーターによって巡航速度を高めることはできない。しかし、巡航"速度"は上がらなくても、巡航"距離"は電動モーターによってラクに伸ばすことができる。

意外と重量のあるミニベロの弱点を打ち消すのが電動アシストだ意外と重量のあるミニベロの弱点を打ち消すのが電動アシストだ

次に「2」について。サイズが小さくても意外と重量があるのがミニベロ。漕ぎ出しは軽くても、この重量によって巡航速度が上げにくいという面もある。しかしこれも電動モーターのアシストによって重さが気にならないほどのパワーが得られる。

さまざまな使い方ができるeミニベロ

さてここからは、eミニベロの最適な使いどころについて解説していく。基本的にはミニベロと同様ではあるが、eミニベロ独特の使いどころもあるが、

1. 通勤・通学
2. 休日の買い物/シティライド
3. ロングライド
4. 子どもの送り迎え

かなり大まかではあるが、以上4つがeミニベロの使いどころといえるだろう。基本的にオンロードで、シティライドが得意という自転車ではあるが、搭載されているパーツで使いどころが決まってくる。

通勤・通学に最適なパーツを搭載

ヤマハ PAS CITY-Xヤマハ PAS CITY-X

・カバンなどが自転車に載せられる
・泥よけ、スタンドが標準装備
・飽きのこないデザイン

以上の機能があると通勤や通学に使いやすい。

ヤマハ PAS CITY-Xヤマハ PAS CITY-X

バックパックに仕事道具を入れて走ってもいいが、自転車に載せられるカゴやキャリアがついていれば、さらに使いやすくなる。

また毎日通っていれば、雨が降ることも当然ある。泥よけがないと、路面が濡れているだけで衣服を汚してしまうこともあるので、泥よけは必須のパーツだ。またスタンドがあれば、駐輪場のほか、通勤帰りの買い物など、止める場所を選ばずかなり便利。

さらにデザインも大切な要素だ。仕事へのモチベーションを高めてくれる「かわいい」「かっこいい」の要素のほか、毎日乗っても飽きないシンプルさも必要とされるだろう。

休日に乗りたい快適さと折り畳み機能

BESV PSF1BESV PSF1

・より快適に走れる走行性能
・折り畳み機能
・"違い"を出せるおしゃれなデザイン

以上があると休日などの普段使いに最適といえるだろう。

BESV PSF1BESV PSF1

リラックスしたい休日に乗る自転車なので、快適に走れる機能は求めたいところ。eミニベロなので軽く走れるパワーがあが、身体へのダメージが少なくなるサスペンションなどがついていると、快適性はさらに高まる。

また少し遠出した場合、折り畳み機能があると行動範囲がグッと広がる。クルマに自転車を載せて出かけてもいいし、自転車を入れる輪行袋があれば電車で移動することもできる。いつもとは違う場所でのライドは、最高の非日常体験になるだろう。

BESV PSF1BESV PSF1

また休日に乗りたくなるデザインにもこだわりたい。平日/休日で服を着替えるように、いつもとは違った自分になれるデザインならより休日が楽しめる。

長距離をラクに走れる機能を搭載

ターンバイシクルズ Vektron S10ターンバイシクルズ Vektron S10

・長距離に対応するバッテリー
・荷物が積めるキャリア
・制動力のあるブレーキ

以上の機能が搭載されていると、ロングライドが楽しくなる。

ポイントになるのが、長距離に対応するバッテリーが搭載されているかどうか。アシスト機能がなくても快適に走れるeミニベロも増えてはいるが、出先でのバッテリー切れは避けたいところ。ルート上にアップダウンがあるとバッテリーさらに消費量も増えるので、ロングバッテリーモデルを選びたい。

ターンバイシクルズ Vektron S10ターンバイシクルズ Vektron S10

バックパックを使うのもいいが、荷物が自転車に搭載できると特に長距離のライドでは快適さに差が出る。キャリアが標準装備されているものをロングライドにはおすすめしたい。

制動力の高いブレーキもロングライドには必要なパーツ。特に下りルートを通る際には軽い力で強い制動力を発揮するディスクブレーキがあると、安全性はもとより安心感も高まる。

子どもの送り迎えは低重心で安定感が高いモデルを

ヤマハ PAS Kiss mini SPヤマハ PAS Kiss mini SP

・子どもを乗せても安定するフレーム構造
・重量に耐えられる太めのタイヤ
・ハンドルストッパーなどの保安部品

以上があると子ども乗せ自転車としてかなり使いやすい。

重心が低いだけではなく、ホイールベースが長いフレーム設計だと安定感が高く、子どもを乗せても安心して走ることができる。走行中はもちろん、特に漕ぎ出しの際に不安定になりがちなので、フレーム構造はチェックしたい。子どもを乗せた状態で走っても、安定感と快適さをもたらす太めのタイヤも必要だ。

また安定感の高いスタンドや、スタンドを立てるとハンドルがロックされるハンドルストッパーなどが搭載されていると、さらに安全性が高まる。

まとめ

BESV PSF1BESV PSF1

マウンテンバイク、ロードバイクとは違い、弱点があるミニベロだが、電動モーターを搭載しeミニベロとなることで、他の自転車には見られない便利な乗り物になる。

基本的に街乗りがメインにはなるが、コンパクトで扱いやすく、室内保管もラク。さらに折り畳み機能つきのものもあるなど、手軽でさまざまな使い方ができる自転車。eミニベロは 日本の道路や住環境に適した自転車といえるだろう。

《今 雄飛》

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