503馬力ツインモーター搭載、アウディ『SQ8 e-tron』…2023年春欧州発売へ

ブーストモードでは最大トルクが99.2kgmに向上

エアロダイナミクス性能を引き上げる改良を実施

エアサスペンションを標準装備

アウディ SQ8 e-tron
アウディ SQ8 e-tron全 10 枚

アウディAudi)は1219日、新型高性能電動SUVSQ8 e-tron』を2023年春、欧州市場で発売すると発表した。

写真:アウディ SQ8 e-tron

SQ8 e-tronは、高性能電動SUVe-tron S』の改良新型になる。アウディは改良新型を発表するタイミングに合わせて、車名を変更した。

内燃エンジン搭載の『SQ8』は、アウディのフラッグシップSUVQ8』の高性能な「S」モデルだ。今回の車名変更は、SQ8 e-tronが、アウディの電動SUVのトップパフォーマンスモデルと明確に示すのが目的になる。

◆ブーストモードでは最大トルクが99.2kgmに向上

EVパワートレインは、モーターをフロントに1個追加し、リアの2モーターと合わせて、合計で3モーターとしているのが特長だ。リアアクスルのモーターと電動トルクベクタリングを改良し、性能を引き上げている。

リアアクスルのモーターは、磁場を生成するコイルを12個から14個に増やした。その結果、モーターは同じ電気入力で、より強い磁場を生み出し、より多くのトルクを発生できるようになった。同時に、電気モーターが発電するのに必要なエネルギーも少なくなり、航続拡大につながるという。

ブーストモードでは最大出力503hp、最大トルク99.2kgmを獲得する。2モーターの「55 e-tron」グレードの最大出力408hp、最大トルク67.7kgmに対して、パワーは95hp、トルクは31.5kgm引き上げられた。最高速は210km/h(リミッター作動)とした。

バッテリーは、蓄電容量114kWh(正味容量106kWh)。1回の充電での航続は、最大494kmWLTPサイクル)としている。

◆エアロダイナミクス性能を引き上げる改良を実施

エクステリアは、 アウディの4つのリングが新デザインに。プロジェクションライトシングルフレームも採用した。Bピラーには、Audiのロゴととともに、モデル名があしらわれる。

エアロダイナミクス性能を引き上げる改良を施した。ボディサイズは、全長4915mm、全幅1976mm、全高1631mm。ベース車両の『Q8 e-tron』に対して、39mmワイドで、2mm背が低い。2928mmのホイールベースは共通だ。

後席の足元には、大きなスペースを確保した。荷室容量は569リットル。フロントの収納スペースには、62リットルの容量がある。

◆エアサスペンションを標準装備

衝撃の吸収をコントロールするエアスプリングサスペンションを標準装備する。車高は走行状況に合わせて、最大で76mm変化する。車両の横方向のダイナミクスを最適化するために、エアスプリングのチューニングが見直された。

さらに、新しいエレクトロニック・スタビリティ・コントロール(ESC)により、とくに狭いコーナーでの操縦性が向上しているという。プログレッシブステアリングにも改良を施した。ステアリング系統のギア比を変更し、繊細なステアリング操作でも、ステアリングのレスポンスが大幅に向上した、と自負する。

ダイレクトステアリングレシオの効果は、フロントアクスルの高剛性サスペンションベアリングによって支えられている。ステアリングの動きがよりダイレクトに車輪に伝わり、ステアリングからのフィードバックも改善された。シャシーの制御システムはすべて再チューンされ、バランスを追求している。

《森脇稔》

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