デュカトでもルーフテントが必要な理由…ジャパンキャンピングカーショー2023

ジャパンキャンピングカーショー2023:アドリアブース
ジャパンキャンピングカーショー2023:アドリアブース全 22 枚

アドリアはフィアット『デュカト』のキャンピングカービルダーとして有名だが、トレーラーも手がけている。ジャパンキャンピングカーショー2023では、定番のデュカトのバンコンキャンピングカーとともにトレーラーも展示していた。

ルーフテントへのアクセス口・トレーラー各種

海外の商用バンは、トヨタ『ハイエース』や日産『キャラバン』などの国産商用バンより大型のものが多く、モーターホームやキャンピングカーとしても人気だ。回転式の運転席・助手席とテーブル・ソファによるリビングダイニング。キッチンシンクやシャワールーム、後部は2段となり上がベッドルームで下は外からアクセスするストレージ。

以上は基本形だが、巨大なルーフテントを装備したデュカトが展示されていた。よく見ると後部は両開きのドアが全開できるようになっている。デュカトや輸入キャンピングカーの基本形であるマルチルームになっていない。

キャビンのフロアに2本のレール。左右はガスボンベも設置できる収納棚が配置されている。スタッフに話を聞くと、オートバイや自転車競技のサポートカーだそうだ。ある意味、商用車であるデュカト本来の使い方だが、左右の壁に跳ね上げ式のベッドがある。ここで寝ることもできるが、バイクが積まれた状態ではベッドボードを下すことができない。ルーフテントは人が寝る場所を確保するためだ。

軽自動車からミニバン、商用バンまでキャンピングカーのニーズがある日本では、ベッドルームの確保のためルーフテントを活用することが多いが、デュカトもキャビンをガレージやピットとして使うルーフテントのベッドは役に立つ。二輪競技では、商用バンに車両や予備部品・工具などを積み込んで遠征することがある。そんな用途を意識した車両だ。

キャンピングカーに、ストレージや作業スペースのためベッドやリビングなどを確保したい場合、トレーラーを使う方法もがある。海外ではステーションワゴンやSUVオーナーがキャンピングカーの代わりとして利用することが多いが、トレーラーを利用すればベッドルームの増設、ひろいキッチンやリビングが実現可能だ。

トレーラーで気になるのは牽引免許だ。牽引される車両が750kg以下なら牽引免許は必要ない。アドリアのブースには牽引免許が必要ないトレーラーも展示されていた。牽引免許不要な小型タイプでも、キッチンや冷蔵庫、ベッドルームなどを備えている。牽引する車をマルチルームカーキャンピングカーとし、トレーラーを車両や部品、工具などの運搬車に使うパターンも考えられる。

なお人気のデュカトは現在イタリア本国でも製造がまにあっておらず、新車の入手が困難な状況にあるそうだ。アドリアブースの展示車両のうち2台(22年モデルをベースとした車両)に「売約済み」の表示が掲げられていた。イベント中の商談で決まったという。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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