国内初! インバウンド特化型AIオンデマンド乗合タクシーによる実証実験…白馬村の課題解決とチャレンジナガノ【MaaSの現場】

オンデマンドバス車両
オンデマンドバス車両全 13 枚

日本全国で様々な実証実験やサービス導入が進められているMaaSの取り組み。本連載では、鉄道や公共交通機関におけるMaaS事業を推進する坂本貴史氏が、各地の現場を取材しその内容をレポートする。

今回紹介するのは、長野県白馬村でのAIオンデマンド乗合タクシー「白馬ナイトデマンドタクシー」を活用した実証実験。新型コロナウィルスの水際対策が大幅に緩和されたこの冬、約3年ぶりのインバウンド受け入れに向けた取り組みとして注目される。

白馬村が抱える2つの課題

今回は、実際に白馬へ行き、現地で行われたイベントや白馬若者会議の参加者らといっしょにワークショップに加わってきた。

長野県白馬村は、日本アルプスの山間部に位置し、1998年冬季オリンピックの開催地となった長野市の西にある。ウィンタースポーツで訪れる観光客も多く、山岳リゾートエリアでもある八方尾根スキー場を中心に、訪日外国人観光客を含め毎年約200万人もの観光客を受け入れている。

白馬村の課題は大きく2つあり、1つは基幹産業のさらに中核を担う宿場産業の活性化、そして村内での移動手段が主に路線バスに限られるなどの交通課題だ。この地域課題を解決するため、2021年に長野県主催のオープンイノベーション推進プログラム「おためし立地チャレンジナガノ」を通して、白馬村、アルピコ交通、BIPROGY、SWAT Mobilityの4社が連携して提案し、事業化第2号として選定され本実証に至る、と白馬村役場の太田雄介観光課長は説明する。

白馬ナイトデマンドタクシーによる乗車体験

夕方、長野駅から特急バスで白馬へ向かった。長野駅東口にあるアルピコ交通の特急バス長野・白馬線の停留所には、すでに大きな荷物を抱えた訪日外国人観光客で長蛇の列ができていた。首都圏から白馬村へ行くには、新幹線とバスの乗り継ぎが便利だ。統計によると、白馬に訪れる観光客のうち約8~9割が外国人、オーストラリア・香港・米国・シンガポールの順に英語圏がほとんど。このときの大型バスは2台あったが、どちらも外国人観光客で満席だった。

本実証で使う「白馬ナイトデマンドタクシー(HND)」アプリは、ルート最適の技術をもつシンガポール発のモビリティスタートアップSWAT Mobilityの日本法人SWAT Mobility Japanだ(以下、SWAT Mobility)。目的地の白馬まで約1.5時間かかるため、移動中にアクセスしたがうまくつながらず、バスが白馬駅に到着してから改めてデマンドタクシーを予約することができた。HNDアプリで、乗車地と目的地を地図やリストから選択し、人数を選ぶと受付される。画面では実行ボタンをスライドすることで、受付番号が表示される仕組みだ。


《坂本貴史》

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