春到来! 冬の汚れをリセットするメンテナンスを実行しよう

冬場はクルマにダメージを蓄積させる要素がたくさん。暖かくなってきたらいろいろとメンテナンスをして、愛車にも冬場の疲れを癒やしてもらいたい。

◆まずは融雪剤をしっかりと落とすところから

冬場は路面凍結を防ぐために塩化カルシウムが散布される。国内の多くの幹線道路や高速道路で散布されているので、わざわざスキーなどに行ってなくてもクルマのフロアやボディには塩化カルシウムが付着している可能性が高い。

この塩化カルシウムはボディを錆びさせる作用が強い。北海道では長い期間塩化カルシウムが撒かれているせいで、10年から15年ほど乗っているとフロアからボディが錆びてきてしまうことが珍しくない。そのため北海道では塩害が少ない本州の中古車が喜ばれると言うほど、地域的にダメージを受けやすいのだ。

また、ボディが錆びる以外にも車高調が固着するなど大きなダメージがある。ネジ部から塩分が浸透して車高調の車高が調整できなくなるほど固着してしまう。サスペンションメーカーであるエンドレス・ジール事業部に聞くと「固着してどうにもならないサスペンションがオーバーホールに送られてくることは多いです。こちらで工具を使って、潤滑剤などを使っても固着が取れない場合もあります。最終的にサンダーで切断するしかない場合もあります」という。それほど強く固着してしまうこともあるのだ。

ほかにもサスペンションアームの調整部も固着しやすい。いざアライメント調整をしようと思ったときにガッチリ固着して動かないということも少なくないのだ。

まずこういった冬場のダメージを軽減するために下回りをしっかりと洗車しておきたい。ホースで水を掛けられるなら下回りに丁寧に水を掛けて、塩分を少しでも流してあげる。高圧洗浄機があるなら、とくに足まわりにを中心に流しておくと良い。

サスペンションにはあまり高圧水でなくていいので、ダンパー全体にもよく水を掛けておく。塩分を流しておくだけで固着する可能性は下げることができる。

できれば、車高調の調整部位は一度動かしておく。締め込んだり戻したりして元の位置に戻すだけでも、そのまま放置しておくよりはずっといい。

可能なら一旦バラして、シリコン系のグリスや、テインで専用潤滑剤が販売されているので、そういったもので潤滑しておくと固着しにくくなる。

◆寒冷地ではオイルのダメージにも注意

エンジンオイルはある程度温度が高くなることが望ましい。100度近くまで温度が上がらないと結露からオイルに混入した水分が蒸発せず、時には乳化してオイルがコーヒー牛乳のようになってしまうことがある。こうなると本来の潤滑性能は期待できず、すみやかにオイル交換が必要となる。

寒冷地で乗っても10分程度しか走行していないとエンジンオイルの温度が上がらずに乳化してしまうことがある。とくに気温が低い冬場はそういったことが起きやすいので、少なくともオイルの点検はしておきたい。もちろん白く濁っていたら即交換だ。

また、冬場に少し柔らかめのオイルを入れたりするようなら、春になったら通常の粘度に戻す。冬場には少し柔らかめのオイルを入れておけば、エンジン始動時のバッテリーの負担が軽減でき、夏場には少し硬めの粘度に戻す。そういった季節ごとのメンテナンスをして、クルマを順応させるというのもありなのだ。

◆ボディも冬場はダメージを受けやすい

ボディの表面も冬場は塩化カルシウムが飛び散ってドロドロになりやすい。春になったら多めの水でしっかりと流して洗車をする。降雪地方ではガラスコーティングを掛けておいて、冬場に雪道で受けたダメージを春になったらコーティング専用メンテナンスでリカバリーをオススメしているお店もある。

冬場はやはりダメージを受けやすく、汚れも堆積しやすいので春のメンテナンスをしておくと、熱を受ける夏場に備えられるという。

あとは当然だがスタッドレスタイヤは早めに夏タイヤに交換すること。スタッドレスタイヤは雪道や氷上に対応するもので、ドライ路面のアスファルトやウエット路面ではグリップ力が劣る。制動距離も長く、いざというときに危険なので、降雪の可能性がなくなったら速やかにノーマルタイヤに戻すこと。

溝がたくさんあるが、スタッドレスタイヤは決してウエット路面でのグリップも高くなく、アスファルト上では通常のタイヤよりも性能は劣っているのだ。

《加茂新》

加茂新

加茂新|チューニングカーライター チューニング雑誌を編集長含め丸15年製作して独立。その間、乗り継いたチューニングカーは、AE86(現在所有)/180SX/S15/SCP10/86前期/86後期/GR86(現在所有)/ZC33S(現在所有)。自分のカラダやフィーリング、使う用途に合わせてチューニングすることで、もっと乗りやすく楽しくなるカーライフの世界を紹介。

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