木製コースターがヤバいことに! 米国製最新車両を日本初導入…東武動物公園で3月18日始動

日本初上陸した米GCI製新車両水上木製コースターが行く東武動物公園「レジーナII(ドゥーエ)」
日本初上陸した米GCI製新車両水上木製コースターが行く東武動物公園「レジーナII(ドゥーエ)」全 16 枚

ガタガタガタガタガタ……。激しい横揺れと軋み、遊園地のローラーコースターとは違う挙動とスリル、そして湖畔要塞の絶景! 「いまこそ、木製のスリルと美しさを体感せよ」ってことでさっそく乗ってみると、最高速度90km/h・最大遠心力2.78Gの最新木製コースターは、ヤバい。

ここは埼玉県宮代町、のどかな田園地帯にある、東武動物公園。この“湖畔の楽園”にあるアトラクションといえば、一番の目玉が水上木製コースター「レジーナ」だった。このレジーナ、2019年にひっそりと営業を休止し、その美しい木製レール橋脚の構造美はそのままに、4年の歳月をかけて骨格構造を増強・耐震化が施された。安全性もアップデートさせ、ことし3月18日に大胆リニューアルオープンする。

◆アメリカGCI製車両が日本初上陸! 連結両数増で走りに進化

4年の時を経て復活する水上木製コースター「レジーナII(ドゥーエ)」の大注目ポイントは、アメリカペンシルベニア州に本拠地を置くジェットコースターメーカーGreat Coasters International Inc.(グレート・コースターズ・インターナショナル、GCI)製の最新コースター車両=2人乗り12両編成・合計24人乗りを採用した点。

2019年までの旧型車両は1編成4人乗り7両編成で、GCI製 新車両は12両と連結部分が増えたことから、「よりなめらかに走るうえ、外部にもれる走行音が静かになった」という。

試運転・試乗会には GCI社 Clair Hain 社長も東武動物公園に駆けつけ、新型水上木製コースター「レジーナII(ドゥーエ)」の走りや乗客の反応を見届けた。

◆産業革命時代のスチームパンクを想わせる演出

東武動物公園に駆けつけたアメリカ GCI社 Clair Hain 社長東武動物公園に駆けつけたアメリカ GCI社 Clair Hain 社長

この新型水上木製コースター「レジーナII」は、とにかく首都圏の遊園地などにあるローラーコースターとは一線を画する“乗り心地”が魅力。冒頭のようにガタガタガタガタという木製コースター独特の激しい揺れと軋み(きしみ)が従来車とは違ったスリルを痛感し、湖畔の上にそびえる木製要塞の構造美も美しく映る。

木製要塞をさらに美しく魅せているのが、スチームパンクという世界観の演出。スチームパンクとは、産業革命時のイギリスの工業デザインにSFの要素を組み合わせた世界観のこと。この演出がまた、木製コースターの構造美と相まって、気分が高鳴る。

「あなたも米国GCI製 最新車両の木製コースター新感覚ファーストライドを」。東武動物公園の春休みは、園内が比較的空いている平日がおすすめだ。

◆鉄道好きにはほかの注目ポイントも

東武動物公園「太陽の恵み鉄道~パークライン~」にある転車台、いま着回し中東武動物公園「太陽の恵み鉄道~パークライン~」にある転車台、いま着回し中

東武鉄道グループの東武動物公園ということで、園内も園外にも“鉄分濃いめの鉄道物件”がいろいろ。園内に敷かれた単線レールを行く“蒸気機関車+客車列車”の「太陽の恵み鉄道~パークライン~」は、朝日テック製の機関車がけん引する列車。

その機関車(銘板には1906年製とある)も注目だけど、驚くのは両端駅にあるターンテーブル。なんと、2線併設転車台に機関車を載せ、機関車の前後を付け替える“着回し”を見せてくれるのだ。

「東武鉄道と同じ安全思想で設計している」ということで、前述の新型水上木製コースター「レジーナII」にも今回のリニューアルで自動ホームドアを設置した。

◆園外にも鉄道物件もいろいろ

宮代町役場横コミュニティセンター進修館にいる東武鉄道40号 蒸気機関車宮代町役場横コミュニティセンター進修館にいる東武鉄道40号 蒸気機関車

ついでに、東武動物公園の最寄り駅である東武動物公園駅(日本工業大学前)のまわりにも、鉄道物件がいろいろ。

もともと杉戸駅を名乗っていた時代には、駅前に杉戸機関区・杉戸工場があり、跡地に建ったMUJI 無印良品や東武ストアの脇に、転轍機(てんてつき)実機やレールモチーフのモニュメントがある。

もうひとつ。宮代町役場横コミュニティセンター進修館には、東武鉄道40号 蒸気機関車(旧5655)が保存されている。JR東北線などの前身、日本鉄道が1898(明治31)年にイギリスから導入した蒸気機関車で、のちの大正期に東武鉄道に渡ったモデル。

誕生から125年がたった蒸気機関車や、杉戸機関区の面影を感じながら、ハイブリッド・レジャーランド東武動物公園へ行くのも、ありかも。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  2. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  3. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  4. 15歳から運転できる「小さいオペル」に興味アリ!「通勤用にこういうのでいいんだよ」など注目集まる
  5. 世界最高級ピックアップトラック誕生!? トヨタ『センチュリーピックアップ』の可能性
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る