「カングー」の兄弟車、メルセデスベンツ『シタン』新型にEV…欧州で受注開始へ

1回の充電での航続は最大284km

急速充電ではバッテリー容量の80%を38分で充電可能

先進運転支援システムはSクラスやCクラス譲り

メルセデスベンツ eシタン
メルセデスベンツ eシタン全 10 枚

メルセデスベンツは5月9日、小型商用車&ミニバンの『シタン』新型のEV『eシタン』(Mercedes-Benz eCitan)の受注を欧州で開始すると発表した。ドイツ本国でのベース価格は、およそ3万6000ユーロ(約530万円)だ。

写真:メルセデスベンツ e シタン

メルセデスベンツとルノーの提携効果を生かし、ルノーのLCV、『カングー』をベースに開発されたのが、シタンだ。新型は2世代目モデル。メルセデスベンツは、新型にEV版のeシタンを設定することにより、『eヴィトー』や『eスプリンター』に続いて、電動商用車のラインナップを拡大する。シタンにEVが設定されるのは、今回が初めてとなる。

◆1回の充電での航続は最大284km

eシタンの電気モーターは、最大出力122hp、最大トルク25kgmを発生し、前輪を駆動する。停止状態から強力な加速が得られるという。最高速は132km/hとした。リチウムイオンバッテリーは、リアアクスル前部の床下に配置されており、万一の衝突時にはバッテリーを保護する。

リチウムイオンバッテリーは8つのバッテリーモジュールで構成されており、蓄電容量は45kWhとした。1回の充電での航続は、WLTPサイクルで最大およそ284kmに到達する。

メルセデスベンツは284kmの航続を念頭に置いて、eシタンを都心部で宅配便や配達サービスを行う商用ユーザーのニーズに対応させる。荷室の寸法や積載量などに関しては、内燃エンジンを搭載する新型シタンと同等という。 eシタンではトレーラーカップリングもオプションで選択できる。eシタンには、乗用ミニバン仕様の「ツアラー」など、複数のボディバリエーションが用意される。

◆急速充電ではバッテリー容量の80%を38分で充電可能

eシタンでは、複数の走行モードが切り替えられる。中でも、航続を重視したのが、「エコモード」になる。また、回生ブレーキのレベルは、3段階で調整できる。

車載充電器は、会社や自宅、公共の充電ステーションにおいて、出力11kW(オプションで出力22kW)の交流(AC)で充電できる。メルセデスベンツの純正ウォールボックスを使用すると、家庭用コンセントを使用するよりも速く充電できる。

直流(DC)による急速充電ステーションでは、最大出力80kWで充電できる。この場合、バッテリーの容量の10%から80%を充電するのに、38分かかる。AC充電とDC充電の両方に対応するために、オプションで「CCSコンバインドコネクタ」が選択できる。これは、フロントグリルのメルセデスベンツのスリー・ポインテッド・スターの下に配置されている。

◆先進運転支援システムはSクラスやCクラス譲り

最新の先進運転支援システム(ADAS)を採用する。レーダーと超音波センサー、カメラによって構成されている新型シタンの先進運転支援システムと駐車システムは、車両の周囲をモニターし、必要に応じて警告を発したり、介入したりして、ドライバーを支援する。メルセデスベンツ『Cクラス』新型や『Sクラス』新型と同様に、「アクティブレーンキーピングアシスト」はステアリング操作の支援を行う。

「ヒルスタートアシスト」、「クロスウィンドアシスト」、疲労警告システムの「ATTENTION ASSIST」、メルセデスベンツ緊急通報システムが標準装備される。ヒルスタートアシストやクロスウィンドアシストはESP同様、ユーザーが最初はほとんど気付かないスムーズな介入が特徴になるという。

《森脇稔》

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