静岡ホビーショー注目のクルマプラモ3選!大手メーカー“三社三様”の新製品とは…第61回静岡ホビーショー

まだ原形の状態のアオシマの『デロリアン』
まだ原形の状態のアオシマの『デロリアン』全 13 枚

◆昔憧れたあの一台が新金型で登場

14日まで開催中の「第61回 静岡ホビーショー」。コロナ明け後の初開催ということで、海外からの来場者も多く賑わっている。様々な模型が会場を賑わせているが、今も自動車のプラモデルは基本的に人気があるそうである。

数多くの自動車プラモデルを市場に送り出しているハセガワ模型の長谷川社長に、その理由を伺ってみた。正直、若者のクルマ離れが囁かれる中で、自動車のプラモデルの需要はどうなのだろうか。

新金型で登場したハセガワの『ベレット1600GTR』新金型で登場したハセガワの『ベレット1600GTR』

長谷川社長によれば、自動車プラモデルの需要は堅調で、コロナ禍だった2年間は巣籠り需要で売り上げが伸びたという。そして中心はやはり40歳代~60歳代の層で、昔憧れたクルマをプラモデルで作ることで懐かしむという。

そんなハセガワ模型が今年の静岡ホビーショーに投入したのは、いすゞ『ベレット1600GTR』。以前にもベレットのプラモデルは存在したが、今回は完全な新金型での登場である。

◆完売のスーパーカーもプラモデルなら

リアカウルが開いてV12エンジンが見える『GMA T.50』リアカウルが開いてV12エンジンが見える『GMA T.50』

一方のタミヤ模型は全く逆で最先端のクルマをモデル化した。その名も『GMA T.50』。かつてマクラーレンやブラバムなどのF1エンジニアとして活躍した鬼才ゴードン・マーレーが、自らの名を冠して作り上げたロードカーである。本物は100台生産される予定だそうだが、既に瞬殺で完売している。つまりプラモデルで楽しむ以外に道はないということだ。

特徴的なリアのグラスエリアなどは、はめ込み式で接着剤を使用せずに作ることができるから、失敗の可能性を減じ、仕上がりが美しくなる。実際に手に持たせていただいたが、そのグラマラスなフォルムの再現度は抜群。エッチングパーツもふんだんに使われているから、作り込みたい人にとってはうってつけのモデルである。

◆アオシマが見せた“2台”のデロリアン

アオシマの『デロリアン』アオシマの『デロリアン』

そして注目のもう1台は映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場したデロリアンである。アオシマ文化教材社が2024年に発売を予定しているもので、今はまだ原型作りの段階だが、その原型が展示されていた。

そして恐らくネタ元であろう1分の1=実車のデロリアンも展示されていたのだが、驚くことに映画のモデルを忠実に再現している。製作したのは日本の個人オーナーで、何と製作期間2年6か月を経て、この状態で公道を走れるクルマとして完成されているという。

こちらはホンモノのデロリアン。まさに1/1のミニカー的な様相である。こちらはホンモノのデロリアン。まさに1/1のミニカー的な様相である。

プラモデルの方はメーカーの説明では部品点数200以上で、特徴的なガルウィングドアは開閉できる。残念ながら価格は未定だが今から楽しみな1台と言えよう。

コロナ禍はモノ作りのきっかけを作ってくれたかもしれず、必ずしも負の遺産だけが残ったというわけではなさそうだ。

《中村 孝仁》

中村 孝仁

中村孝仁(なかむらたかひと)|AJAJ会員 1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来45年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
  3. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  4. “プチカスタム”でサマードライブの楽しさをブーストアップ![特選カーアクセサリー名鑑]
  5. 次期BMW『X5』の車内を激写! メーターパネル廃止、全く新しいパノラミックiDriveディスプレイを搭載
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る