メルセデスベンツの新型ミニバン、『EQT』は小型EV…受注を欧州で開始へ

バッテリーの8割の容量を38分で充電可能

冷却ルーバーを配したブラックパネルグリル

高さ1059mmの開口部を備えた両側スライドドア

メルセデスベンツ EQT
メルセデスベンツ EQT全 10 枚

メルセデスベンツは5月9日、新型コンパクトEVミニバン『EQT』(Mercedes-Benz EQT)の受注を欧州で開始すると発表した。ドイツ本国でのベース価格は、およそ4万9000ユーロ(約730万円)を予定している。

◆バッテリーの8割の容量を38分で充電可能

EQTは、内燃エンジンを搭載する『Tクラス』のEVバージョンだ。EVパワートレインのモーターは、最大出力122hp、最大トルク25kgmを発生する。バッテリーはリチウムイオンで、蓄電容量は45kWh。このバッテリーは、リアアクスル前方のアンダーボディにレイアウトされた。これにより、万一の衝突時、バッテリーが衝撃から保護される設計としている。

EQTには、自宅や会社、公共の充電ステーションなどで充電するために、出力22kWで交流(AC)充電を行うチャージャーを車載化している。直流(DC)の急速充電ステーションでは、高電圧バッテリーのSoC(充電状態)と温度に応じて、さらに高速で充電できる。また、出力80kWのDC急速充電器が装備されており、バッテリーの8割の容量を38分で充電できる。

EQTの充電ソケットは、フロントグリルのスリー・ポインテッド・スターの下に設置されている。都市部の狭い駐車場で充電する場合に、実用的で便利という。また、EQTにはACとDC充電用に、CCS(コンバインド・チャージング・システム)充電プラグとCCS 充電ケーブルが標準装備されている。

◆冷却ルーバーを配したブラックパネルグリル

メルセデスベンツ EQTメルセデスベンツ EQT

EQTのフロントには、Tクラスとは異なり、中央のスリー・ポインテッド・スターの横に、冷却ルーバーを配したブラックパネルグリルが装備された。これにより、新世代EVの「メルセデスEQ」ファミリーの一員として、認識できる表情を演出している。

EQTでは、バランスの取れたプロポーションや、線を減らした官能的な表面デザインが特長という。筋肉質なショルダー部分などが、力強さやエモーショナルな魅力を強調している、と自負する。

小型のEVミニバンは、コンパクトなボディサイズに充分なスペースを兼ね備えている。スポーティでエモーショナルなデザインと、広々として多彩なアレンジが可能なインテリア、実用的な両側スライドドアを備えている。同時に、バッテリーをアンダーボディに配置することにより、重心が低くなり、内燃エンジンを搭載した Tクラスとほぼ同じ使い勝手と機能性をインテリアに持たせている。

◆高さ1059mmの開口部を備えた両側スライドドア

メルセデスベンツ EQTメルセデスベンツ EQT

EQTのボディサイズは全長4498mm、全幅1859mm、全高1819mmだ。内燃エンジンを積むTクラス(全長4498mm、全幅1859mm、全高1811mm)と比較すると、全高が8mm高い以外は共通となる。2023年内には、EQTにロングホイールベース仕様が追加される予定だ

Tクラスと同様に、EQTには、ファミリー層やアクティブ志向のユーザーに向けて、毎日の生活を楽しく快適にする多くの装備を採用している。

荷室は、561mmの地上高によって重量物の積載を容易にした。幅614mm、高さ1059mmの開口部を備えた両側スライドドアが、後席へのアクセス性を高めている。後席の乗員、とくに子どもは、狭い道路や駐車スペースでも、すばやく安全に乗降できるという。後席を折りたたむと、フラットで広い荷物スペースが生まれる。リアのベンチシートには、チャイルドシートを3個設置することができる。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る