中国3大ブランド「ウェイシャオリー」NIO・小鵬・理想汽車/「BAT」BYD・AION・TESLAの最新事情…[インタビュー]

中国3大ブランド「ウェイシャオリー」NIO・小鵬・理想汽車/「BAT」BYD・AION・TESLAの最新事情…[インタビュー]
中国3大ブランド「ウェイシャオリー」NIO・小鵬・理想汽車/「BAT」BYD・AION・TESLAの最新事情…[インタビュー]全 5 枚

来たる9月21日、オンラインセミナー「中国NEV市場 第二幕 ~BAT・三大新興ブランドとサービスの最新事情~」が開催される。セミナーに登壇するのは、日本企業の中国における事業展開を支援する匠新(ジャンシン)グループ グループ総代表の田中年一氏。

セミナーでは、今年4月に開催された上海モーターショーでの新製品発表や展示内容から、NEVを中心とする中国自動車業界のトレンドを俯瞰しつつ、中国でNEVの発展を裏側のインフラとして支える電池充電・電池交換関連サービスの状況、そしてその延長線上にあるとも言える中国ロボタクシーの状況についても解説する予定だ。

セミナーで取り上げるテーマは以下の通り。

1.上海モーターショーから見る中国自動車業界のトレンド
2.中国EV業界の「BAT」および3大新興ブランド「蔚小理(ウェイシャオリー)」
3.中国における電池充電・電池交換関連サービスの状況
4.中国ロボタクシーの状況
5.対談・質疑応答

講演の後には、本セミナーのモデレーターであるスズキマンジ事務所代表(株式会社デンソー 技術企画部 CX)の鈴木万治氏を交えて、参加者を交えてのディスカッションや質疑応答の時間が用意されている。
セミナーの詳細はこちらから。

セミナーの前に登壇する田中氏とイノベーション・アクセラレーション事業部 シニアアソシエイトの齋藤慶太氏に、セミナーの見どころを聞いた。

■自動車のBATとは

上海モーターショーでは、中国メーカーの躍進とともに、生き残ったメーカーと消えたメーカーの優勝劣敗がはっきりしたことも事象のひとつとして挙げられる。

特に成功した新興EVメーカー3社をまとめて“ウェイシャオリー”という言い方があると田中氏は言及する。

「EV新興メーカーの三兄弟であるNIO・小鵬・理想汽車を“ウェイシャオーリー”と呼ぶ言い方があります。ウェイはNIOの中国語名であるウェイライのウェイ、シャオは小鵬の小、リーは理想汽車の理ですね。」

「実はウェイシャオリーそれぞれの販売台数には勢いの差が出てきています。昨年末からの販売台数に基づくと、理想汽車・NIO・小鵬の順になっており、現時点では特に理想汽車の勢いがすごいですね。」

「これに加えて最近では、BATという言い方があります。NEVの販売で非常に勢いがある3つのブランドをまとめたもので、BYDのB、広州汽車傘下のEVブランドであるAIONのA、そしてテスラのTです。」

「ご存知の通りBYDは中国国内のみならずグローバルでも注目されています。販売台数も急増しており、中国での存在感は非常に大きいです。AIONについては、順調な販売の伸びはもちろん、配車サービスのDiDiで車を呼ぶと、このAIONが来ることが多いです。着実にシェアを伸ばしている印象です。」

「このBATという言い方は、インターネット企業の巨人3社を示すBAT、バイドゥ・アリババ・テンセントになぞらえた表現で、特に中国の自動車専門メディアでよく用いられています。頭文字が同じなだけでなく、BYDは民営系の企業、AIONは国有系メーカーの代表的ブランド、TESLAは外資系ブランドと、出自がまったく違う3社がそれぞれ成功している点も興味深いところです。」

■充電の課題を解決するソリューションが育つ

中国において、NEV購入に関する補助金はほぼ終息しつつある状況だが、いっぽうでナンバー取得に関しては、エンジン車だと150~200万円かかるところ、NEVであれば無料、といった強いインセンティブがまだ存在する。

かようにNEVの普及率が急激に上がることによって、NEV課題先進国とも言える状況が中国にはあり、それを解決するための様々なサービスも同時に立ち上がっている。その一つの事例として、田中氏は“送来電”というサービスを挙げる。


《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

+ 続きを読む

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  5. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る