アウディ(Audi)は9月12日、EV向けの新世代の充電ステーション「アウディ・チャージング・ハブ(Audi charging hub)」を、ドイツ・ミュンヘンに開設した、と発表した。
◆4つの急速充電ポイントで最大320kWの出力で充電可能
新しいアウディ・チャージング・ハブには、事前に予約可能な4つの急速充電ポイントがある。最大320kWの出力で充電することができる。
都市部の住宅地の充電における新たな性能基準を定義するのが狙いだ。アウディ・チャージング・ハブでは、「パワーキューブ」によって安定した充電性能も確保している。
パワーキューブは、EVの『e-tron』の開発車両から回収した使用済みバッテリーから構成されており、充電ハブの蓄電ユニットとして、第2の役割が与えられている。このソリューションにより、1.05MWhというエネルギー容量を達成した。理論的には、充電出力を低下させることなく、60台の車両を充電するのに充分なエネルギーに相当するという。
◆アウディ以外の自動車ブランドのEVも利用可能
この新しい急速充電ハブには、ショッピング、レストラン、カフェ、スポーツ、レジャー施設が併設されており、ドイツ・ミュンヘン南部の住宅エリアに位置している。
新しいアウディ・チャージング・ハブは、すべての自動車ブランドのユーザーに開放されている。その中でも、アウディのドライバーには、充電割引価格という特典がある。契約に応じて、アウディドライバーの充電料金は、kWhあたり0.35ユーロからの設定だ。「myAudi」アプリを介して、スマートフォンで4つの充電ポイントのうち1つを事前に予約することができる。
他の自動車ブランドのユーザーが利用する場合の料金は、kWhあたり0.50ユーロ。クレジットカード、「Apple Pay」、「Google Pay」のいずれかで支払うことができる。

◆ユーザーに充電ステーションを評価してもらう取り組みも
すべてのメーカーのEVを所有するドライバーは将来、アウディとプロバイダーの「&Charge」との提携の恩恵を受けることができるようになるという。アウディ・チャージング・ハブでは、イベントの一環として、フィードバックを積極的に発信したドライバーには、「free kilometers」と呼ばれる特典が付与される。アウディ・チャージング・ハブのユーザーに、充電ステーションの使いやすさ、清潔さ、全体的な印象などを評価してもらう取り組みだ。