【BYD ドルフィン 新型試乗】「そう来たかぁ」な価格設定、走りは普段着感覚…島崎七生人

BYD ドルフィン
BYD ドルフィン全 14 枚

発表されたメーカー希望小売価格は『ドルフィン』363万円、「同・ロングレンジ」407万円(消費税込み)……やはりそう来たかぁ、である。国のCEV補助金65万円だけを勘案してもベースモデルで200万円台となる。コンパクトEVとしておおいに説得力のある価格設定がなされた。

【画像全14枚】

もともとEVバスを手がけていた“BYD Japan”に対し、2022年7月発足の“BYD Auto Japan”は乗用車を管轄。そして『ATTO 3』に続く2台目のモデルとしてこの9月20日から販売開始されたのがドルフィンだ。年末までにもう1車種、セダンの『SEAL』も販売予定という。ちなみに2021年8月の中国国内販売開始以降、グローバルではすでにおよそ43万台を販売しているのだそう。

◆日産リーフよりもコンパクトな車体

BYD ドルフィンBYD ドルフィン

全長×全幅×全高は4290×1770×1550mm。日産『リーフ』と数値を較べるとホイールベースは同じ2700mmだが、ボディは一回りコンパクト。実際の取り回し感覚は、さらに手頃なクルマを操っているような扱いやすさが印象に残る。

見てのとおり右ハンドルだし、ウインカーレバーもコラム右手に移してあり、日本車に慣れたユーザーにとって操作にまごつくことはない。日本仕様の全高も専用だが、これはドルフィンのドルフィンアンテナ(!)の高さを抑えることで実現した数値とのこと。

日本仕様ではほかにペダル踏み間違い時加速抑制装置、幼児置き去り検知システム、ドライバー注意喚起機能や、フロントとリヤのクロストラフィックアラートおよびブレーキといった機能を始め、安全支援関係の機能を充実させている。

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◆自然かつスムースに走らせられるコンパクトカー

試乗車としてあてがわれたのは、70kW/180Nm、航続距離400kmのスペックをもつベースモデル。ロングレンジとはスペック(150kW/310Nm、航続距離476km)に違いがあるほか、車重が軽く(1520kgと1680kg)、リヤサスペンションの違い(トーションビームかマルチリンク)などがある。タイヤサイズは共通の205/55 R16 91Vだ。

走らせた印象は、とにかく自然に、スムースに走らせられるコンパクトカーだということ。ロングレンジは未試乗につきパワフルさと乗り心地の比較はできないが、少なくとも乗り心地も動力性能もまったく不満は感じない。ATTO3と共通のe-Platform 3.0をベースとしており、床下にブレード状のバッテリーを並べて敷き詰めたパッケージングは低重心で、重さが乗り味のよさにも貢献。音、振動もグッと抑え込まれているほどに感じる。

街中も思いのままに走らせられるし、高速走行もタイヤの接地感がキチンと伝わり、車両の安定感も実に高い。走行モードの切り換えも備わるが、いずれのモードでも加速、ブレーキングなど、ほとんど違和感は感じない。

◆普段着感覚で心地よく乗れる

BYD ドルフィンBYD ドルフィン

インテリアも上質だ。個人的には波を表現したというインパネの大きな曲線を描く加飾パネルが少し目に障るが、それ以外はシッカリと作り込まれている。パワーシート(運転席6方向、助手席4方向)、シートヒーターも備わる。

インパネ中央の12.8インチタッチスクリーンは、電動で時計回りに90度回転させると、横から縦にすることができる。インパネ中央にはトグルスイッチ式のシフトスイッチがあり、運転はこれを操作して行なう方式。

もちろんクルマの耐久性などは未知数ながら、少なくとも標準車は動力性能など、クルマとしてのトータルバランスが高く、普段着感覚で心地よく乗れるクルマに思えた。

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■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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