【ニュル12時間】日本代表としてトーヨータイヤxGRスープラで真っ向勝負!世界一過酷なニュルで鍛えられる「PROXES」の進化は止まらない

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ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】
ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】全 61 枚

ドイツのニュルブルクリンクにて、9月10日と11日にNLS6+7ニュルブルクリンク耐久シリーズ 第6戦、第7戦)が開催された。NLS6+7は6時間の耐久レースがそれぞれ10日と11日に開催されるが、レースウィークがほぼ休みなしで2レースを行うことから、通称ニュル12時間耐久レースとしても知られている。

ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】

NLSはドイツを筆頭に、有力なコンストラクターやタイヤメーカーがしのぎを削る過酷な耐久レースだ。特にタイヤメーカーの争いは熾烈。絶対王者であるミシュランを筆頭に、ピレリ、グッドイヤー、ヨコハマタイヤ(ADVAN)、ファルケンなど数多くのタイヤメーカーが参戦している。

ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】

そしてその激しいNLSに、今誰よりも本気で参戦している日本チームがある。その正体こそトーヨータイヤ(TOYO TIRES with Ring Racing)だ。

2020年よりトーヨータイヤは、ニュルブルクリンク近郊にファクトリーを構えるRing Racingに「PROXES Slicks」の供給を行う形でワークス参戦を開始。4年目となる2023年シーズンでは、#170、#171のトヨタGRスープラ GT4 EVO*』の2台体制で参戦している。

*#170:ニュル24時間/#171:NLS6以降EVOモデルを投入

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さらに今回のNLS6+7では、今年のニュル24時間にも参戦したレーシングドライバーの木下隆之選手を、NLS2-NLS3に引き続きドライバーに起用(#171)。木下選手はニュル24時間の日本人最多出場、最高位記録を保持する“ニュルマイスター”であり、さらに2023年1月よりトーヨータイヤのフラッグシップブランド「PROXES(プロクセス)」のブランドアンバサダーを務めている。

そんな木下選手とトーヨータイヤ、Ring Racingがチーム一丸となって戦い抜いたNLS6+7の様子を振り返る。

NLS6+7ともにクラス2位、NLS7ではポールポジションを獲得!目標のSP10クラス3勝目にむかって挑戦を続ける

ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】

9月10日に決勝日を迎えたTOYO TIRES with Ring Racing。NLS6では予選のトラフィックも酷く、#170は3位、#171は4位からのスタートとなった。序盤から順調にラップを刻んでいく2台。しかし#170が走行中にアクシデントが発生。約2時間経過時点で走行不能となり、残念ながらここでリタイアとなってしまった。

ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】

一方で木下選手がドライブする#171は快走を見せる。4位からのスタートながらどんどんライバルを追い詰めていき、序盤のスティントで2位に浮上。以降も危なげのない走りで着実にラップを重ねていき、最終スティントでは暫定トップで木下選手へとドライバー交代。

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しかし、まさかの最終スティントでニュルの悪魔が木下選手を襲う…これまでノントラブルで走行していた#171に痛恨のマシントラブルが発生。走行ができるものの大幅にペースを落とす状況となり、ここで宿敵#187 BMW M4 GT4の逆転を許してしまう。NLS6は#171が2位という形でフィニッシュした。

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NLS6の終了後マシンはパルクフェルメに保管され、あっという間に翌日のNLS7へと進んでいく。早朝から開催された予選では#170、#171ともに好ラップを記録。#170が見事にポールポジションを獲得し、2位に入った#171と1-2体制の状態でスタートを迎えた。

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そして迎えた決勝、混乱のないスタートを決めた2台はきれいに並んでGPコースの1コーナーへと進入していく。前日の借りを返すべく好走をつづける2台だが、さらに速いラップを刻んでくる#187 BMW M4 GT4が序盤でトップを奪取する展開でレースは進んでいく。

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レース後半に#187のペースが落ちてきた段階で#170が暫定トップに躍り出ていよいよ最終スティントへ。じりじりと差をつめる#187に対し、約5秒差に迫ってからは付かず離れずの争いに。しかし#170は燃料ギリギリで攻めていた状況で、総合首位の車両がレース終了まで残り僅かのタイミングでファイナルラップへ突入。

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残り1週の余力は残っていない#170は、ここで首位の座を#187へと明け渡す。悔しいファイナルラップとなったが、#170が2位、#171が3位表彰台を獲得する見事なフィニッシュ。ニュル12時間ではライバルをあと1歩まで追い詰める走りを見せてくれた。

“プロクセスは最高だよ!”という言葉通り、高いグリップを安定して発揮する「PROXES Slicks」

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マシンにとってもドライバーにとっても過酷なNLSだが、「PROXES Slicks」についてどのように感じているのが気になるところ。そこで#171をドライブする3人のドライバーにレース終了後NLS6+7を通して感じたことを聞いてみた。

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Marc Hennerici 選手

「この週末は特に暑い2レースだったけど、路面状況や気温の変化がある中でPROXES Slicksは安定して高いグリップを発揮してくれた。また、NLS6終了後マシンにダメージがあることがわかったので心配だったけど、Ring Racingのメカニックが一生懸命直してくれて感謝している。完璧な状態でNLS7に望めたことがとても嬉しい」

「特に気に入っているのは、ピークグリップかな。それだけでなくスティントの序盤から後半まで安定したパフォーマンスを発揮してくれるのがいいね。トーヨータイヤの厚いサポートにも満足しているよ!」

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Tim Sandtler選手

「NLS6+7ともにすごくいいレースだった!とてもハッピーで楽しめたよ。気温は高くてタフなコンディションだったけど、特にNLS7では2位3位でフィニッシュできたことはチームとしてもよかった」

「PROXES Slicksの気に入っているところは、高い気温の状況でプッシュするときにスティントを通じてパフォーマンスを発揮してくれること。これはドライバーとしてとても助かるし、運転していてとにかく楽しいよ!ありがとう」

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木下 隆之選手

「今回一番感じたのはライバルと互角以上に戦えたこと。特にNLS6ではライバルのグッドイヤーにガチンコ勝負で勝てたのが嬉しいね。ドライビングもニュル24時間に続いてかなりフィットしてきているので、いい流れが作れていると思うよ」

「PROXES Slicksの新品時の一発の速さは特に強みだし、ライバルにも負けていない。これからもっと良いタイヤにしていくとすると、さらに気温・グリップの環境変化に強いタイヤに仕上げていくことでライバルを追い詰められるはず!次戦では改良スペックを投入すると聞いているので仕上がりが楽しみ」

Ring RacingのUwe監督からも、トーヨータイヤのパフォーマンスに満足している感想を聞くことができた。

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「まず、この2戦の結果にはとても満足している。NLS6では#170にトラブルが発生、#171もレース終了後にマシンの修復が必要になったが、メカニック達の賢明な働きでNLS7に2台で臨めてよかった。#171は木下選手を筆頭にMarc選手・Tim選手ともに素晴らしいパフォーマンスをみせてくれたよ」

「PROXES Slicksのパフォーマンスは昨シーズンに比べると格段に進歩した。今ではライバルメーカーと同等のパフォーマンスを持っていると我々は感じている。特にグリップの低下が少なく、安定した走りができるのは強みだね。最終戦も変わらず勝つことを目標に、チーム一丸となって挑戦を続けるので応援よろしくお願いします」

モータースポーツの本場で鍛え上げられる「プロクセス」、走りつづけることで“本物”のタイヤをつくる

ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】

世界一過酷と呼ばれることも多いニュルブルクリンク。一体なぜそのような厳しい状況下での挑戦を続けるのか、トーヨータイヤ技術開発本部 OEタイヤ開発部 MS商品開発グループ グループ長 富髙祐氏に聞いてみた。

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今年のニュル24時間を振り返ると、クラス5位のフィニッシュでクラス優勝を逃したことがただただ悔しかった。しかし、昨年と比較して総合43位から27位までステップアップできたことがよかった。GT4クラス(SP10)のマシン全体のパフォーマンスが底上げされている中できっちりと追従ができており、ライバルチームと遜色のないパッケージで戦えている手応えを感じている。

実際にドライバーからの要求についても、ドライバー達はピンポイントでリクエストしてくれる。それに対して要望を満たすベーススペックが開発できたことで、満足してもらえたと感じている。

ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】

加えて、前回のNLS4-5では例年にないレベルで気温が上がったこともあり、タイヤにはかなりきついコンディションに。他のマシンがタイヤの限界を迎えたり、時にはバーストなども発生するなかで、PROXES Slicksはグリップ低下が少なく安定したパフォーマンスを発揮できているのが我々の強みだと考えている。

これらのレースを通じて、タイヤのキャラクターとしてはロングライフかつ熱ダレの抑制ができていると分析。速さを見せるライバルを倒すための課題は、このベーススペックにいかにパフォーマンスを乗せてさらに強いタイヤへと仕上げることだと認識している。

ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】

#170アンディ選手からは「グリップがもっとあがったらもっといい走りができそうだよ!」というフィードバックもあり、次のスペックでグリップを上げたタイヤを投入予定。トーヨータイヤ一丸となって開発を進めていきます。

木下選手の悲願となるクラス優勝を目指しNLS最終戦に電撃参戦!これからの市販モデルへのフィードバックにも期待

ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】

世界一過酷とも称される、ニュルブルクリンクで開発を続けるトーヨータイヤのプロクセス。ニュルを制するためには、グリップだけではなくロングライフ性能や刻々と変化する天候・気温への対応が求められる。ドライバーとUwe監督のコメントを見てもタイヤのクオリティに満足していることは間違いない。しかしながら宿敵となるBMW M4 GT4を倒すために、「PROXES Slicks」についてはさらなる強いタイヤへの進化が求められていくだろう。

トーヨータイヤのフラッグシップブランド「PROXES(プロクセス)」トーヨータイヤのフラッグシップブランド「PROXES(プロクセス)」

加えて2023年春に発売された「PROXES Sport 2」と「PROXES Comfort IIs」には、実際にニュルで開発された技術が市販品へフィードバックされている。これから先に出てくるプロクセスには、現在の開発データを解析した新しい技術も反映される予定だ。

そんなリアルモータースポーツの現場で鍛えられたタイヤ開発の技術は、間違いなく既存製品からさらに魅力的な新製品を生み出してくれるはず。ニュルで鍛え抜かれたプロクセスの市販モデルの登場を心より楽しみにしたい。

ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】ニュルブルクリンク12時間耐久レース【NLS6+7】

そして最終戦となるNLS9が10月6日から8日まで開催される。各チーム最終戦ということで、全力を注いでの戦いになるだろう。そして木下選手も最終戦に電撃参戦することを発表!ニュル12時間でもいい走りをみせているだけに最終戦では結果を狙っての挑戦となる。

BMW陣営も最終戦に向けてもう1台投入するという噂もあるので、さらなる激戦となることは想像に難くない。木下選手の目標でもあるSP10クラス優勝のために、日本からも熱い声援を送ってトーヨータイヤの優勝に期待しよう!

TOYO TIRES『PROXES』の製品ラインアップはこちら
《取材協力:トーヨータイヤ》

《後藤竜甫》

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