レクサス LX、日本にない「F SPORT ハンドリング」…女性だけで競う米ラリーに参戦

レクサス LX の「F SPORT ハンドリング」と米「Rebelle Rally」参戦選手
レクサス LX の「F SPORT ハンドリング」と米「Rebelle Rally」参戦選手全 15 枚

レクサスは10月13日、ブランド最上位SUVの『LX』が、米国で10月21日まで開催されている女性だけで競うラリーレイド「Rebelle Rally」に参戦すると発表した。


◆GPSなど電子機器の使用が禁止されているラリー

同ラリーは、米国ネバダ州やカリフォルニア州の砂漠地帯を舞台に、10日間(そのうち競技は8日間)で2200km以上を走破するラリーレイドだ。2016年に開始された同ラリーには、「4×4」とクロスオーバー車の「X-Cross」の2つのクラスがある。2020年からは電動車も出走可能となり、EVやハイブリッド車、プラグインハイブリッド車(PHEV)が参加できる。

同ラリーでは、電子機器の使用を禁止している。スマートフォンやタブレット端末、パソコン、GPSは使えない。参加者は地図と方位計を頼りに、コースに設けられた複数のチェックポイントを通過することが求められる。

レクサスはこのRebelle Rallyに、LXで出走する。自動車ジャーナリストのマーラ・バラグタス・マキルウラスとパートナーのミア・ラルディエールが、X-Crossクラスにエントリーしている。

レクサス LX の「F SPORT ハンドリング」(米国仕様)レクサス LX の「F SPORT ハンドリング」(米国仕様)

◆「F SPORT ハンドリング」には専用スピンドルグリル

Rebelle Rallyに参戦するLXは、日本仕様にはない「F SPORT ハンドリング」グレードだ。漆黒のクロームグリルフレームを備えた「Fメッシュ」デザインのスピンドルグリルが専用装備される。大型のスピンドルグリルは、「F SPORT」ならではの装飾を採用することにより、押し出し感を強調している。

市販モデルの場合、足元には専用の22インチ鍛造アルミホイールを装備した。細いスポークデザインが特長で、スピンドルグリル同様、ブラックで仕上げられている。ボディカラーには、専用のウルトラホワイトとブラックオニキスが用意された。

インテリアには、ステアリングホイールとシフトレバーにテクスチャード加工の本革を採用し、見た目とグリップを向上させた。また、専用のF SPORTエンブレムが、ヘッドレストなどにあしらわれる。専用設計されたFデザインのシートは、横方向のGに対するホールド性を追求したデザインだ。内装色には、サーキットレッドを専用設定した。

レクサス LX の「F SPORT ハンドリング」(米国仕様)レクサス LX の「F SPORT ハンドリング」(米国仕様)

◆最大出力415ps の3.5リットルV6ツインターボ搭載

F SPORTハンドリングは、米国では「LX600」グレードに設定される。LX600では、従来型「LX570」の5.7リットルV型8気筒ガソリン自然吸気エンジンから、「V35A-FTS」型 3.5リットルV型6気筒ガソリンツインターボエンジンにダウンサイズされた。

最大出力は415ps、最大トルクは66.3kgmを引き出す。従来型のLX570(最大出力383hp、最大トルク55.7kgm)に対して、排気量を2.2リットル縮小しながら、パワーでおよそ30ps、トルクで10.6kgm、従来型を上回る。マルチホール直噴インジェクター付き「D-4ST」の採用とロングストローク化、バルブ挟角の最適配置による高速燃焼と高効率ツインターボが、力強い低速トルクと優れた過給レスポンスを生み出すという。

トランスミッションは10速ATの「ダイレクトシフト」を組み合わせる。発進時を除くほぼ全域でロックアップを作動させ、ダイレクトなフィーリングを追求した。また、10速化により、ギアステップのクロス化、全体のギアレシオのワイドレンジ化を可能にし、高速燃費、発進加速、オフロード性能の向上を狙う。さらに、駆動力特性と変速タイミングを最適化している。

レクサス LX の「F SPORT ハンドリング」(米国仕様)レクサス LX の「F SPORT ハンドリング」(米国仕様)

◆専用チューンされたパフォーマンスダンパー

従来型の油圧式パワーステアリングシステムから、モーターと減速機を用いた電動パワーステアリングに変更された。これにより、きめ細かなチューニングを可能にし、ステアリング操作に対して忠実でリニアに車両が応答する安心感と、大きな車体であることを感じさせない扱いやすさを目指した。駐車場や交差点など低速での取り回しの良さや、オフロード走行時などの低速域では、軽い操舵感によりドライバーの負担軽減を図る。高速走行時には、車速に応じた適度な操舵力により、手応えのある操舵感を追求している。

専用チューンされたフロントとリアのパフォーマンスダンパーをはじめ、トルセンLSDやリアスタビライザーの採用により、F SPORTハンドリングならではのドライビングパフォーマンスを追求した。AVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンションシステム)と電動パワーステアリングには特別なチューニングが施され、パフォーマンスを重視したレスポンスとハンドリングの安定性を備えているという。

AVSは、リニアソレノイドバルブ方式に変更したことにより、減衰力切り替えの優れた応答性を実現した。路面や走行状態に応じてきめ細かく、滑らかな制御を可能にする。街中で段差を乗り越える時などには、減衰力を低めに設定することで快適な乗り心地を、ステアリング操作時は、減衰力を高めることでフラットな安定感を確保した。さらに、ドライブモードに合わせて減衰力も変化させ、ドライバーの好みに合わせた走りを可能にした、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レクサス『LM』対抗!これがメルセデスベンツ最高級ミニバン、『Vクラス』後継の最終デザインだ
  2. 下請法が「取適法」に…2026年1月施行の改正ポイントは?
  3. ジープ『グラディエーター』、カナダで約120万円値下げ…2026年型を年内発売へ
  4. トヨタの新型『ヤリスセダン』がタイで登場!「アティブ HEV」にはGRスポーツも
  5. 販売わずか3年の希少車種、「角目」のいすゞ『117クーペ』【懐かしのカーカタログ】
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る