電車がいる! JR東日本 FV-E991系「HYBARI」はレール台座から期待爆裂…ジャパンモビリティショー2023

JR東日本 水素ハイブリッド燃料電池試験車両 FV-E991系 HYBARI(ジャパンモビリティショー2023)
JR東日本 水素ハイブリッド燃料電池試験車両 FV-E991系 HYBARI(ジャパンモビリティショー2023)全 13 枚

世界各国あちこちでいろいろ見本市が開催されているけど、いよいよ日本国内の見本市でもホンモノの鉄道車両が展示される時代にまできた。

写真:気になる車両下回りのレイアウト

「おそらく、現役で走る鉄道車両そのものをこうした見本市で展示するのは、これが初めてじゃないか」と展示担当者がいうのは、ジャパンモビリティショー2023(一般公開:10月28日~11月5日、東京ビッグサイト)に“降臨”した、JR東日本 水素ハイブリッド燃料電池試験車両 FV-E991系 HYBARI(HYdrogen-HYBrid Advanced Rail vehicle for Innovation)。

新幹線電気軌道総合試験車ドクターイエローよりも遭遇率が小さい“激レアさん”、水素ハイブリッド燃料電池試験車両 FV-E991系 HYBARI は、JR東日本が鉄道車両の設計・製造の技術、日立がJR東日本と共同で開発した鉄道用ハイブリッド駆動システムの技術、そしてトヨタが燃料電池自動車 MIRAI や燃料電池バス SORA の開発で培った燃料電池の技術を結集させて生まれた試験車両。

そう。ジャパンモビリティショー2023は、日本が誇る新幹線車両や最新特急形車両でもなく、水素ハイブリッド燃料電池試験車両を実機展示したのだ。ここがまずびっくり。次にびっくりするのが、どう運んできたか。FV-E991系 はもともと2両編成で、ここ東京ビッグサイト西棟に展示されている1両は、台車に駆動用モーターがついてない制御付随車 FV-E990形。

おそらくこちらのほうが、モーター付き制御電動車 FV-E991形 よりも軽いからという理由もあるだろう。で、どう運ばれてきたかというと、鉄道マニアのSNSなどでもいろいろスクープされているとおり、製造元の総合車両製作所(J-TREC)横浜事業所からここ東京ビッグサイト西展示棟 1F「TOKYO Future Tour」(トーキョーフューチャーツアー)エリアにトレーラーで陸送された。

台車と車体を分け、それぞれをトレーラーで陸送し、東京ビッグサイトで台車と車体をつないで、高さ1メートルほどのレール台座に置かれている。この台座がポイントで、1メートルほどの高さがあるから、車両の下回りがよくみえる。「へえ、台車TR919Aっていうんだ」「これが水素タンク?」「これが燃料電池?」「ラッパ状のクラクションがあるんだ」「ホイッスルは?」という具合に。

そしてもうひとつ、マニアックな視点でみてほしいのが、このレール台座。これ、総合車両製作所の資産で、資産番号票には、よーくみると、おそらく「2023年10月 取得」らしい表記があるから、このジャパンモビリティショー2023 のためにつくったのかと推測できる。

……ということは、この台座を使った鉄道車両実機展示が、これからもあるかもしれない。海外の鉄道見本市のように、現役で走る鉄道車両が予想もつかない場所に出現するという時代が、ニッポンにもやってくるかも。次はこの台座にどんな車両がのるか。いまからわくわくしてくる。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「本当に世に出るとは」車重わずか1トンで800馬力V12、「超アナログ」スーパーカー…新型車記事ランキング 8月
  2. さらなる人馬一体へ!NDロードスター用「リビルトエンジン」発売、価格は65万7800円
  3. マツダの新型SUV『EZ-60』すでに4万台の予約殺到! SNSでは「マツダ復権か??」「日本でも売るべき」など話題に
  4. ホンダ『フリード』がニューレトロに!? ダムドが専用ボディキットのデザインを先行公開 発売は2025年冬
  5. メルセデスベンツ『Gクラス』、オープン「カブリオレ」復活へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る