ダイハツ不正問題、国交省も独自試験を実施---保安基準の検証[新聞ウォッチ]

試験に備えるダイハツ・グランマックス・トラック
試験に備えるダイハツ・グランマックス・トラック全 4 枚

不安を感じながらダイハツ車のハンドルを握っている人たちは、一刻も早く検証の結果を知りたい気持ちもわからなくもない。

トヨタ自動車の完全子会社であるダイハツ工業で明らかになった車両認証の不正拡大の問題を受け、国土交通省が、不正のあった車両が安全や環境に関する性能の基準(保安基準)を満たしているかを確認する試験をダイハツの滋賀工場(滋賀県竜王町)で実施しているという。

その衝突試験の様子を報道陣にも公開したことから、きょうの各紙にも「ダイハツ車安全性検証、国、月内にも結果を公表」(朝日)などと取り上げている。

それによると、国交省がダイハツによる検証とは別に、生産終了分を含めた最大45車種を対象に、保安基準を満たしているか確認する独自の検証を年明けの1月9日から開始。公開された試験では、エアバッグの検証で不正が認定された小型トラック「グランマックス」を50km/hでコンクリートの壁に正面から衝突させ、運転席と助手席に座るダミー人形が受けた衝撃の値や燃料漏れの状況などを確認したそうだ。

国交省は検証結果に基づき、基準に適合している車種を順次公表する方針で、1月中にも最初の結果の公表を目指す方針のようだが、全車種で検証が完了する時期は未定とみられる。

こうした中で、きょうの日経は「まず『ミライース』など5車種について検証する方針を固めた」と1面に掲載。その先行検証の理由については「取引先や地域経済への影響を考慮し、人気車種から先行して判断。安全性が確認されれば出荷再開に一定の道筋が付く」とも伝えている。

購入者の不安を解消するためには、国交省も人気車種からの検証を急いでいるようだが、一方で30年余りも続けてきたとされるデータの捏造や改ざんなどが蔓延している風土改革や経営責任の明確化など、一朝一夕にはいかない問題を抱えていることも忘れてはならないだろう。

2024年1月16日付

●損保ジャパン改善命令へ、金融庁、持ち株会社も、ビッグモーター問題(読売・2面)

●街路樹都が原状回復工事、ビッグモーター前、全9カ所来月完了(読売・25面)

●GDP日本4位転落確実、23年独が伸長、円安も影響(朝日・1面)

●ダイハツ車安全性検証、国、月内にも結果を公表(朝日・7面)

●JAL国際線、主力機公開(朝日・7面)

●企業の価値転嫁好材料、東証続伸3万5901円(毎日・6面)

●京葉線快速の廃止撤回、JR東上り朝2本維持(産経・20面)

●倒産4年ぶり8000件超、23年ゼロゼロ融資返済重荷に(東京・1面)

●アクアライン変動料金制実験継続へ(東京・22面)

●ダイハツ5車種先行検証、国交省安全適合なら出荷に道(日経・1面)

●トヨタ生産、2年連続最高、今年計画、世界で1030万台(日経・15面)

《福田俊之》

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