新型マカンボディの下に次期『カイエンEV』!? BEV化を進めるポルシェ、次の一手とは

ポルシェ カイエン EV プロトタイプ(スクープ写真)
ポルシェ カイエン EV プロトタイプ(スクープ写真)全 24 枚

新型『マカン』の情報も正式にオープンになった今、電動化を進めるポルシェの次の一手がフラッグシップ・クロスオーバーSUVの『カイエン』だ。今回は新たにBEVとなるカイエンの姿にせまる。

初代カイエンの登場は2003年。VW、アウディとプラットフォームを共有し誕生した初のSUVだったが、スポーツカーブランドからSUVが登場することに当時のファンたちは悲鳴を上げた。しかし、同ブランドのベストセラーモデルとして絶対的な地位を築いただけでなく、現在の世界的なSUVブームの立役者となった1台であることを忘れてはならない。そんなエポックメイキングなカイエンが、電動化で再び旋風を巻き起こすことができるか。

VWグループは、ソフトウェア部門「カリアド」の障害でBEVモデルへの電装プラットフォームの導入に遅れを取っていたが、いよいよマカンEVが登場。「カイエンEV」の導入を急いでいる。カイエンEVは、マカンEVと同様にVWグループの「PPE」電動プラットフォームを採用する。現行型よりパワーアップされるのはもちろん、より優れたシャシー、より上質なインテリアにアップグレードアップし、ICE(内燃機関)モデル並行して販売される予定だ。

ポルシェ カイエン EV プロトタイプ(スクープ写真)ポルシェ カイエン EV プロトタイプ(スクープ写真)

今回スクープしたのはそんなカイエンEVのプロトタイプ車両だ。まだまだ開発初期のためか、マカンEVのボディを使ったテストミュール状態だ。より広いトレッドをカバーするためのフェンダーフレアが装着され、サイズが合っていないボンネットフード、完全なダミーパネル状態のバンパーから、一見するとマカンEVのハイパフォーマンス仕様にも見える。

巨大なオーバーフェンダーは、カイエンEVがマカンEVよりもはるかに広いトレッドを持つことを裏付けている。もちろんホイールベースも大幅に長くなるが、一部のライバルが7人乗り3列シートのスペースを提供しているのに対し、カイエンは5人乗りレイアウトにこだわると予想される。3列シートのポルシェにどうしても乗りたいなら、カイエンの上に位置する7人乗り電動SUV(コードネームはK1)を発表する2027年まで待ったほうがいいだろう。

また重量増によるパフォーマンス低下を抑えるため、プロトタイプにはエアサスペンションと後輪操舵システムの両方が搭載されているようだ。『パナメーラ』への搭載が明らかになった新開発の「アクティブライドシャシー」を搭載する可能性もありそうだ。

スペックに関しては現時点では詳細は不明だが、約100kWhのリチウムイオンバッテリーパックを積むとみられる。最高出力は612ps、ミドルスペックモデルでは最大トルク1000Nmを発揮し、デュアルモーターによる全輪駆動システムを搭載して登場すると予想されている。また最大270kWの急速充電をサポートできる800ボルト技術の採用も確実視されている。

《APOLLO NEWS SERVICE》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. アルピナ創業家が新ブランド「ボーフェンジーペン」設立、ザガートとGTカー共同開発
  2. 【スズキ ハヤブサ 試乗】かつての最速マシンは今、何を語りかけてくるのか…佐川健太郎
  3. ザガート、1台限りのアルファロメオ『8C』発表…伝説の名車に敬意
  4. 「絶対にパンクしない」電動アシスト自転車発売へ、1充電で最大1000km走行も
  5. 公取委、ENEOS系など軽油6社、カルテル疑いで立ち入り検査[新聞ウォッチ]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 地域再エネ活用の収益を還元、ホンダ N-VAN e:を茨城県神栖市へ無償提供
  2. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
  3. シェフラーがヴィテスコ合併後初の出展、ポートフォリオ拡大と顧客対応力をアピール…人とくるまのテクノロジー展2025
  4. 【調査レポート】ベトナムにおけるモビリティ市場調査~13社(四輪・二輪)の最新動向~
  5. VWと米ウーバーが提携、『ID. Buzz』の自動運転車を運行へ
ランキングをもっと見る