【MINI クーパーSE 新型試乗】「ミニらしさ」と「ミニらしくなさ」…島崎七生人

MINI Cooper SE 3 Door
MINI Cooper SE 3 Door全 18 枚

ガソリン車と較べると、実はEVの『クーパーSE』は全長が15mm短く、全幅が10mm広く、全高が5mm高く、ホイールベースが30mm長い。クーパーSEにはフェンダーアーチモールがなく、前後フェンダー自体がふくよかなのも見て取れる。

【画像全18枚】

が、聞かされて驚いたのは、フロントスクリーンがガソリン車とは別モノでより寝かされているということ! フラップ式のドアハンドルと共に空力のためだそうだが、そういえばエンジンフードの切り取り方もR50以来のクラムシェル型ではなく見切り線は普通になり、これまでのクラシックミニを思わせたAピラーの延長線的なラインもなくなった。

MINI Cooper SE 3 DoorMINI Cooper SE 3 Door

とにかくエクステリアデザインは、先代までのムードから一転、究極的といえるスリークさに生まれ変わった。

インテリアもディテール過多だったこれまでとは一変。リサイクルポリエステルを布地風に見せて使ったインパネなど実にシンプル。サムスン製という240mm径のセンターディスプレイは否応なしに目が行く。さらにその下の楕円状のパネル部分には、中央に捻る方式の始動スイッチ、その右にトグルスイッチ化したシフトセレクターが……。

と、ここで「おっ!?」と気づく方は生粋のミニマニアというべき。全体はモダンに仕上げながらも、中央がキーシリンダーだった楕円状のスイッチパネルとシンプルな丸型メーターの組み合わせは、「モーリスミニマイナー」、「オースチンセブン」などと呼ばれた1959年のBMC当時の最初のミニ、ADO15の佇まいをさり気なく再現した、実はタイムレスなデザインでもある。

MINI Cooper SE 3 DoorMINI Cooper SE 3 Door

ちなみにペダル類はガソリン車とは別物で、アクセルペダルは吊り下げ式だ。

居住性はEVのパッケージングであっても、低いポジションのミニらしさは保たれている。シートサイズにも不満はなくなった。スポッと身体を収めれば、大人が何とか座っていられる後席スペースも同様だ。フロントスクリーンとAピラーが寝かされたことで、信号待ちの先頭に停って真上の信号機を見上げて見やすくなった点だけは、ミニらしくなくなった(!?)というべきか。

MINI Cooper SE 3 DoorMINI Cooper SE 3 Door

短時間の試乗につき、走行モードや各種機能をすべて確認することは不可能だったが、ミニと電動パワートレインとの親和性はまったく問題なしだ。強めにアクセルを踏み込むと“ギュイーン!”と、擬似エンジン音ではないEVらしさを強調した音の演出が立ち上がるが、これはこれで楽しめる。もちろん力強い加速は味わえ、アクセルレスポンスもよくパワー感はごくスムースなので運転はしやすい。

1640kgの車重に対して足回りは引き締められ、場合によりピッチングモーションは実感するものの、基本的な乗り味はしっかりとしたもので上質感もある。ミニらしくやや重めの操舵感としたステアリングのアシストも安心感がある。スペック表によれば一充電走行距離(WLTCモード)は446kmとのこと。

MINI Cooper SE 3 DoorMINI Cooper SE 3 Door

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ23車種、ガソリンが漏れるおそれ…6月掲載のリコール記事まとめ
  2. スズキ『カプチーノ』復活の可能性!…軽規格を維持、FRレイアウトも継承か
  3. ホンダ23車種・3364台をリコール 低圧燃料ポンプ交換作業に不備
  4. ヤマハの原付電動スクーター『JOG E』全国発売へ、本体のみなら約16万円で買える
  5. 三菱『パジェロ』新型のデザインはこうなる! 公式発表は2026年秋予定
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. ◆終了◆6/25 次のステップを模索する中国自動車メーカーの戦略を俯瞰する
  2. ボッシュ日本、2025年度の売上高4600億円で4年連続最高記録を更新…ADAS・SDV強化が成長を牽引
  3. BMW工場にヒューマノイド「Figure 03」導入…フィジカルAIで全身協調制御
  4. BYD12万人の技術力と日本市場への本気度、補助金逆風下「ラッコ」の戦略とは…BYD Auto Japan 東福寺厚樹 代表取締役社長[インタビュー]
  5. バックミラーは「銀座4丁目」だった…電子ミラー最大手「ジェンテックス」が握る車内センシングの主導権
ランキングをもっと見る