唯一の女性チームでマツ耐チャンピオンを目指す! トーヨータイヤと駆ける「muramoぴよロードスター」に注目

マツダファン・エンデュランス 第3戦 筑波
マツダファン・エンデュランス 第3戦 筑波全 82 枚

マツダファン・エンデュランス」(マツ耐)に参戦する『muramoぴよロードスター』。女性ばかりのチームが駆るマツダ『ロードスター』(NC)の足もとにはトーヨータイヤプロクセスR1R」を装着する。そこで2024年7月に開催された、灼熱の筑波ラウンドに密着してその活躍ぶりを取材した。

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◆初心者ドライバーとモータースポーツを盛り上げるために、村上モータースがチーム結成

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7月27日に開催されたマツダファン・エンデュランス(マツ耐)第3戦のチューンドクラスに参戦した「muramoぴよロードスター」。チーム名の由来はピヨピヨとひよこのように走行している様を表しているらしく、初心者ドライバーも多い女性ドライバー限定のチームだ。

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生れたきっかけは愛媛県の村上モータースが「モータースポーツをはじめてみたいけどハードルが高くて飛び込めない、でも十二分にやる気のある」メンバーを募集したのがきっかけ。代表の村上さん自身もS耐などに参戦するドライバーでもあり、モータースポーツの底辺を広げたいという思いから応援プログラムを立案した。

そこにいち早く応募したメンバーに女性が数名含まれていた(現在メンバーは女性6名:筑波ラウンドには4名が参戦)ことで、女性中心のチーム編成を思い立った村上代表。コスト重視でNCロードスターをベースに、ショップにあったパーツなどを組み合わせ、レース用のスペックで仕上げて今シーズンの参戦に間に合わせた。

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さらに村上代表が参戦経験もあるS耐などで関わりが深かったトーヨータイヤが、モータースポーツの底辺拡大や女性メンバーの挑戦といったチーム編成の考え方に共感してタイヤの協賛を決定。こうして「プロクセスR1R」(205/50R16)を履いてのマツ耐への参戦が決まったのだった。

◆目指すは“ウーマンズチーム・オブ・ザ・イヤー”の獲得、目標に向けてピヨピヨと確実に走りつづける

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今年からウーマンズチーム・オブ・ザ・イヤー(女性ドライバーのみのチームの最上位)が新たに賞典として創設されたことも目標となってmuramoぴよロードスターは始動した。第1戦はスポーツランドSUGO、第2戦はモビリティリゾートもてぎとすでに2戦を戦い、第3戦の筑波サーキットを迎えた。

これまでの走行でロードスター(NC)とプロクセスR1Rとのフィーリングを確かめたチーム員と村上代表。プロクセスR1Rでマツ耐を走行した際のフィーリングについて村上さんに話をうかがった。

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「プロクセスR1Rを使った印象は、とにかく発熱が良いです。4月にSUGOで走らせたのですが気温が低いコンディションだったのですが、すぐに発熱してグリップしたので安心して走行できました。さらに雨も強いのが印象的。また縦横のグリップのバランスも非常に良好です。レース初心者を含めた女性ドライバーも含めたチームでマツ耐を走るには扱いやすく安心感のあるタイヤだと感じます」

筑波ラウンドに参戦したmuramoぴよロードスターの4名のドライバーの参加の経緯やレースへの思いについてインタビューした。

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150分の走行のラストスティントを務めた樋渡まいさん。KYOJO CUP等にも参戦する実力派。メカニックつながりで村上モータースと出会いmuramoぴよロードスターに参加することになった。自身もNCロードスターを普段使いするユーザーもである。レース経験も豊富な樋渡さんはプロクセスR1Rに対するインプレッションも的確。

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「オープニングからグリップする感覚がすごく良いです。雨のレースでも安心していけるところも良いです。さらにハイグリップタイヤなのに走行中にノイジーじゃ無いところも印象的です、まるでコンフォートタイヤみたいなフィーリングなのも好みです。レースでも最後までタレずに剛性感も失うこと無く走れました。想像以上に耐久性も高いタイヤだとレースを通じて感じました」

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一方、今回が初レースだという田村若華子さん、サーキットを走りたくてロードスター(ND)を購入、これまでは走行会などに参加してきた。しかしタイムも思うように伸びないことから村上モータースのプログラムへの参加を決めた。

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「今回の筑波ラウンドが初レースでした、シミュレーターではしっかり筑波サーキットを走り込んで予習してきたのですが、予選では思うように走れず悔しい思いをしました」。しかしその後の決勝ではドライビングの前進もあり自分でも何かをつかんだ様子。次につながる走りとなったようだった。

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モータースポーツをこよなく愛し86(ZN6)でスポーツ走行を楽しみ、KYOJO CUPへの参戦も視野に入れる清水愛さん。

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「2年ぐらい前からサーキットにはまったんです。富士や筑波でタイムアタックにも参加しています。草レースにも参加しはじめていたところで“もっとステップアップしたい”と思ったのが参加のきっかけでした。タイヤはグリップの良さを常に感じます。むしろ自分がそれを使い切れていない感覚が強いので、もっとボトムスピードを上げられて行けるようにしたいとレースを通じて感じました」

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山口和紗さんはオートサロンを見に行った際に村上モータースを知ってプログラムへの参加した。自身はインテグラ(AT)を街乗りする程度で、本格的なスポーツ走行は未経験だった。

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「このロードスター(NC)に乗って今回で3戦目です。最初はサーキットを走る際には“怖い”が勝っていたんですが、今回はまわりが見えてきたのが成果です。落ち着いてレースができるようになってきました。タイヤは思いっきり攻めた際にぐっと耐えてくれる感覚があって頼もしいです。150分のレースの第2~第3スティントだとタイヤも万全では無いと思うのですが、そんな状態でも安心感が高いタイヤだと感じます。今後もいろいろなモータースポーツにチャレンジしていく予定です」

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マツ耐・筑波ラウンドのレース展開は見どころもしっかり作ってくれた。ひよこをイメージした黄色い車体のmuramoぴよロードスターは予選23番手からスタートして順調に周回を重ね、後半に向けて徐々に順位を上げ、レース終了30分前には20位まで順位をアップ。

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最終的には総合20位、クラス(ロードスターNC)5位でフィニッシュ。少しずつ順位を上げる様子にチーム員全員が盛り上がり、いつのまにか一体感のあるチームができ上がっていた。レース経験者から初レースのドライバーまでがチームを組んだmuramoぴよロードスター。次戦は10月20日に開催される富士スピードウェイでの特別戦だ。

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土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

《土田康弘》

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