ホンダ・日産統合、どうする?「ケイレツ」再編、「泣き所」の中国事業[新聞ウォッチ]

日産が北京モーターショー2024で中国専用車として発表したエヴォ・コンセプト(手前)とエラ・コンセプト(奥)参考画像
日産が北京モーターショー2024で中国専用車として発表したエヴォ・コンセプト(手前)とエラ・コンセプト(奥)参考画像全 2 枚

ホンダと日産自動車が経営統合に向けての協議を近く開始するという日経による“特報”を受けて、この週末(12月21~22日)も、識者の憶測などを含めた関連報道も多かったようだ。

このうち、読売は、21日付けの朝刊には「ホンダ・日産統合『部品』再編不可避」との見出しで「両社の経営統合に向けた協議は、自動車大手に部品を供給する取引先にも大きな影響を及ぼす」として「統合が実現した場合、部品を共通化すれば大量生産によって製造コストは低減し、量産効果を期待できる半面、両社は現状では同じ部品であっても『ケイレツ』と呼ばれる別々の親密先が製造しているケースが多く、統合効果を最大化するには、重複の解消は避けて通れない」と説明。「日産が筆頭株主の三菱自動車を加えた3社の取引先は国内だけで計3万社近くあり、最適解を見つけるのは容易ではない」とも指摘している。

さらに、読売は、翌22日付けの朝刊でも「中国事業両社『泣き所』」とのタイトルで「中国BYDの躍進が続く一方、両社の中国販売台数は5年前と比べ約5割減と厳しい状況。今後の統合協議では世界最大の自動車市場とどう向き合うかが課題になりそうだ」とも。

そんな中、5年前の晦日に楽器を入れるケースに隠れてレバノンに逃亡した前日産自動車会長のカルロス・ゴーン被告が、米ブルームバーグ通信のインタビューに応じ、ホンダと日産の経営統合協議について「相乗効果を見いだすのは難しく、現実的な取引ではない。経済産業省の影響力により、ホンダはこの取引に押し込まれた」と述べたという。加えて、日産の経営状況については「米国や中国で苦戦し、将来の計画も見えない。日産の内部はパニック状態に陥っている」と指摘したとも伝えている。

きょう(12月23日)は、ホンダと日産が経営統合へ向けた協議入りを正式に発表す予定という。そのゴーン被告も日本外国特派員協会でオンライン記者会見を開くそうで、今更ながらあてつけがましいとも思われるが…。

2024年12月23日付

●グーグルに排除命令へ、公取委、スマホアプリ優遇、独禁法違反、GAFAに初 (読売・1面)

●川重、12億円所得隠し、国税指摘へ、裏金で海自接待 (朝日・1面)

●交通死亡事故が増加、歩行者の犠牲目立つ、1~11月、前年比13人増(朝日・19面)

●内閣支持41%,5ポイント下落、本社世論調査、原発活用「賛成」55% (日経・1面)

●ホンダ・日産統合、識者の見方、ホンダの二輪分社が試金石、伊藤忠総研エクゼクティブ・フェロー、深尾三四郎氏 (日経・10面)

《福田俊之》

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